2019
夷という漢字があります。熟語として用いる場合はイと読むことが多いですが、単独ならばエビスとするのが一般的です。蛮夷や夷狄などの用いられ方からも分かるように、害を成す蛮族という意味合いが強い文字です。御存知の方も多いでしょうが、征夷大将軍は元々、当時の東国に住んでいた朝廷に従わない面々を征伐する部隊の総大将です。武家として最高の肩書ということで、国を統括する機関である幕府を開く権利を得たと同義になったのでしょう、多分。さて、この夷、広い解釈では外国人全般も意味します。差別的というか、明確に敵意を持ったものなので、現代ではあまり使いませんが。なんで恵比寿様と同じ読みなのという疑問が湧いたりもしますが、割と謎です。彼は元々イザナギとイザナミの長男である蛭子という説が有力で、七福神で唯一の日本出身です。一度追放されて舞い戻ってきたから、そこら辺が絡んでるんでしょうか。全くの偶然だと言われても納得できる辺り、奥深い様な、ペラッペラなような気がする話なのです。
(・ω・) ビールの大御所という認識が、現代ではむしろ強そうだ
【天変地異の前触れが如く慌てふためいてるな】
岬:創造性のある仕事がしたいです。
結:出た。ロクに働かない人が言い出す常套句。
舞:何ゆえ積み重ねてもいないのに独創的なことが出来ると考えるのか。
岬:やってみなければ分からないと思うんですよね。
海:それに掛かる経済的、人的負担がどれほどのものになるかをですな。
結:しかし、我らがこんな常識的な提言をする日が来ようとは、
お釈迦様でも想像付かなかったであろう。
【一度封印された向上心を解き放つのは難しすぎる】
綾:築城でもしてみますの。
舞:そして家老殿も、どういった理由で甘やかすのか。
綾:羽ばたこうとしている雛鳥は、優しく見守ってあげるのが務めですわよ。
海:完全に、母親目線になってる。
結:しかも干渉しすぎてダメな育ち方するやつ。
岬:所詮はちょっと大きな籠の中に過ぎないと思うと、やる気が消え失せますよね。
【こういうのが畳の上で大往生したりするんだ】
空:何事も無難にこなすのと、一芸に秀でるの、
男として、どちらを目指すべきなのだろうな。
綾:武芸一点特化型になって武功を立て、華々しく散って欲しいですわ。
海:相変わらずの、実の兄妹とは思えぬ言い放ちっぷり。
舞:基本的な能力は高いのだから、そこまで邪険に扱わなくても。
綾:使いこなせぬ有能は、燻った火薬と大差ありませんの。
結:やはり最前線に送り込んで、敵と道連れ以外の使い道は無いのだろうか。
【綾女の本心を探る為に泳がせてる説を信じる人は居ないだろう】
岬:妹さんのように、高い水準で何でもするという選択肢は無いんですか。
空:蹴落としてやろうと思うこともあるが、その生き方は疲れそうな気がしてる。
舞:元が捨扶持で遊んでいた人間は言うことが違う。
結:排除されぬよう、ウツケの振りをして欺くという話は聞くが。
海:この場合、素なんだろうな。
岬:こっそり私の話にすり替わってる気がしてならないんですが、どうなんでしょう。
ゲーム的な話で言うなら、100点満点でオール60より90超え持ちの方がインパクトがあります。実際、有能かどうかはシステムに依る気もしますけど。
PR
2019
山彦と呼ばれるものがあります。ヤマビコと読むのが一般的です。木霊、木魂などと書いて、コダマと読むものと同義になります。山に向かって大きな声を上げると、時間差で同じ音が返ってくる現象についた名前です。現代だと単なる反響音で、音速がそれほど速くないことからラグが生じるという説明が成されます。しかし原理が良く分からなかった頃は、樹木の精霊が呼び返しているものと解釈しました。ちなみに彦というのは男子に付けられる美称、尊称の類で、山彦は山の男くらいの意味になるようです。女性が呼び掛けても返ってくるんですから、性別を固定する必要は無い気もするんですが、どうなのでしょう。まあ山姫として女妖怪だと考えると、なんか恐ろしい目に遭わせてくる雰囲気が出てくる感じもありますけどね。
