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 諸君、私は、ジジィキャラが大好きだ。老獪で捻くれてる奴が良い。ヒョヒョヒョとか笑い出すと、尚、二重丸じゃ。

( ・ω・) ちょっとこの物語、ジジィ比率が多い気がして、修正をすべきの気がしている

「ですが、ものは考えようですわ」
「何が?」
「この機構を解明し、大々的に活用すれば、地域の魔物を一網打尽に出来るやも知れませんもの」
 アクアさんの発想力は、何処かの国家が囲い入れても良い水準に達してる気もする。有効に使いこなせるかどうかは、その国の器次第だけどね。
「ん、ちょっと待って」
 っていうことは、アクアさんを生かせるかどうかは、今のところ、僕に掛かってるってことになるの? い、意外と責任重大な立ち位置だったんだなぁ。
「あ……」
 歩き続けている内に、袋小路に突き当たってしまう。えーと、これでまだ通ってない道は――。
「ちょ、ちょい」
「どしたの、シス?」
「ここに、穴があるよ」
 言われて気付いたんだけど、たしかに端の方に穴がある。松明を翳してみると、随分と奥が深いし、風も通ってるみたいだから、何処かに繋がってるんだろう。だけど、それは大人の頭より幾らか広いくらいで、人が通れるとは思えない。
「あたしなら、多分、いけると思うよ」
「本当に?」
 そりゃ、シスは小柄な部類だし、身体も柔らかいから、僕なんかよりはこういうのが得意だろうけどさ。
「途中で狭くなったりして抜けなくなったら大変だから、やめた方が――」
「へーき、へーき」
 言って、ひょいっと自分の道具一式を僕に放ると、コキコキと肩を外してしまう。うわっ、噂には聞いたことあるけど、本当にこんなこと出来る人って居るんだ。
「まー、キツそうだったら戻ってくるから、そんな心配しないで」
 その言葉を残して、頭から突っ込んでいってしまう。
 うん、この光景、蛇みたいだなんて思ったのは内緒だよ。
「シス、大丈夫ー?」
「奥の方は広くなってるから、全然、よゆー。これなら、最初さえ無理すれば二人でも通れそうだよー」
 生憎、僕達じゃ肩がつかえるから、絶対に不可能だと思うんだ。
「ところで、ですの」
「今度は何?」
「出口に魔物が居た場合、シスさんは素手で立ち向かわないといけませんわよね?」
「……」
 あー!? その可能性をすっかり忘れてたー!

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 スライムベスはメスのスライムという設定があるとか無いとか。だけどちょっと待て。3の上の世界には、亜種を除けば青いスライムしか居ない訳で、どうやって繁殖するっていうんだよ。

( ・ω・) 新説! 『アッー!』だらけのスライム大会!

「それにしても、さ」
「ですの?」
「娘が人間の男と駆け落ちしたからって、怒りに任せて町ごと眠らせるってどうなんだろう」
 報復にしても、過激すぎると思うんだ。親にしてみれば、攫われたも同然なのかも知れないけどさ。
「難しいところですわね。ですが、一つだけ言えることはあると思われますの」
「うん?」
「女の嫉妬は、痛恨の一撃より怖いものですわよ」
 アクアさんが言うと、背筋が冗談じゃないくらい凍り付くんだけど、どうしよう。
「話は変わるけど、この洞窟って、何か変だよね」
 まあ、水が流れてるせいで、随分と湿っぽいのは普通の洞窟とあんま変わりは無いんだけどさ。
「あの、身体が癒される感じの方陣とか、何だったんだろう?」
 道筋の中程に、石が積み上げられて構築された、不思議な一角が存在していた。その中心に立つと、疲れが取れるっていうか、力が戻ってくるっていうか。そんな、他では見たことのない奇々怪々な場所があったんだ。
「それに、魔物の多さの割に、水は随分と綺麗だし」
 一般論として、凶暴な魔物が多い場所は、瘴気が濃いというか、どんよりとした空気が籠もっている。それに侵されるかの様に、水も澱むっていうのが普通なんだけど――。
「とにかく、ここは何かが変だ」
 シスが言い出した、爽やかな洞窟とまではいかないけど、充分に違和感があった。
「まー、水の補給にことかかないってのは、便利だよね」
 この子は、発想が気楽で良いよなぁ。
「ここは一つ、発想を変えて見ると良いと思われますの」
「って言うと?」
「蛍の様に、綺麗な水だからこそ、魔物達が吸い寄せられる可能性も考えられますわ」
「……」
 えーと、魔物達が集まると水が汚されるけど、逆に、綺麗な水に魔物達を引き寄せる力があると仮定すると、浄化能力がある水の場合、延々と魔物達を誘き寄せて……あれ?

