忍者ブログ
[882] [881] [880] [879] [878] [877] [876] [875] [874] [873] [872]

 まあ、割と普通に思ったこと。アクアって、一応、表向きの職業は僧侶ですけど、半分くらいは遊び人ですよね。さりげなく、全編を通したら、全職業のキャラが出る様になれば良いなぁと思って書いてますが、アクアより遊び人度が高いキャラ……やべぇ、さりげに難易度高くないか。

( ・ω・) 最悪、公康みたいに滑り芸が得意という手で逃げてみせる!

『イオラ』
 再び、呪文を耳にした。それも、強力な爆裂魔法だ。急ぎ、声がした方を見遣ると、触れるだけで周囲を巻き込む光球が、こちらに飛んでくるのを視認する。
 わー! よ、避けなきゃ! で、でも壁が破壊されても巻き込まれるし、だからって直撃も――か、考えが全然、纏まらない!
『バギ』
 澄んだ声がした。それは、アクアさんが放った真空の魔法。
 え、炎ならともかく、純粋なエネルギーに近いあの球を、バギでどうしようと――。
「――ッ!」
 光球が、中空で炸裂した。その距離は僕達から相応に離れていて、爆風が駆け抜けていったけど、実害は被らなかった。一体、何が――。
「そうか。バギで生み出した風の流れで、壁の破片をぶつけたんだね」
「その通りですわ。イオ系の魔法は、術者の意志で爆発する瞬間を選べるものと、何かに当たった途端に起爆する二種類がありますの。今のそれは後者の誘爆型と判断しましたので、対処できると思いましたわ」
「……」
 ちょっと待って。ってことは、万一、承諾型だったら、普通にすり抜けてきたってこと?
 う、うん。結果として、無傷で済んだんだから、特に問題は無い……よね。
「チッ。トボけた面してる割に、戦い慣れてるアマが居るじゃねーか」
 何度となく耳にした呪文と、同じ声が聞こえた。振り返ってみると、そこには一人の男が立ち尽くしている。
 年齢で言うと、二十代半ばといったところだろうか。痩せぎすの体躯に薄汚れたローブを身に纏ってるけど、眼光だけは異常に鋭く、飢えた肉食獣の様な印象を覚えた。
「何が目的でこんなとこに来たか知らねぇがな。ここにゃ、宝なんか眠ってねぇから、とっとと帰れ。俺ぁ、忙しいんだ」
「またまたぁ。そんなこと言っちゃって。一人占めは良くないよ」
 シスの発言を意訳すると、『あたし以外の誰かがお宝を独占するなんて絶対に許さない』だよね。
「口で言って分からねぇなら、何発でも食らわせてやるぜ」
 言って男は、右手を差し出すと、次なる魔法の為、魔力を一点に集中し始める。
『マホトーン』
 先行する形で、アクアさんの魔法封じの音色が響いた。成功の証として、集まりかけていた魔力が霧散するのを知覚する。
「油断しましたわね。魔法さえ抑え込めば、自由にはさせませんわよ」
 おぉ、流石はアクアさん。一見すると昼行灯なのに、ここぞって時は何て頼もしい人なんだ。

PR

コメント


コメントフォーム
お名前
タイトル
文字色
メールアドレス
URL
コメント
パスワード
  Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字


トラックバック
この記事にトラックバックする:


忍者ブログ [PR]
カレンダー
10 2024/11 12
S M T W T F S
2
4 5 7 9
11 12 14 16
18 19 21 23
25 26 27 28 29 30
フリーエリア
最新コメント
[09/14 taka]
[09/10 美綾]
[09/10 taka]
[09/01 美綾]
[08/31 taka]
最新トラックバック
プロフィール
HN:
No Name Ninja
性別:
非公開
自己紹介:
バーコード
ブログ内検索