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 今回の参議院選の注目点の一つに、民主党の獲得議席があります。本来、民国56議席で連立での過半数維持と、民主党の60議席で単独過半数獲得するかどうか注目すべきラインだったのですが、ここまで予想が厳しい状況にあると、もう一つのラインが気になってくるところです。それは、自民党が追い抜いての、第二党転落危機です。
 何しろ、福田、麻生政権時代、『参議院選で我々が勝ったんだから、政府は民意を問う為に解散すべき』と言っていただけに、ロングスパンでブーメランが帰ってきたことに。あれですね。いわゆるところの、人を呪わば穴二つって奴ですね。

( ・ω・) ちなみに、民主党には、人を蹴落とす才能しかないと信じて疑わない私

「スピルを排除せねばならんのは、そこに理由がある」
 え、この話、そこに繋がる訳?
「トーマスはこれで、一部が特殊な造りになっていてね。その素材をスピルが買い占めているらしいんだ」
「あ、そういうことですか」
 成程、只の旅人が何で首を突っ込むのかと思ったけど、そういうことなら納得出来る。正直、義憤とか、正義の為とか言い出す方が信用出来ない辺り、僕も勇者の適正が無いと思う。
「それで、スピルに近付いて、僕達の情報も得た、と」
 この話を信用するとすると、やっぱり既にスピルは僕達の動向に気付いてるんだなぁ。案外、この会話も、聞かれてたりして。
「バーネットさん、密偵だったりしません?」
「そいつぁ、小説でもお目にかかれねぇドンデン返しって奴だな」
 一応、万一の可能性を鑑みて鎌をかけてみたんだけど、反応が薄いね。まあ、本物の密偵ならこんなことくらいで動揺なんてしない気もするし、あんま意味無かったかも。
「本気で白黒付けたいんなら、知ってる限りの責め苦を試してもいーけど?」
「ダメだよ。お年寄りは衝撃に耐性が無いんだから、加減を間違えてポックリ逝っちゃうかも」
「そっかなー。色々と鈍いんだから、痛みも大分経ってから気付くんじゃないの?」
「てめぇら、ちったぁ、年寄りを労りやがれ!」
 うん、何だか、このノリで、いつもの調子が戻ってきた気がするよ。
「それじゃ、スピルについて知ってる情報をキリキリ吐いて下さい。そちらから振ってきた話なんですから、当然の理屈ですよね」
「中々、いい度胸をしているな」
「わたくし達の、リーダーですもの」
 いやぁ、僕の根性なんて、アクアさんの心胆に比べれば、グリズリーに対する一角兎みたいなものですから。

 

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 前総理時代、民主党の獲得議席が30割るんじゃねーかって勝手な想像をしていました。が、実際に30ってぇと、どんなもんかと言うと、比例10、二人区8、三人区、五人区6、一人区6、と。こう考えてみると、無茶苦茶な負けっぷりですね。参議院の選挙制度で、与党第一党がここまで負ける前例を作ったら、それはそれで歴史に名を残せましたのに。

( ・ω・) 安倍ちゃんの37ってのも、大概な負けだったんだなぁ、と

 そこまでして一緒に旅をしなくてもとは思うけど、他人の家庭の事情に口を突っ込めるほど偉くはないし、ここはぐっと飲み込んでおこう。あと、アクアさんの益体もない妄想が、必ずしも外れてない辺りが恐ろしいと思う。
「どうせだったら、女性型にして、お母さん代わりにすりゃ良かったのに」
 うちの女性陣は、思ったことをポンポカ口にするから、多分、僕より遥かに無礼だと思うんだ。
「うむ、それも考えた」
「考えたんですか!?」
「だが、前衛として盾となるのが役目になる為、断念した」
「痛い痛いデース」
 正直、もう、何が何だか良く分からない。
「一流の職人や芸術家が、全てを注ぎ込んで作った作品には魂が籠もるとは言うけどねぇ」
 魔力を使って、他人の造形物に意識に近いものを芽生えさせるっていうのはどうなんだろう。
 うーん、と言うか、思いっきり魔法業界の禁忌に触れてそうな……いや、世界情勢が世界情勢だし、こんな私的利用にまで目を光らせる余裕なんて無いんだけどさ。
「へん!」
 おっと、そしてここはその一流の職人さんの家でした。ちょっと軽率な発言だったかなとも思う。
「ところで、トーマスさんは強いんですか?」
 呪文が効かないのは利点だとも思ったけど、良く良く考えてみれば補助呪文が無効化されるだけで、直接攻撃呪文には格好の的なんじゃ。
「耐久性に掛けては、一級の戦士に匹敵するものがあるな。問題は回復呪文や自然回復が望めないところだ」
 考えてみれば、ある程度、戦闘を行う度に、モゾロフさんが夜な夜なトーマスさんを修復してることになるのか。想像しなければ良かったとも思うよ。

