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 このドラクエ3二次創作を始めて、早くもおよそ一ヶ月が流れました。まだ船も手に入れてねぇよ。超楽観目標三ヶ月での完結はやっぱり無理そうなので、六ヶ月を目処にやってみましょう。

( ・ω・) 三ヵ月後……そこには元気に一年を目標に掲げる美綾の姿が!

 そして、出来ることなら二人とも連れ帰って、母さん達と一緒に暮らしたい。多分、それが今の僕の夢だ。
「遠い、遠い先の目標だけどね」
 やっぱり、数日以上先の話を考えてみても、感覚的に理解出来ない。
「う~ん。いやいや、立派な夢だと思うよ、あたしゃぁね」
 シス、それは一体、どういう立ち位置で物を言ってるのさ。
「あたしなんか家族居ないし、友達はポコポコパクられるしさ。この旅が終わったら、何処で何していーかさっぱりだもん」
 さりげなく、相当に落ち込める話を聞いた気がしないでもない。
「そういや、シスって、何があって盗賊なんかになったの?」
「ん? さぁ、よく分かんないや」
「いやいやいや。自分のことでしょ」
「そー言われてもなぁ。あたし、七歳以前のことって、全然、記憶に無くてさ。気付いたら血が繋がってない義賊の爺さんの助手してたんだよね」
 君の人生、その若さで何処まで波乱万丈なのさ。
「その爺さんも一昨年死んでさ。それからは一応、ギルド所属で細々とやってる感じかな。一匹狼って格好良いけど、組織力って、想像以上に強いもんだよね。あの爺さん、凄かったんだなぁって、今しみじみ思うよ」
 これが鍛冶職人とかだったら良い話なのに、盗賊業だから台無しになってると思うんだ。あ、でも、盗賊も職人仕事と言えば職人仕事――いや、やっぱり、それは無いね。
「で、爺さんの口癖がさ。『金は天下の回り物。宝も金も、眠らせといちゃ、価値は半減』だったんだ」
「それが、世界の宝を手にしたいっていう君の夢に繋がるの?」
 それなら、シスの言い分も理解出来なくも無いような。
「うぅん。それは、あたし個人が見たくて欲しいだけ」
「……」
 もうダメだ。この女性達の思考を、理解すること自体、僕には難題過ぎたんだよね。
「旅の目的は人それぞれですわ。それは人が生きるということも同じことだと思われますの。その様な人達が集まって、村や町、そして国や世界を形作る。旅をする仲間も、人の世も、余り変わりがないものなのかも知れませんわね」
「おー。何か聖職者っぽいこと言ってる」
 今のシスの発言って、触れてあげるべきところなのかなぁ。
「ふぅ……」
 昼下がりの陽光が温もりをくれる中、僕は少し冷めたお茶を口に運んだ。はぁ、こんなにものんびりしてしまうと、やっぱり世界の動きが、遠いものの様に感じてしまう。
 まどろみにも似た穏やかな時を過ごし、僕は、空の高さと青さを感じ入っていた。

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