よし、今度は世界史三大事変――無理、絶対無理。そもそも私、世界史詳しい訳じゃないですし。局所局所を多少知ってるってくらいで、ざっと考えるだけで頭がパンクします。まあ、それでも、原子爆弾の発明は、今までなかった、余りに強力すぎる兵器ゆえの膠着状態という意味で、三つには入る気がしないでもないんですが。
( ・ω・) 唯、現在進行形の話なので、あっさり崩れる可能性も無い訳じゃない
「……」
うっすらとだけ灯されたランプの炎を見遣りながら、ぼんやりと時が流れるのを待つ。あれから、もう一刻は過ぎただろうか。二年も旅はしているけれど、暗闇の中での軒の流れは、本当に曖昧だ。ネジを巻くだけでかなり正確に時を刻む時計はあるものの、本物ともなると家が買えるんじゃないかってくらいの値段だし、懐に入れて戦闘なんかしたらすぐさま壊れそうだから、持ち合わせていない。だから結局、交代時間は月の傾きを参考にするか、曇りの時なんかは全くの勘で交代時間を推し量るしかない。だから、最後の一人は、起きたと思ったら、東の空がうっすら明るくなってたり、逆に他の人の倍くらいの割り当てになったりだったりするのが実情だ。季節に依って夜の時間も違うし、案外、そこら辺は大雑把だったりするんだよね。
「ん……」
不意に、横で寝入っているシルビーさんが、寝返りを打った。完全に熟睡しているその様から見て、さっきの言葉はやっぱり強がりだったのかな。こりゃ、僕の見張り時間を、少し長めにしよう――。
「……」
「……」
唐突に両目がパッチリと開いて、互いの視線が同一線上に並んだ。どうしよう。割と本気で、気まずいんですけど。
「やぁ、おはよう」
「第一声に誤りがあるとか、考えたことって無いですよね」
どうにも、僕の周りに寄ってくる方々は、頭の配線に難がある様な気がしてならない。これを、類が友を呼ぶと認めようとしない僕も僕なのかも知れないけどさ。
「交代の時間なら、まだ大分ありますから、寝てていいですよ」
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