遊びというか、ネタというか、こんなものを作ってみました。あくまで仮ですが。
灼熱の魔術師編、終了時のパラメータ。弱い、泣きたくなるほど弱い勇者様。でも、ゲーム上のドラクエなら、ここから物凄いパワーインフレが起こるから、きっと何とかなるはずだ。
( ・ω・) アクアの運の良さについては、突っ込んだから負けかなって私は思ってる
「ん~。このフレーバーティの香り。やはり専門店の味わいは、他のそれとは違いますわよね」
「はぁ」
とある日の、うららかな昼下がりのこと、僕達は三人で、ロマリア城下を散策していた。平たく言うと、女の子達の買い物に、荷物持ちとして付き合わされた訳だけど、そこは敢えて目を瞑ろうと思うんだ。
「それにしても、こんなにのんびりしてていいの?」
僕達って、バラモスを倒すっていう、遠大な目標があった様な……あれ、僕の勘違い?
「まだまだ先は長いのですから、こういう日も必要ですわ。引き絞った弦は良い音色を奏でますが、常時、その様な真似をしていたら、いずれ千切れてしまいますのよ」
「そーそー。お店の服とか見てるだけで、気分良くなるもんね」
シスがこう、女の子っぽいこと言うのって、凄い違和感があるよね。
「ふぅ……」
そう言えば、ここまで日がなのんびりとしてるのって、アリアハンを出て以来、無かったことかも知れない。
母さん、爺ちゃん、元気かなぁ。そろそろ、手紙を書く頃合の気もする。
「と言うかさ」
こうして穏やかに時間を過ごしてしまうと、魔物達が世界を侵攻しているなんてことに現実感を覚えない。伝え聞いたところでは、バラモスに滅ぼされた地域もあるらしいけど、それは今の僕にとって遠過ぎる話だ。
「ねぇ、アクアさんは、どうしてバラモスを倒そうと思ったの?」
考えてみると、聞いたこと無い気がする。僕は父さんと兄さんの跡を継いだみたいなもので、シスは世界のお宝探しのついでみたいだけど、アクアさんはどういった心境だったんだろうか。
「悪い方を打ち滅ぼすのに、理由が要りますの?」
「……」
そうだった。割とこういう一直線な人だった。
「ですが、強いて言うのであれば、十余年前、オルテガ様に会ったことが切っ掛けだったでしょうか」
「……」
ん?
「えー!? あ、アクアさん、父さんに会ったことがあるの!?」
「言いませんでしたかしら?」
「聞いたことないって!」
ず、ずるい。息子の僕だって、殆ど喋った記憶が無いのに。
「あれはわたくしが十に満たない頃の話ですわ。オルテガ様は、このロマリアに立ち寄られましたの。たしか、魔物達を利用して国家転覆を狙う政治組織を壊滅させるのが目的だったはずですわ」
父さん、僕の知らないところで、色々なことしてるなぁ。
「政府サイドで指揮をしていたのが、うちのお爺様ですの」
だから、本当に何者なのさ、あのお爺さん!?
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