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 件の北朝鮮『飛翔物』発射に伴い、『原子爆弾』という言葉を久々に聞いた気がします。何か時代を感じますね。『核爆弾』『核兵器』というのが、最近では一般的なだけに。同じものを指しているはずなんですけどね。まあ、核融合、核分裂の総称ってことなんでしょうけど。

( ・ω・) 日本語とは、微妙に揺れ動いて今日に至るものなんだなぁ

「そういう話なら、良い場所があるぞい」
 話に割って入ってきたのは、アクアさんのお爺さんだった。
「何か、僧侶の修行場みたいなのがあるんですか?」
 良い機会だし、そういう場所に弟子入りするのも、悪く無いかも知れない。
「甘い甘い。あんな閉鎖的で独善的な教義を一方的に教え込むだけの集団では、所詮、世の理を把握することなぞ出来んわい」
「ですわね。人は、人と触れてこそ成長できるのですわ。山篭もりなどの俗世から離れる行為は、意味が無いと思いますの」
 いつものことながら、聖職者の風情の欠片も無い人達だなぁ。
「儂がオススメするのは、無限大に業が渦巻き、心と心が生でぶつかり合う、まさしく、人としての成長が見込める町じゃ」
「そ、そんな所があるんですか?」
 し、知らなかった。そんな都合の良い場所が、こんな近くに――。
「一応、聞いておきますが、船が無きゃ行けないなんてことは無いですよね?」
 ヌカ喜びは嫌だから、ここは念を押しておこうっと。
「ふっ、心配するでない。山と川を越えねばならんが、今も行商人や冒険者が多少は行き交っておるわい。旅慣れてきた主達なら、問題無く辿り着けるじゃろう」
「そ、そうですか」
 何だか、嫌な笑みを見せた気もするけど、気分が高揚した僕には関係が無かった。
「それで、その町の名前は?」
「不夜城、アッサラームじゃ」
「ふ、不夜城!?」
 あれ? ついこないだ、眠りの町に行かなかった? 何、この極端な二つの町。

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 聞くところに依ると、政府が追加経済対策の一環として、杉の伐採を公共事業として始めるそうです。良いぞ、もっとやれ。

( ・ω・) 奴は悪魔の樹。むしろ燃やすくらいの勢いでお願いします

「このままじゃいけないと思うんだ」
 件の眠りの町騒動から、一週間程が経過したある日のこと。僕達は、ロマリアに帰還していた。
 休養と情報収集を兼ねた滞在が続いた数日目、僕は悠然と言葉を吐いた。
「あ、あたしのお腹回りは標準だよ?」
 この子は、一体、何を言っているんだろうなぁ。
「まあ、帰ってきてから甘いものばっかり食べてるシスはさて置いて」
「スルーはスルーで傷付くから!」
 本当、一体、どう扱えば気が済むのさ。
「ノアニールで思ったんだ。僕はまだまだ、勇者としての資質が足りない、って」
「資質、ですの?」
「うん、資質」
 大事なことだから、強調しておいたよ。
「父さんは、各地で武勇を誇って名を残した。兄さんも、形はともかく、自分の意思で考えて、結果を残せる行動を取っている。僕は、僕の意志でちゃんと何かを残せるんだろうか」
「うーん、良く分からないんだけどさ。要するに、有名になってウハウハしたいってこと?」
 シスの発想は、どうしてそう、俗世に塗れてるのかなぁ。
「いや、でも、それに近いものがちょっとはあるかもね。名前を残すこと自体は割とどうでも良いけど、結果としてそれだけの能力が無ければ、成すべきことも成せないじゃない」
「一つ良い?」
「今度はどしたの」
「つまり、問題を解決する力とか技術みたいな、そういうのが不足してるかもっていう話だよね」
「そうなるね」
 シスにしては、随分と冷静な分析だなぁ。
「あたし、その意識って、アリアハンを出た時には持ってたと思ってたんだけど」
「……」
 あ、ちょっと勇者として以前に、人間として挫けそうな気分になってきた。

 何か色々と、ブログ更新がグダグダで申し訳ありません。思い起こせば今年正月一日、初っ端からブログを更新し忘れたのが運の尽きでした。あの時、私は『もしやこの一年はグダグダ確定か!?』とか適当なことを抜かしましたが、実際、ここまでとは……。