 考えてみますと、ルーラって相当のチート魔法ですよね。ドラクエというゲームシステムの枠に収まってるから、只の移動魔法で済んでますが、戦闘への応用が半端無さそうです。それとも、詠唱に掛かる時間が長いとか、そういう設定があるんですかね。

( ・ω・) とりあえず、魔法戦士系キャラの中途半端さは、そろそろ是正されるべきだと思うんだ

「若者達よ」
 真摯な瞳で、僕達を見詰めてきた。
「ここより南に行った岬に、奥深い洞窟がある。十年前、そこで息子達を見掛けたという話を聞いたことがあっての。もしかすると、何か手掛かりがあるやも知れん」
「お爺さんは、行こうとは思わなかったんですか?」
 至極当然とも言える質問をした。
「そこは魔物の巣窟で、武芸の心得が無い儂に潜ることは無理じゃろう。それより何より、儂には真実を知る勇気が無い。儂の望みは、ノアニールの町を元に戻すことだけなのじゃよ……」
 言い切って、お爺さんはがっくりと肩を落とした。
「久々に長話をして、疲れたわい。何のもてなしも出来んで済まんかったの。少し、休ませてもらうぞい」
「あ、はい」
 よっこらせと重い腰を上げるお爺さんに肩を貸す形で、僕は小屋の中まで連れ添った。
 その後、三人で話し合って洞窟へ行こうと決めたことは、必然の流れと言えた。


「昔っから疑問なんだけどさ」
「どしたの、シス」
「洞窟って、何で何処もこうジメジメしてて暗いのかな?」
 この子は、今日も何だか飛ばしてるなぁ。
「たしかに、明るくて爽やかな、草原の様な洞窟が一つくらいあってもいいやも知れませんわね」
 アクアさんも、乗っからないの!
「それにしても何て言うか」
 この洞窟のモンスターは、そのイメージに反しない、陰湿な奴らが多い気がする。ルカナンを使うバリイドドッグに、甘い息で眠気を誘うマタンゴ、マヌーサで幻惑し、更には毒撃を放つ人食い蛾なんかその典型だ。
 そんな中でも、一際、異彩を放っていたのが――。
「フシュァァ!」
 氷魔法、ヒャドを使いこちらの動きを止め、その隙に血を吸おうと画策するバンパイアだった。吸血鬼が血を吸おうとするのは、蚊なんかと一緒で本能だろうから百歩譲って認めるとして――。
「又、わたくしですの?」
 何故かアクアさんしか狙って来ないのはどうなんだろう。そりゃ、吸血鬼が美人大好きってのは、世界の常識みたいなものだけどさ。
「う~~!」
 横でシスが鬱積してるし、僕は一体、どうしたら良いんだろう。
「強運に自信がありますわたくしにも、こういう日がありますのね」
 無自覚なのか、或いは敢えてそう言っているのか。ここは、余り詮索しないでおこう。それが、精神安定の為に良い気がする。

 

 風邪ひいた、ネット切断された、やることあったのトリプルコンボで昨日は更新できませんでした。ごめんなさい。ということで、本日、明日で三回分掲載します。これって、普段、一時間のドラマが、二時間スペシャルやっても、次週休むんだったら、一緒じゃん、の感じですよね。