 

 早くも、参議院選挙後の連立の再構築が話題となっていますが、沈むと分かっている泥船に乗る政党なんてあるんですかね。幾ら、水増ししたというか、御祝儀とはいえ、一月足らずで15~20%も支持率を落とす政党なんて、前代未聞ですよ。いくら与党に入れるからって、半年後には一緒に悪者扱いが確定してるのに、公明もみんなも乗らないでしょう、普通に考えて。

( ・ω・) 与党という餌をちらつかせれば誰でも尻尾を振ると、思ってる辺りが浅ましい

「そして、この黒眼鏡が俺の人形、トーマスだ」
「ハハハ、ドモドモ」
 はい、第一の疑問点が出てきましたよ。
「人形って何ですか」
「さまよう鎧や爆弾岩というモンスターを知っているだろう? あれは上位魔族が、鎧や岩に魔力を籠めて自立した意志を持たせている訳だ。
 魔族に出来ることが、人間に出来ない訳が無いと思った俺は、造形師に精巧な人形を一つ作って貰って、魔力を吹き込んだんだ。
 尤も、試作段階の上、魔族程の魔力も持っていない訳だから、人間の様に明確な意志を持っているとは言い難いけどな」
「ゴキゲンよろしおすー」
 す、凄い発想だ。同時に、将来、この技術が確立されたら、お金持ちが擬似戦争で暇つぶししそうで怖いとか、飛躍したことを想像してしまう。
「道理で、気配が全く無い訳だよ。どっちかって言ったら、完全に物だもん、こいつ」
 そして、普通、気配って言ったら、物が動く様子を感じ取ることだと思うんだけど、シスの場合、生命反応を感知してる訳なの? 又一つ、知る必要があるのか怪しい情報が蓄積されてしまった。
「そう遠くない未来、女性に縁の無い方が、これで擬似的な彼女をお作りになる可能性はありますわね」
「それはそれでどうなんだろうなぁ」
 あれ、何の話だったっけ?
「大儲けの匂いがすることはさて置くとしまして、何でこんなものを仲間に?」
 もう、失礼だとかそういうことを真面目に考えるのはやめようと思うんだよ。
「世間は子連れ冒険者に厳しい。俺とジュリだけでは戦力としては足りないが、それを補う仲間も見付からず、言わば苦肉の策だ」

 例の如く日曜の討論番組をハシゴしたのですが、酷いものでした。何、この無限ループ。何処も消費税の話しかしてねーじゃねーか。通るか、こんなもん。折角、各局に党首が行ってるんだから、連携して、議題をそれぞれ分けろよ。消費税の話題が一番視聴率取れるのは分かるけど、サッカー日本代表の放映権だってクジで決めるだろうが。
 そして、テレ朝に現れなかった菅総理。理由は、『各局一回って決めてるから。ほら、こないだ報道ステーション出たし』。想像を絶する理由ですな。前にも書きましたが、国会閉じた理由の一つに、『テレビで充分討論出来るじゃーん』って言って……すげぇ、本当、すげぇ。
 この総理は、前総理よりはマシだと思ってたんですが、同じくらいの逸材なのかも知れません。

