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 ブログ分の更新ネタが溜まってきたので、『淡々と、一日一個更新したら何日続くだろうか大会』を開催中。日銀砲みたいなもんです。すぐ弾切れしますが。

( ・ω・) ちゃうねん。政治講座、マジで推敲死ねるねん

「それで、山賊って結局、何人くらい居るのさ」
「一応、三十人くらいと言われていますわ。とはいえ、一人見たらその五十倍は居ると言われておりますし、正確な数は何とも言えませんの」
 完全に、台所の天敵扱いだなぁ。
「それにしても、何でああいう人達って、奪うことで生きてるのに、あんな楽しそうにお酒が飲めるんだろう」
 僕達は、ねぐらである洞窟で酒宴を繰り広げる山賊達を遠目に見遣っていた。彼らは、下卑た笑い声を周囲に撒き散らしていて、それだけで、腹の奥がグツグツと煮えくり返ってくる。
「あと数刻の辛抱ですわ。寝入ったところを攻め入れば、幾らでもお仕置きが出来ますわよ」
「そーそー。洞窟だったら、一斉に襲われる心配も少ないし」
 たしかに、三人で十倍の人間を相手にするとしたら、これくらいの作戦は必要だろう。見張りさえ何とかすれば、後は中へ向けて一直線だしね。
 陣形としては、僕が先頭で、真ん中にアクアさん、挟み撃ちに対する備えとして、シスを後ろに配置する格好になる。今回は頼り過ぎないことを前提に魔法を解禁されてるし、全力でやるからね。
「では、わたくしは仮眠を取らせて頂きますわ。一刻後に交代致しますので、起こして下さいまし」
 そう言って、くーくーと寝息を立ててしまうアクアさん。早いよ。そしてどうしてこの状況で眠れるのさ。
 いつものことながら、底の知れない大物感を覚えつつ、僕はシスに見張りを任せて、目だけは瞑っておくことにした。

「にしてもよぉ。見張りってのはやっぱつまらねぇなぁ。俺らをヤレる奴なんかいねぇんだし、必要ねぇってもんだよな、ヒャホー」
「慢心とは、いつの世も身を滅ぼす業火となりうるもの。例え閑職と思えども、全力を尽くすことに意味がある」
「ケッ。エジンベアの騎士団で失権して、こんなところまで流れ着いた奴に言われたかねぇよ」
「汝、今の発言を取り消さぬと只では済まぬぞ」
「へっへー。どう済まないのか、教えて貰おうか」
『ラリホー』
「ほひゃー!?」
 途端、見張りに立っていたチンピラ風の男がその場に崩れ落ちてしまう。もう一方の武人風の男も、何とか耐えようとしていたが、遂には膝をついて伏せってしまう。
「この様な時は、やはり眠らせるというのが一番ですわよね」
「クルクルクル~と」
 幾ら悪人とはいえ、無闇に傷付けるというのは気が進まない。魔法を最大限活用して、更に戦闘不能者は片端から縛り上げていく、と。
「ってかさ。洞窟に向けて、メラかイオ連発すれば、壊滅して終わりになるんじゃない?」
 シスが何か物騒なことを言ってるけど、聞かなかったことにしよう。
「そういう手も、ありやも知れませんわね」
 あ、アクアさんまで、無茶言わないでよ。
「冗談ですわよ」
 笑えない言動は冗談とは言えないと思うんだけど、どうなんだろう。
「それじゃ、始めようか」
 アリアハン近郊の魔物は、さほど強くない。個々が勝手に戦っていても、何とかなる程度だ。
 僕達にとって初めての、パーティとしての戦いが、今ここで開演する。

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