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 麻生総理が郵政民営化問題について発言したことに色々な意見が飛び交っていますが、政治家としては、失策だったかなぁと。まあ、仮にこの混乱も計算していたのであれば、凄まじい政治センスとも言えるのですが。狙いはさっぱり見当が付きませんが。一部では、『干からびたチーズ』事件再来とも言われてもますが。

( ・ω・) 政治を評価出来るのは後の世だけとは良く言ったものだぜ

「あ、あの~、シスさん」
「おっと。仕上がりについての意見だったら、一切、聞かないからね」
 自称・天才義賊、シスが導き出した画期的提案とは――只の変装だった。いや、彼女が言うには盗賊の扮装技術は、僕達一般人が思うより遥かに優れていて、これはもう変身だってことらしいんだけど。
「何で僕が、女の子の格好しないといけないのさ」
 どうしてもそこの部分が納得出来なかった。
「分かってないな~。あたし、まだ女のエルフにしか会ってないんだよ? そんなんで手掛けても、リアリティに欠けるじゃない」
 う、うーん、そうかな。たしかにぱっと見、女性比率が多い気がしないでもないけど。
「まー、本音を言うと、一度、何処まで男を魅惑的に出来るか試したかったっていうのがあったりなかったり」
「そ、それを化粧の最中にバラすのはどうなのさ」
 シスらしい、忌憚の無い意見だと思わされたりもするけどね。
「面白そうなので、わたくしも手伝わせて貰いますわ」
 そう言って、ガシッと僕の関節を極めてしまうアクアさん。わーん、これは絶対、勇者に対する仕打ちじゃないよー。
「うう……酷いよ」
「とか言ってる割に、しな作ってノリノリじゃん」
 父さん、母さん、爺ちゃん、兄さん。どうやら僕は、戻れない道を歩んでいるみたいです。
「それじゃ、ま、この格好で行ってみようか」
 女装云々の話はさて置いて、変装自体の出来は悪くない。シスとアクアさんも、見た目だけは立派なエルフ族だ。人間の街中で歩けば、好奇の目で見られることだろう。これなら、或いは成功するかも知れない。

「あなた達……人間、よね?」
 世の中、やっぱりそんな巧くはいかないよね。再度村に入った瞬間、見破られたよ。
「シス~。『あたしの偽装テクニックは、天上の神々さえも欺く』って話は何処に行ったの?」
 そりゃ、余り信じてなかったけどさ。
「おっかしぃな~」
 当の本人は、首を捻って、顔に疑問符を浮かべてた。
「あ、あの、老婆心ながら忠告させて貰いますと、私達エルフは、あなた達人間より匂いで判断する比率が多いので、格好だけ真似ても無駄かと思われます」
「そうなの?」
 匂いって言われてもなぁ。そりゃ、ちょっと汗臭いかも知れないけど、そんなに違うとも思えない。
「うーん。あたしとしても、そこがネックだったんだよねぇ。食生活が抜本から違う部分もあるしさ。香水とかで誤魔化すにしても、強すぎるとむしろ際立っちゃうし」
 シスって、本当に人間なのか、たまに怪しくて困るんだけど、どうしよう。

 


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