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「そんな技術と胆力があるなら、色々な世界で成功しそうだけどね」
 ま、多分、好きでやってるんだろうから、良いんだけどさ。
「で、と」
 テーブルに置かれたプレートを見遣って、最低と最高の掛け金を確認しておく。
 最低が三ゴールドで、最高が千ゴールドか。三ゴールドなら安宿に一泊するくらいの額だけど、千ゴールドと言えば、鍛冶にそれなりの剣を鍛えて貰える程にもなる。賽の目一つにそれだけのお金を注ぎ込めるのって、凄いのか、何なのか。
 そうだな。とりあえず、三十ゴールド負けたら、潮ってことにしよう。僕の性格からして無いとは思うけど、熱くなって身包み剥がされたら、バカの一言だもんね。
「あぁら、坊や、こういうところは初めて?」
 僕が座った席に居たディーラーは、金髪のお姉さんだった。露出の多いレオタードに網タイツ、それに兎の耳を模したヘアバンドと、典型的なバニー姿だ。
 あ、僕、年上の女性には弱いけど、こういうのは範囲外だから、特に問題は無いよ。
「やり方は、ちゃんと知ってるのぉ?」
「基本的なところはね。細かいところは、お姉さんに教えて貰うよ」
「あら、随分と大胆なこと言うのね」
「ん?」
 あれ、クレインが何か、意地の悪い笑みを見せてるけど、僕、何か変なこと言った?
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