( ・ω・) ちなみに、私は鳩山氏未満の国会議員は、横峰議員だけだと思っています

 だけど、何も分からないまま敵の巣かも知れない所に乗り込める程、僕は自信家でも無い訳で。
「場所は、こっちが指定していい?」
「問題は無い」
 こうして、僕達は事情を掴み切れないまま、ジュリを含めた謎の一団と、会談をすることになったんだ。

「なんでぇ、てめぇら。数を倍に増やしてゾロゾロやってきやがって」
 この街に馴染みが無い僕達にとって、鍛冶屋バーネットは、それなりに安心して話せる数少ない場所なんだからしょうがないですよ。いや、ジョージさんのところでもいい気がするけど、商売の邪魔しちゃ悪いじゃない。
「ここなら、急な来客とか無いし便利なんだよねー」
 そして、僕が心の内に留めておいたことを、平然と口に出せるシスは只者じゃないと思う。
「それじゃ、自己紹介から。僕はこのパーティのリーダー、アレク。こっちの小柄な子が盗賊のシスで、美人の僧侶がアクアさん」
「むぅ」
 どうやら、アクアさんに余計な形容をしたことが、御立腹の原因みたいです。
「ついでに、このオジさんが快く場を提供してくれた鍛冶屋のバーネットさん」
「ついでだの、快くだの、失礼極まりないことを言ってんじゃねぇ!」
 他人の心理を読むことはそれなりに出来ますが、人を立てるのは苦手だったりします。
「俺はモゾロフ。一応は、リーダーになるんだろう。そしてこのチビが親代わりに養ってるジュリだ」
「ん、どうも」
 あ、父娘って言っても血が繋がってる訳じゃないんだね。似てないにも程があるから、気にはなっていたんだけど。
 まあ、話の本筋には全く関係ないし、わざわざ触れはしないけどさ。

  この間、菅総理の知恵袋という、増税経済伸長論者の先生をテレビで見掛けたのですが、何を言っているか分かりませんでした。と言うか、喋り方が殆どマルチ……いやいや、私が無学なせいで、高尚な理論を理解出来なかっただけかも知れませんけど。まあ、政治家はそれを最下層の学しか持たない人にも、分り易く解説するのが仕事なので、菅総理の責任ではあるんですが。

( ・ω・) つーか、国家が壮大なマルチと言われたら、否定する要素はない

「ギャ!?」
 いきなり背中に痛みを感じ、眠気が吹き飛んだ。どうやら、シスが鞭をぶち当てたみたい。
「寝ちゃいそうな時は、仲間割れが基本だよね」
 若干、言葉の使い方に間違いがあったけど、とりあえずはお礼を言っておくよ。
 唯、次があったらもうちょっと手加減して欲しいかな。鎖かたびら越しに、棘が突き刺さったみたいな衝撃があったよ。
「あれ、失敗?」
 女の子は、小首を傾げて今の状況を把握しようとしてるみたいだ。
 よくよく見てみれば、彼女が手にしている杖はマホトーンの時は違う。な、何本も持ってるなんてズルい。って言うか、次に何が飛び出してくるか分からないってことじゃない。
「良い連携だ。信頼関係というものを、感じ入らせてくれるな」
 そりゃまあ、何だかんだで一年以上、一緒に旅してるからね。
「その力を見込んで頼みがある。スピルを排除する為に手を組まないか」
「……」
 ん?
「えーと、質問が幾つか」
「構わないよ」
「あなた方は、旅の冒険者と、その女の子、ジュリちゃんに聞いているんですが」
 立場的に、僕達と似ていると言えば似ている。
「そして、スピルに仕事を請け負って、あのチンピラに加担した、とも」
「その認識で、合っているね」
 は、話が全く繋がらない。ジュリが言う通り、限りなく中立に近い立ち位置っていうのは辛うじて通らないことはない気もするけど、排除するって何さ。
「何はともあれ、ここは人目につきすぎる。河岸を変えないかね」
 何処か密室みたいなところで話をするっていうのは、こっちとしても乗りたいところではある。

 



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