基本、暴動や騒乱が国内で起こった場合、それを鎮圧するのは国軍や地方軍の役目だというのが、歴史的な流れです。むしろこれを出来るのが政権が安定している証で、出来ない場合は治安が最悪、暴徒と化した住民が略奪を行って、更にそこの住人が略奪を行わざるを得ないという悪循環が繰り返される訳です。その為、上に立つ者は出来うる限り善政を行ない、民が不満を覚えない様にし、何か起こった場合は速やかに鎮圧するのが正しい流れです。まあ、現実は前者がほったらかされて、国軍が鎮圧ばっかりしてることが多いんですが。
( ・ω・) 21世紀にもなって、まんまこのパターンの中国は、ぶっちゃけどうかとは思う
「でもこれって、どうやって服に加工するんですか?」
剣が刺さらないってことは、並大抵の力じゃ、切ったり縫ったり出来ないってことじゃ――。
「それはこちら、専用のハサミや針、糸も作っております」
もしかしなくても、その技術で剣を作ったら、相当のものが出来上がるんじゃなかろうか。
「この布を作った防具が流通すれば、同時にこのハサミなんかも売れていく訳で、二重三重の経済効果を見込めるのでして」
商売人としても、案外、抜け目が無かったよ。
「これは使えそうですね。折角ですから、頂いていきます」
唯まあ、無条件で全て信じる程にお人好しでも無いんで、徹底的な品質検査をしてから正式採用すると思うけどね。
「で――」
村長に対する賠償請求は、これくらいで良いとして、残る難問は、隣に座ってる良く分からない生き物達だ。
「ドウシマしたい。そんなに見詰めてクレやがって」
ここで、あけっぴろげに聞いて良いものなんだろうか。一応、隠したい様な節も見え隠れしてたし、後でこっそり聞くのが正しい対処やも知れな――。
「しっかし、モロゾフのオッサンが人形だってのは流石のあたしも驚いたよねー。こうして動いてる分には、気配が人間と変わんないし」
シスのこの自由気まま加減が、羨ましいだなんて思わないことも無いよ。
「ん……ん……」
一方のジュリは、戸惑っているのか、返答に詰まっていた。えーと、ひょっとして、ここで間に入って取り持つのって、立場上、僕の役目だったりする?
「それじゃ、まだ陽も高いし、早いところポルトガ城下に帰ろうか」