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 自民党の新総裁に谷垣氏が決定しましたが、その時の掛け声が、『みんなでやろうぜ!』だったのです。何、この人、ドラクエ経験者?

( ・ω・) 本当、どうでも良いことに食いつく辺り、私は病んでます

「それで、目的地なんですが、僕達が決めて良いんですよね?」
 幾ら持ち主がくれるって言ってても、こっちは何しろ只乗りの身だ。どうしても、少し下から出ちゃうよね。
「レイアムランド、ですか。御心配なく、既に手配済みですよ。船員に、充分以上の食料、それと、一応、武器もそれなりにね」
「……は?」
 え、何で、知ってるんですか。僕、まだそのことは触れてないはずなんですけど。
「はっ!?」
 まさか、間諜とか宿に仕込んでないですよね。幾ら情報が命と言っても、それはやりすぎですよ。
「そういえば、まだ船長を紹介してなかったね。アントニオ君、入ってきたまえ」
「は、失礼致します」
 クワットさんの言葉に呼応する形で入室して来たのは、やや長めの栗髪を無造作に後ろで縛った中年の男性だった。穏やかな物腰の奥に感じられる野性味は、今まで数多くの女性を泣かせてきたことだろうと推察させてくれ――。
「って、マスター。何してるんですか」
 何処からどう見ても、そこに居たのは酒場のマスターだった。
「やぁ、坊やに嬢ちゃん。こんなところで会うとは、奇遇だねぇ」
 いやいや、どう考えても作為の匂いしかしませんから。そもそも、僕達がレイアムランドに行くって決めたの知ってるの、部外者ではあなただけでしょうが。
「言っただろう、こう見えても元は船乗りだったってな。こうして、又しても船に乗れる機会があると知った日には、黙ってなんかいられないのさ」
 だ、ダメだ。この人も、クワットと同じで、完全に仕事に憑かれてるタイプだ。こりゃ、何を言っても、どうにもならないんだろうね。

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 昨日の話の続き。では、奴らにリスクを背負わせるにはどうすればいいのだろうか。
 ピコーン!
 そうだ、総理に就任する時、一族郎党の私財を差し押さえて、退任する時、信任投票しようぜー。もし不支持が支持を上回ったなら、私財ぼっしゅーとってことで。

( ・ω・) いや、マジでこんくらいの覚悟が無きゃ、総理になっちゃダメだと思うんだけど

「アレクさんが決めたことでしたら、反対する理由はありませんの」
「あたし、寒いとこ苦手なんだけどー」
「じゃあ、シスはポルトガで留守番する?」
 一端、アリアハン戻ってもいいけど。キメラの翼くらいなら渡すよ。
「絶対、やだ。何が何でもついてくからね」
 だったら、意味も無くそういうこと言わないで欲しいなぁ。
「じゃ、そういうことで、次の目的地はレイアムランドだ。マスター、情報、ありがとうございました」
「ふぅん。なぁに、酒場のオヤジにとって、情報は重要な商売道具だからな。こんなことで、世界を救う一端を担えれば、将来、新たな話題提供が出来るってものさ」
 ここにも、商売上手なおやっさんが居る。
「それに、長い付き合いになるやもしれないしな」
「はぁ?」
 謎の言葉を残したまま去るマスターを、僕は呆気にとられたまま見詰めていた。
 ま、いっか。今日は夢見が良さそうだし、細かいことは置いておこうっと。

「船をお借りすることに、決めました」
 翌日の朝一番、それこそ市場が動き出すくらいの時間に、僕達はクワットさんの家へとお邪魔して決意を伝えた。あ、もちろん、使いを出した上で許可は貰ったからね。余りに非常識だと思われるのは心外だよ。
「それはそれは。こちらとしても願ってもないことと言えましょう。ですが、借りるなどと言わなくて結構。初めから、差し上げるという前提での提案でしたのでね」
「いえ、まあ、そうは言いますけど」
 余りに高価なものすぎて、はい、そうですかと受諾できない自分が居た。何処までも、勇者に向いてない気質だなと思ったりもするよ。
「それに借りるのであれば、返済義務が生じます。もしも何処かで難破した場合、それこそ一生を掛けて返して貰わなくてはいけなくなりますよ」
 いやいや。出航前に、何をそんな縁起でも無いことを。

 ここ最近、安倍、福田、麻生と、それぞれ一年しかやっていない日本国総理大臣。まあ、麻生は選挙負けたからで、自分の意思では無いのですが。恐らく、鳩山も何だかんだでそんなに長くは出来ないでしょう。その前に景気がクラッシュしそうですし。
 ここで、日本の総理は何故短命なのかと真面目に考えてみた。
 ピコーン!
 そうだ、奴らは、何のリスクも背負って無いからだ。たしかに悪政をすれば悪名は残しますが、『元総理』という肩書きは、選挙では絶対的。実際、子供に引き継がせたのを含めれば、あれだけ自民劣勢の中、小渕、森、小泉、安倍、福田、麻生と、六代続けて当選していますのよ。

( ・ω・) まあ、海部俊樹元総理は、落ちたんだけどね!