( ・ω・) お詫びに、BBSにコントを書き下ろすので、御賞味下さい

「わたくし、一つ、気に掛かることがありますの」
「なんじゃ」
「話を総合しますと、あなたと息子さんは、かなり明確に、エルフの存在を認識していたようにも思えますの」
 そっか。そういう考え方も出来るのか。
「いかにも。儂はノアニールで、エルフの存在をはっきりと知る、数少ない一人じゃった」
「どうやって、ですか?」
 まあ、シスの鼻で出くわすくらいだから、隠れ里っていう程、隠れてないのかも知れないけど。
「遠い、遠い昔の話じゃ」
 え、又、思い出話になるの?
「子供の頃、儂はこの森で良く遊んでおった。ここでだけ会える不思議な友達と一緒にな。大人に近付き、いつしか近寄らなくなった頃、それが儂達とは違う種族であったことに気付いたのじゃが、誰にも言うことは無かった。それが彼女達に、良い影響を及ぼさないことを理解出来る程度の分別はあったからの」
「たしかに、世の中、あたし達みたいな良い人ばっかじゃないもんね」
 今、凄い存在矛盾を感じた気がする。
「じゃから、息子が生まれた時も、御伽噺を聞かせるようにしか教えんかったんじゃ。大人になるにつれ、儂と同じく、過去の思い出に変わると思ったからの」
「ですが、実際は違ったということですのね」
「ああ。オルテガ殿が町にやってきて、『エルフの隠れ里へ行きたいと』頼んできた時、儂は気付くべきじゃった。あやつの、目の輝きに。心の奥底に押し遣られるはずのものが、日増しに大きくなっていた事実に、の」
「そしてそのまま、二人共帰って来なかった……」
 何だか、釈然としないものが残った。息子さんはそのまま駆け落ちしたにしても、父さんはどうしたんだろうか。或いは、ノアニールが眠りに就いたことに気付かないまま、次の地へ旅立ったことも考えられるけど――。
「儂は、確かめたかったのかも知れんの」
 お爺さんが、言葉を続けた。
「あの子供の時分、儂はエルフの少女に恋をしていたのじゃろう。じゃが、それに気付いた時にはすっかり遠い存在になり――儂は町の娘と仲良くなって、息子を儲けるに至った。その現実が余りに強固なものになってしまい、あれは儂の妄想だったのではなかろうかとさえ思ってしまった。それ故、息子を使って探させたのかも知れんのぉ……」
 自分の心情を解き明かすように、淡々と言葉を放った。

 うー、完璧に風邪引いた。喉がいがらっぽいわ、洟は濃厚だわ、粘膜ボロボロで鼻血は出るわ、どう考えても花粉症の症状じゃねぇ。

( ・ω・) 但し熱は出ていないので、割と元気だったりしますよ

「いや、朴訥というより、何を考えていたか良く分からんというのが正しいかの」
「それは、わたくしも良く言われますわ」
 うん、アクアさんならしょうがないと思う。
「あの時もそうじゃった」
 言ってお爺さんは、遠いところを見詰めた。
「幼少のみぎりに蟻の巣を潰すのは誰もが通る道じゃと思うが、あやつは何を思ったか、水じゃなく、酒を使いおった」
「……」
 えっと。
「この話、ノアニールに繋がります?」
「いや、全く。あやつの性格を知る上で、外せん話かと思っての」
 寄り道は良いから、話を早く進めて欲しいなぁ。
「そういえば、こんなこともあった」
 な、長くなりそうだ。
「あやつは突然、家から消えたかと思うと、二度と帰ってこんかったんじゃ」
「……」
 ん?
「後に届いたのは一通の手紙だけじゃ。そこには一言、『エルフの女の子と駆け落ちしました。探さないで下さい』とだけ書かれておった。ノアニールの者達が眠りに就いたのはその直後の話じゃったよ。儂はたまたま町から離れていたので、こうして醜態を晒しておるがのぉ」
 い、いきなり本題に切り込むのは卑怯だと思うんだ。
「調べたところに依ると、そやつは女王の娘だったらしくての。その怒りに触れたことが眠りの原因だと推察するのは、難しいことではなかったわい」
「それで、あんな人間嫌いなんだ」
 毛嫌いを通り越して、敵意に近いものを感じたけど、そういうことなら、理解出来ないこともない。
「儂は十年来、ずっと許しを請うてきたのじゃか聞き入れて貰えんでのぉ。今もこうして、ここで暮らしておる」
「十年……」
 口にすると一言だけど、僕が五歳の頃からと考えると、凄く遠いことに思えた。
「ところで、関係があるか分からないんですが、オルテガって人、知ってます?」
 もう一つの、気掛かりになってることを聞いてみた。
「オルテガ……懐かしい名前じゃのぉ。アリアハンの勇者じゃったか。忘れるはずも無い。この近辺の案内を息子に頼んだのが、オルテガ殿じゃったからのぉ」
「……」
 つまるところ、直接的じゃないにせよ、父さんも一枚噛んでいた、と。



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