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 戦国時代の女性の平均身長は、143cmくらいだったそうです。綾女の数字やん。

( ・ω・) タイムスリップすれば、紛れることも可能だ!

「バラモスを……倒す?」
 聞き間違いでは無いかと思えるその言葉に、僕はオウム返しに口を開いた。
「んだぁ? てめぇ、出来ねぇと思ってやがるな」
「う……」
 い、いや、僕も一応、最終目標はそこにあるんだけどさ。何か現実感が無いって言うか、ピンとこないって言うか。
「それは奇遇ですわね。わたくし達も、その為に旅を続けておりますのよ」
「あぁ?」
 たまに、アクアさんのその真っ直ぐなところが、凄く羨ましく感じる。本当、極々たまにだけど。
「冗談抜かすな。三人も居て、俺一人に捻じ伏せられる様な奴らに何が出来るってんだ。
 奴は、本物の化物だぞ」
 口振りに、違和を感じた。
「その言い方……バラモスに会ったことが、いや、戦ったことがあるの?」
「だったら、どうするってんだ」
 雷光が、全身を駆け巡ったみたいだった。こんなところで、そんな人に会えるなんて思わなかった。
「どうして――」
「あ?」
「どうして、生きてるの? あなたが言う、化物なんかと戦って」
「くっ――」
 男は歯噛みすると、杖を握る手に力を籠めた。
「それをてめぇに説明しなきゃならねぇ義理はねぇ」
「きっと、悪運が強かったのですわね。その様な顔をしておられますもの」
 アクアさん。聖職者なんだから、そこは神の加護があったって言っておこうよ。
「何にしても、だ。てめぇらが何処で何をしようと勝手だが、俺には関わるな」
 言って男は、アクアさんに突き付けていた理力の杖を下ろした。
「そうはいかない」
「んだと?」
「バラモスと戦い、その恐ろしさを知っている人が目の前に居るんだ。話を、聞かせて貰う」
 こんな機会は、そうそうあるもんじゃない。ここは絶対、退く訳にはいかない。
「閃きましたわ」
 不意に、アクアさんが、ポンと相槌を打った。
「バラモスに会ったことがあるのであれば、ルーラかキメラの翼を使えば、一気に本拠地へと、乗り込むことが出来ますわね」
 あ……。
「出来ねぇよ」
 しかし、男はアクアさんの提言を、あっさり否定した。
「バラモス城ってのはな、外界からの異物を排除する力が備わってやがるんだ。ルーラなんか使っても、弾き飛ばされるのがオチだぜ」
「あら、残念ですわ」
 だから、全然、実感が籠もってないって。
「しかも、外洋に繋がってない湖の中の島に建ってやがる。更にその水辺は簡単には越えられない山脈で囲まれて――普通じゃ考えられない地形だが、多分、魔力か何かでどうにかしたんだろうな」
 な、何て無茶苦茶な要塞なんだろうか。聞いただけで頭がクラクラしてくる。

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