(・ω・) 大体、山姥とか、雪女がホラー展開なのが悪いんだ
【安土桃山時代に入ったら干されかねない典型的脳筋武将】
公:豪傑と呼ばれる為には、酒に強くないといけないと聞いた。
遊:考えてみれば不可思議な風潮だよな。
只の体質で、武勇を誇るだとか、豪胆で動じないなんかと全く関係が無い。
公:たまに冷静な分析をしだすのが、逆に怖い。
莉:こういうのが好意的に捉えられて、知性的な面もあったって伝わるのかも。
公:戦が無い時は文化的な付き合いから逃げまくって、
体力ありきの仕事しかしてないのにな。
【アルハラが周知されるようになるまで数百年は要する模様】
遊:とはいえ、論理的に説き伏せられるなら苦労はしない。
ナメられない為にも、飲めるようになるべきだろう。
公:こっそり薄めるとか、小賢しい真似をしたい。
莉:そんなに強くないんだね。
公:いっそ天下に覇を唱えて、
酒を強要したら極刑にする法を制定したいと思うくらいにはな。
【かの有名なガリレオ裁判は十七世紀の出来事である】
公:俺達が住んでいる大地が球形だって聞いたんだが、マジなのか。
遊:南蛮では千五百年前には証明されてたらしいぞ。
実際に一周するだけの技術を得たのは最近らしいが。
公:西廻りでも東廻りでも辿り着けるって話だから、変だとは思ってたんだ。
遊:ちなみに、日輪を中心にして周回してるというのも判明していたが、
今の切支丹共は認めようとしないだろうな。
公:お前のその、実用性に欠ける知識だけは妙にあるのが、
俺にとってかなりの謎なんだが。
【戦国オールスターが局地戦はともかく大局的に惨敗するなんて有り得ないよな】
遊:とりあえず地球儀を見て、日の本の小ささを語っておけば大物ぶれる。
公:その発想が小物じゃないかと言い放ってやりたい。
遊:この広さでも千万石は作れるが、足りずに争ってる訳だからな。
異国に乗り出して母数を増やすのが現実的じゃないか。
公:なんか、とんでもない大失態になる予感しかしないんだが。
遊:選りすぐりの大大名と、勇猛な武将を取りまとめられる英傑さえ現れれば、
よもややらかしはしないだろう。
豪傑系の荒武者が酒に飲まれてやらかすというエピソードは多いですが、作り手の理屈だと便利だからしょうがないんじゃないかなと思います。
2019
狼藉という言葉があります。ロウゼキと読むことが多いですが、ロウジャクとしても正しいようです。現代日本で使うことはあまり無いでしょうが、時代劇やそれに類するものではまだまだ現役感があります。暴力的な意味で乱暴をはたらく、という使用法は知っていても語源にピンと来る方は少ないでしょう。まず、藉を使う機会があまりありません。戸籍、学籍の籍とは違うようです。草冠ですし。この漢字には、敷く、踏む、雑などの語意が含まれています。そして中国の史書である史記に、狼が寝る場所として草を乱れさせるという記述があり、それが由来となっているようです。そこから物が乱雑になっている様を指すようになったのだとか。更に日本に輸入された後に野蛮な振る舞いという解釈が追加されたのだそうです。想像していたよりも歴史がありました。ちなみに、史記が編纂されたのは紀元前です。日本人が何をやっていたかも分からない時代に生まれた言葉が、使われ方が変わったにしても今でも通用するって、普通に凄いことですよね。
(・ω・) 本当、昔の中国のヤバさはギリシャ・ローマ並にぶっ飛んでる
【真のトリックスターは死しても世を掻き回す】
茜:埋蔵金の在り処を示した書物を作りたいって思ってるんだけど。
千:うちって、そこまで財政豊かでしたっけ。
茜:大事なのは、もしかしたらあるかもって気にさせる説得力だよ。
色々な利権を握ってるのは事実だし、妄想は膨らむよね。
千:つまり未来の人が有りもしない財宝を追い求めて、
空回りするのを想像して楽しむのが目的ってことですか。
茜:人間って夢が無くちゃ生きていけないし、その一助になればなって。
【あとは謎技術で怪物が発生し続ければ完璧だ】
茜:ちょうど鉱石を掘り尽くした廃山があるんだよね。
千:むしろ、それを活用する方法を考えてる内に着想したのでは。