( ・ω・) これより気を引き締め、シャキッと頑張っていきたいと思われます

「色々と、済まんかったの」
 ノアニールで一泊した後、僕達は挨拶を済ませる為、お爺さんが住む小屋に立ち寄っていた。
「いえ、僕達は何の役にも立ちませんでしたから」
 実際、謙遜でも何でもなく、今回の一件を解決したのは兄さんだろう。判断が最良であったかはともかく、少なくても真実に辿り着き、それを解決する手段を示した兄さんの仕事は、勇者として及第と言えるだろう。
「いつになるかは分かりませんが、又、お邪魔したいと思います」
「出来ればその時は、バラモスを倒し、世界を救った真の勇者として、の」
「ハハハ……」
 悪意は無いんだろうけど、苦笑いするしかない辺りが僕の器だなぁ。
「それと、息子さんとお嬢さんについてですけど――」
「ああ……万一に生きとって、何処かで見付けたら、お前らの若さがどれだけの迷惑を掛けたか、ぶん殴って教えてやってくれい」
 幾らなんでも、赤の他人の僕にそこまで出来る根性は無いですよ。
「後……」
 言ってお爺さんは、目を切った。
「駆け落ちしたと言っても、その面と孫くらい見せにこんかい、ともの」
「――」
 その言葉に、何を言うべきか分からず、声を詰まらせてしまう。だから僕は、たった一言だけ――。
「はい、分かりました」
 笑顔で、口にした。

 物凄く今更、真面目に思ったこと。眠りの町ノアニール。何であそこって、魔物が襲わないの?

( ・ω・) ファンタジーには、触れてはいけない領域がある。そんなことを、感じ入らせてくれるぜ

「主も、こう仰られてますの」
 アクアさんはそう言って、女王様の肩にそっと手を置いた。
『くよくよするな』
「……」
 一瞬でも、この人に何かを期待した僕がバカだったんだね。
「あ……うっ……うぅ……」
 だけど、女王様の心には何かが響いた様で、アクアさんの胸に抱き付くと、しゃがれた声で涙を流し始めた。
「う、わぁぁぁん」
 ここが公衆の面前であることさえ忘れさせてくれる程に大きな喚き声が周囲に響き渡った。まるで、幼児の様に泣きじゃくる女王様を胸に抱き、アクアさんは優しく彼女を包み込んでいた。
 人は、誰もが過ちと罪を犯す。だけど、それを踏まえた上で立ち止まらないことが、生きるってことなのかも知れない。
 今の僕にはおぼろげ過ぎて分からないけど、目の前の二人の姿は、そんなことを思わせてくれた。

 

 米を購入した方に、糠を安く提供してくれるというので買ってみる。しかし、糠漬けを作る訳でもないのに、どうしよう? とりあえず、そのまま口へと……甘いような、苦いような。まあ、栄養剤だと思って、チマチマ食べることにします。

( ・ω・) きな粉と共に、美味しく食べる方法が無いものかなぁ

「あ……う……」
 一方その頃、女王様はうな垂れたまま、力無く膝を付いていた。
「これが、勇者の裁き……全てを知り、それを解放する力を持ちながら、私への罪を――」
 又しても、カチンときた。
「それは違うよ。兄さんは最初から、あなたの罪を問おうなんて考えてなかったはずだ。町の人達のことを考えて、悩んだ末に、これが一番良いと判断したんだ」
「だとしても――!」
 喉の奥から、搾り出す様な声だった。
「私にとっては、十二分以上の罰……耐えきるつもりだったはずの痛みが、又しても心に疼きだしたのです……」
 嗚咽と共に、四つん這いに伏せってしまう。そんな光景を、お付きのエルフ達は、只、おろおろと眺めているだけだった。
「ん~」
 そんな中、アクアさんが女王様に歩み寄った。
「エルフの皆様方、少し、席を外して貰って宜しいですの?」
「あ、え~……はい」
「よ、宜しく~」
 言って、おどおどとしたまま引き下がってしまう彼女達。正直、取り巻きとして、それはそれでどうなんだろうね。
「女王様。人に限らず、生きとし生けるものは、過ちを繰り返す存在ですの。そのことを背負って尚、前を見詰めないといけませんわ」
 ア、アクアさんが聖職者っぽいなんて、僕の耳がおかしくなった訳じゃないよね。



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