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 現在登場し、判明している職業纏め。オルテガ・アレル・アレク=勇者、シス=盗賊、アクア=僧侶。以上。

( ・ω・) ……全職業網羅は、まだまだ遠そうだ。

「ケッ」
 刹那、男は床を蹴ると、手にした杖の鞘を放り捨て、シスへと詰め寄った。
「わっ!?」
 斬撃一閃、両腕を交叉させ防御体制をとったシスを、壁際まで吹き飛ばした。
「はにゃ~……」
「シス!」
 あ、ああいうのから身を守るのは得意なはずだから、大丈夫だとは思うけど――。
「おらぁ!」
 追撃の矛先が、アクアさんに向いた。彼女は棍を両手で掲げ、頭を狙う一撃を防ごうとしたのだが、光り輝く切っ先が、柄の部分を真っ二つに寸断した。
「理力の杖、ですの……」
 体内の魔力を、物理的な攻撃力に転化する魔法の杖が何処かを掠めたのか、一筋の血が額から頬へと伝っていく。
「甘くみんなよ。俺ぁ傭兵上がりでな。魔法を封じられた位で戦えなくなるなんて鍛え方はしてねぇぜ」
「油断……しましたわ」
 首筋に切っ先を突きつけられ、アクアさんは搾り出すように声を出した。
「これ以上は言わねぇぜ。そこのボロ雑巾を連れて、とっとと帰りな」
 ボロ雑巾って……たしかに、現状を見る限り、否定しきれない部分があるけどさ。
「一つ、聞かせて欲しい」
「あぁ?」
 杖を握る手に力を籠めつつ、男は視線をこちらに向けてくる。
「あなたは一体、こんなところで何をしてるんですか」
「てめぇがそれを聞いて、どうしようって言うんだ」
「略奪行為をしていないあなたが、御尋ね者として、ロマリアから手配されている――充分に興味を惹かれることだと思いますが」
 それも、たった一人で、だ。
「お尋ね者だぁ?」
 し、知らなかったのか。見掛けと言動に依らず、意外と能天気な性格をしているのかも知れない。
「あー、そういや前、農家の奴に、権力を笠に好き放題してるロマリア兵を叩きのめしてくれって頼まれたことがあったな」
 食べ物を分けて貰ってる借りを、返しただけだと付け加えた。
「それで、逆恨みを?」
 だったら、手配書が回った理由も分からないこともない。
「さぁな。奴ら、何を考えてんのか、何度も随分な数を引き連れてきやがった。もちろん、全部、追い返してやったがな」
 さ、逆恨みってもんじゃない。これはもう、過剰防衛だ。
「てめぇら、その手合いじゃねぇのか?」
「あ~……」
「どちらかと言いますと、正義の味方ですわ」
「おい、このアマが何を言ってるか、説明しろ」
 アクアさんが何を言っているか今一つ分からないのは、僕も同じだから無理です。
「何がどうなってるか知らねぇが、俺ぁ、バラモスを倒す手段を考えねぇといけねぇから、んなことにかまけてる暇はねぇんだ。とっとと帰りやがれ」
「――」
 え?

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