茜:前の統治者が無計画に穴を掘り進めていったから迷路状態で、
全容を知る者が居ないっていう、いわく付きなのよ。
千:王族の墳墓を荒らそうとしたら、罠やらで死にまくったって話を思い出しました。
茜:迷宮探索は冒険家永遠の憧れだから、本懐なんじゃないかな。
【良くも悪くも努力家だから積み重ねた事実に安心感を覚える】
千:辞世の句が、死ぬ直前じゃなくて、
ヤバそうだと思ったら事前に詠んでおくのが基本っていうのに衝撃を覚えたんだけど。
麗:流石に、城が燃えている状態で呑気に詠む方は多くないでしょう。
千:それはそれでカッコいい気がするけど。
誰が伝えたんだっていう根本的な問題はさておくとして。
麗:正直、自分の閃きに自信が持てない方なので、
即興で詠んだものが後世に残るとなると化けて出てしまいそうです。
【とりあえずキープという根性無しの極みみたいな選択肢があるぞ】
茜:問題は、生き残っちゃった場合にどう処理するかだよね。
麗:再利用するにしても、誰かに譲るにしても、締まりが無い話になってしまいます。
千:燃やして無かったことにするのが一番マシって話になりそう。
茜:だけど、後になってもっと良いのが詠める保証なんて無い訳で。
麗:初めて死を目前にした極限状態が、感性を研ぎ澄ます可能性はあります。
千:若い頃に産み出した傑作を、生涯塗り替えられなかった芸術家みたいな話になってる。
千織の茜に対する喋り方が敬語なのかタメ口なのか、すげーブレがある気がしてきました。多分、明確に茜に語りかけてる時は敬語で、独白寄りや西ノ宮姉の両方に言ってる感じの場合はタメ口なんだと思います。
2019
ミジンコと呼ばれる生き物が居ます。動物プランクトンの代表ヅラをしているアイツです。名前の由来は、みじん切りなどと同じだろうなと想像はつきます。ミジンは、漢字で微塵と書きます。仏教用語でもあり、文字通り極めて細かい塵を意味します。その子供で微塵子になる訳ですから、結構アレなネーミングです。ちなみに蒸してから干した米を挽いたものを微塵粉と書いて同じ読みになるのだそうです。米粉は、水に浸して磨り潰した後、濾して乾燥させるので、一応は別物っぽいです。さてこのミジンコ、日本全国どこにでも生息しているようですが、北米産の外来種という説が有力なようです。それもたった4体から爆発的に増えたのだとか。無性生殖と有性生殖、どちらも可能という生態が可能にしたのでしょう。現在、どれだけのミジンコが生息しているのか推し量るのは難しいですが、日本という土地がよっぽど居心地が良かったに違いありません。そして同時に、小魚や虫などの餌になっている訳で、今日も今日とて食物連鎖は回転していくのです。
(・ω・) 外来種と言えば生態系破壊だけど、ミジンコの影響って少なさそう
【人は無理にしても何かを放り込むくらいは可能だろうか】
岬:城って、空からの攻撃に対してあまりに無力だと思うんですよ。
結:なんかまた突拍子も無いこと言い出してる。
綾:実際、巨大な種子島が実用化される時代が来れば、
象徴以外の役には立たなくなると思われますわ。
岬:私が想像したのは、カラスを調練して闇夜に紛れて乗り込むものなんですが。
綾:それを実現させても、後世は間違いなく創作として扱いますわね。
【実績を積み重ねても最後に家を潰したら無能にされがち】
綾:城攻めなら、下を掘り進めて水源を断ちに掛かる方が現実的ですの。
舞:泥臭いなぁ、土掘りだけに。
海:というか、一つ間違えば生き埋めになりそうな作戦。
綾:そういった事例は、少なからず確認されていますわ。
結:見事な犬死にな辺り、命の安さが痛感させられる。
岬:大将を守る為に身体を張ったなら義将になるんですから、
死に方が人生の全てなところありますよね。
【黒田官兵衛が天下狙ってたって風評被害なところあると思う】
岬:この御時世、有能ってだけで腹黒要素を追加されますよね。
海:あー、家老殿とか忠義を尽くしても、
『常に寝首を掻く腹だったが機が無かった』なんて評されそう。
綾:理不尽ですわ。
