2010
この間、菅総理の知恵袋という、増税経済伸長論者の先生をテレビで見掛けたのですが、何を言っているか分かりませんでした。と言うか、喋り方が殆どマルチ……いやいや、私が無学なせいで、高尚な理論を理解出来なかっただけかも知れませんけど。まあ、政治家はそれを最下層の学しか持たない人にも、分り易く解説するのが仕事なので、菅総理の責任ではあるんですが。
( ・ω・) つーか、国家が壮大なマルチと言われたら、否定する要素はない
「ギャ!?」
いきなり背中に痛みを感じ、眠気が吹き飛んだ。どうやら、シスが鞭をぶち当てたみたい。
「寝ちゃいそうな時は、仲間割れが基本だよね」
若干、言葉の使い方に間違いがあったけど、とりあえずはお礼を言っておくよ。
唯、次があったらもうちょっと手加減して欲しいかな。鎖かたびら越しに、棘が突き刺さったみたいな衝撃があったよ。
「あれ、失敗?」
女の子は、小首を傾げて今の状況を把握しようとしてるみたいだ。
よくよく見てみれば、彼女が手にしている杖はマホトーンの時は違う。な、何本も持ってるなんてズルい。って言うか、次に何が飛び出してくるか分からないってことじゃない。
「良い連携だ。信頼関係というものを、感じ入らせてくれるな」
そりゃまあ、何だかんだで一年以上、一緒に旅してるからね。
「その力を見込んで頼みがある。スピルを排除する為に手を組まないか」
「……」
ん?
「えーと、質問が幾つか」
「構わないよ」
「あなた方は、旅の冒険者と、その女の子、ジュリちゃんに聞いているんですが」
立場的に、僕達と似ていると言えば似ている。
「そして、スピルに仕事を請け負って、あのチンピラに加担した、とも」
「その認識で、合っているね」
は、話が全く繋がらない。ジュリが言う通り、限りなく中立に近い立ち位置っていうのは辛うじて通らないことはない気もするけど、排除するって何さ。
「何はともあれ、ここは人目につきすぎる。河岸を変えないかね」
何処か密室みたいなところで話をするっていうのは、こっちとしても乗りたいところではある。