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 考えてみますと、ルーラって相当のチート魔法ですよね。ドラクエというゲームシステムの枠に収まってるから、只の移動魔法で済んでますが、戦闘への応用が半端無さそうです。それとも、詠唱に掛かる時間が長いとか、そういう設定があるんですかね。

( ・ω・) とりあえず、魔法戦士系キャラの中途半端さは、そろそろ是正されるべきだと思うんだ

「若者達よ」
 真摯な瞳で、僕達を見詰めてきた。
「ここより南に行った岬に、奥深い洞窟がある。十年前、そこで息子達を見掛けたという話を聞いたことがあっての。もしかすると、何か手掛かりがあるやも知れん」
「お爺さんは、行こうとは思わなかったんですか?」
 至極当然とも言える質問をした。
「そこは魔物の巣窟で、武芸の心得が無い儂に潜ることは無理じゃろう。それより何より、儂には真実を知る勇気が無い。儂の望みは、ノアニールの町を元に戻すことだけなのじゃよ……」
 言い切って、お爺さんはがっくりと肩を落とした。
「久々に長話をして、疲れたわい。何のもてなしも出来んで済まんかったの。少し、休ませてもらうぞい」
「あ、はい」
 よっこらせと重い腰を上げるお爺さんに肩を貸す形で、僕は小屋の中まで連れ添った。
 その後、三人で話し合って洞窟へ行こうと決めたことは、必然の流れと言えた。


「昔っから疑問なんだけどさ」
「どしたの、シス」
「洞窟って、何で何処もこうジメジメしてて暗いのかな?」
 この子は、今日も何だか飛ばしてるなぁ。
「たしかに、明るくて爽やかな、草原の様な洞窟が一つくらいあってもいいやも知れませんわね」
 アクアさんも、乗っからないの!
「それにしても何て言うか」
 この洞窟のモンスターは、そのイメージに反しない、陰湿な奴らが多い気がする。ルカナンを使うバリイドドッグに、甘い息で眠気を誘うマタンゴ、マヌーサで幻惑し、更には毒撃を放つ人食い蛾なんかその典型だ。
 そんな中でも、一際、異彩を放っていたのが――。
「フシュァァ!」
 氷魔法、ヒャドを使いこちらの動きを止め、その隙に血を吸おうと画策するバンパイアだった。吸血鬼が血を吸おうとするのは、蚊なんかと一緒で本能だろうから百歩譲って認めるとして――。
「又、わたくしですの?」
 何故かアクアさんしか狙って来ないのはどうなんだろう。そりゃ、吸血鬼が美人大好きってのは、世界の常識みたいなものだけどさ。
「う~~!」
 横でシスが鬱積してるし、僕は一体、どうしたら良いんだろう。
「強運に自信がありますわたくしにも、こういう日がありますのね」
 無自覚なのか、或いは敢えてそう言っているのか。ここは、余り詮索しないでおこう。それが、精神安定の為に良い気がする。

 

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