結:低能力な野心家とか道化としてしか使いようがない訳だし。
舞:個性が出て良いくらいの寛容さが必要なんじゃないかな。
【むしろ色んな意味で封印すべき力な気もしてる】
岬:私は一柳さんに裏切られたら諦めることにしてます。
腹の中で何を考えてるかとか、憶測するのも面倒ってだけなんですが。
結:信用とは、また別の感情なのが話の肝っぽい。
舞:まあ、我らの様に心の内をそこそこ共有するなど、常人には無理らしいからな。
岬:さりげなく、とんでもない特殊能力を持ってますよね。
綾:理を解き明かす学問がどれだけ発達しようとも、
この子達だけは永遠に謎のままなのではと思わなくもありませんわ。
めっちゃ有能で長生きしたけど、清廉潔白なイメージの戦国武将って誰か居ましたっけ。まあ、そんなのが天寿を全うできるような時代じゃないと言われれば、そんな気もするんですが。
2019
内弁慶という言葉があります。弁慶とはもちろん、かの源義経に仕え、怪力無双で獅子奮迅の活躍をしたとされる武蔵坊弁慶からきています。そこから、家庭内など自分の縄張りでのみ居丈高に振る舞うことをこう称するようになりました。陰弁慶、炬燵弁慶などとも言うようです。派生として外弁慶などという使い方をする場合もありますが、今のところ正確な日本語とは言い難いようです。しかし考えてみると、弁慶要素が強いくらいしか残って無くて本人にとっては迷惑な気すらしてきます。後ろ向きなニュアンスで使うことが多い単語ですし。八百年以上の時を経ても名前が残ってるんだから名誉なんじゃないのと考えるのは他人事だからでしょうか。弁慶自体、伝説が盛られまくって史実とどれだけ一致してるのというキャラクターですし、今更どうでも良いって思っている可能性が高いのやも知れませんけど。
(・ω・) 正史と呼べる中だと、弁慶の記述はとんでもなく少ないのだとか
【なんと冷静で現実的な進言であろうか】
公:数百年後、俺はどういった評価を受けているのだろう。
遊:国を潰してボロクソに言われるならマシな方で、
実在したのかどうかも怪しい謎の大名扱いされそうだな。
公:一回、どんな史家も無視できないくらいのことをやるべきか。
遊:民を思いながら豪胆に死ぬ系が、泰平の世では受けが良い気がするぞ。
公:功績で名を残せと言わない辺りに、どう思われてるかが滲み出てるぜ。
【関白くらいまで上り詰めないと結局は板挟み人生よ】
遊:このままだと、どこかの勢力に攻め入られて劣勢になった時、
国人衆の地位を保証する代償に生贄となる可能性が高い。
だったらせめて美談っぽいのを遺しておいた方が良いだろ。
公:俺の命だと思って、好きに言ってくれるな。
遊:私も、売り飛ばす側の人間ってことを忘れるなよ。
公:流浪の商人だった頃は、大名は権力持ってて羨ましいと思っていました。
【どっちみち持ち合わせてないことを白状するからでは】
公:宗教勢力が結集するのを、なんとかして防ぎたい。
莉:ありきたりだけど、まとめ役を潰すしかないんじゃないの。
遊:基本、扇動するやつが居なきゃ害は少ないからな。
そしてそれが出来るかどうかは、生まれ持ったところに依るものが大きい。
莉:その才能があったら大名生活、もっと楽が出来たなぁって思ったでしょ。
公:ここで同意してもしなくても負けな感が拭えない気がするのはどうしてだ。
【戦国バーサーカー伝説は複数勢力に散見される】
遊:南蛮では、そういった資質の持ち主をカリスマと呼ぶと聞いた。
公:日の本で言うと、聖徳太子みたいなやつか。
莉:人を動かすのって、欲得だけじゃ難しいもんねぇ。
遊:傍から見たら論理破綻していようと、勢いで押し切るのは士気高揚にも使えるな。
公:遊那の部隊って、良く言えば勇猛果敢、悪く言えば猪武者の集団じゃなかったか。
莉:頭の線が最初から足りない連中だと、乗せるのが楽で楽しそう。
去年、戦国浪漫編も急転直下の新展開を織り交ぜていくかもとか書いた気がしますが、今年も残り少ないこともあって通常営業でお茶を濁そうかなと思ってます。そして莉以の莉が出てこねーぞと、毎年のように言ってる訳ですよ。