「どうしましたの?」
「あ、いや、うん……」
 曖昧な相槌だけを返しながら、自身の記憶を辿ってみる。何で、こんなにもこの島が気に掛かるんだろうか。僕は生まれてから十五年、アリアハンの城下町から出たことは殆ど無い。せいぜいが、領地であるレーベに何回か行ったことがある程度だ。だから、訪ねた過去があるという線は、まず考えられない。
 だとすると、何処かで話を聞いたんだろうか。だけど、こんな辺境の島に、これほどの印象が残る話題を耳にした憶えはない。
 考えられる線として、兄さんからの手紙がかなり有力ではあるとは思う。でも、擦り切れるくらいに読んだけど、レイアムランドなんて単語は出てこなかったはず――。
「あ!」
 雷撃に打たれたかの様な衝撃が走った。そうだ、たしか明確な記述はなかったけど、素っ気無い一文で――。
「あった」
 道具袋の奥底から、手紙の束を引きずり出した。何だか、三人が奇異の目で見てる気もするけど、この際、気にしない。
『雪と氷に覆われた島で、聖鳥の話を聞いた。良いよなぁ、聖鳥。何だか、これだけで浪漫を感じるってもんだよ』
 聖鳥の部分に意識を奪われて、余り深く考えなかったけど、この雪と氷に覆われた島って、レイアムランドのことじゃ? 霊地ってことだし、辻褄は合うように思えた。
「レイアムランドに……行こう」
 思えば、これ程までに明確な意思を持って次の目的地を決めたのは、初めてのことの様に思えた。今まではかすかにしか感じられなかった兄さんの、明確な足跡がここにはある。追わなきゃいけないと、身体の奥底から命令されてる気分だった。

 日本人が政治に対して欠如している感覚として、『政治家と官僚は、日本国、並びに日本国民の所有物である』があげられると思います。ヒエラルヒーを作るなら、奴らは一般人の下であるべきなのに、何故か御上と呼んで崇め奉る始末。だから舐められるねん。バカか、おめーら。

( ・ω・) そういう意味で、総理はまさに下っ端オブ下っ端。散々、扱き使ってやろうぜー

「アレル様達は、北に向かいました。以上」
 うわっ、今度は簡潔すぎるし。何でそう、極端から極端に走るのさ。
「それはともかく、北?」
 久々の兄さんの足跡に、心躍るものがありながらも、冷静さを装って地図を広げて確認をする。
「ポルトガから北って言うと……エジンベア?」
 エジンベアは、シャンパーニの塔に程近い島国だ。ロマリアでも、その名前は少し聞いたけど、何だか良く分からなかったというのが本音だ。どうやら、とても閉鎖的な国民性らしくて、情報が余り伝わってこないみたい。
「いえ、その更に北です」
「更に、って」
 地図を見直してみるけど、エジンベアの北というと、上端に差し掛かってしまう。えっと、たしか、上端と下端は繋がってるはずだから――。
「ポルトガに、戻って来ちゃった訳で」
「……」
 あ、あれ。何だか、三人に冷たい目で見られてる気がするんだけど、僕、何か間違ってた?
「ではなく、やや東になりますが、こちらです」
 言ってマスターが指差したのは、地図の右下。アリアハンから見て西にあるランシールの、更に南西の島だった。聞いた話だけど、たしかここは雪と氷に覆われた場所で、人なんて殆ど住んでないはずだけど――。
「この地の名はレイアムランド――古来より霊地として知られる島です」
「レイアム……ランド……」
 何故だか、その言葉を聞いた途端、心臓が高鳴った気がした。何か、呼び寄せられている様な不可思議な心持ちになる。トクントクンと脈打つ鼓動が遠くに聞こえ、意識が薄らいでいくのを知覚した。

 敢えて九月のこの時期に、今年の流行語大賞を予想。まあ、政治枠は『政権交代。』でしょうね。『。』をつけなかったら素人。民主党のポスターには、ちゃんと、『。』がついてたんですよ。これで終わりって意味にしか見えませんが。

( ・ω・) まあ実際、株価は終焉に向けて動き出したっぽいけどね!

「やぁ、坊や。相変わらず、クールな表情が似合うねぇ。そっちのお嬢ちゃんも、見掛けに依らず博識じゃないか」
 扉を開けて湧いて出たのは、宿直営の酒場のマスターだった。あれ、まだ夜更けって程の時間じゃないですけど、店ほったらかして良いんですか? あと、シスの政治を語る酒癖は、単なる勢いなんで、余り深く考えない方が良いですよ。
「それで、この人がどうしたの?」
 話の流れからして、僕達の行末に多大な影響を及ぼしそうなんだけど――。
「実は私、かの勇者アレルがこのポルトガより出航した時の船員だった過去を――」
「え?」
「持つ奴と友人だったりします」
「……」
 クワットさんといい、その一度上げて落とす喋り方って何なの。ポルトガ人独特のものだって言うなら、慣れるのに時間が掛かりそうだなぁ。
「ま、いいや。それで、その友達と、何を話したんです?」
 一々考えると、キリがない。ここは、話の本筋だけきっちり抑えておこうっと。
「良くぞ聞いてくれました。私の友人たるその男。身体は巨躯で力持ち。オツムが弱めなのが玉に瑕。しかし気の良いナイスガイ。そもそもこいつと知り合ったのは、その昔、南方への船に乗ったのが切っ掛けで――」
「すいません。今は酒の席じゃないんで、本当、要点をかいつまんでお願いします」
 針小棒大とは言うけれど、この場合、幽霊の正体見たり枯れ尾花の方が的確かな。本当、どうでもいいことまで広げて物語にしかねない展開力は、話に飢えた船旅や、酒場のマスターとして培ったものなんだろうか。単に、個人の気質って感じがしないでもないけど。



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