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 犯罪被害者遺族が裁判に参加出来るどうこうといった話がありますが、一つ釈然としない点が。これってつまり、家族が居る人と、天涯孤独の一人暮らしが殺された場合で、判決が変わる可能性があるということですか? 憲法の定めた、法の下の平等に反してるような? 案外、そういうものなのですかね?

( ・ω・) ちょっと分からないから、専門家の意見を待とうか

【密かに進む道州制問題】
岬:昨今、一部で騒がれてる道州制とは、将来的に、
 日本をアメリカの様に幾つかの州に分割し、同等とまではいかなくても、
 それなりの自治権を与えようというものです。
  北海道はほぼ独立で扱われそうなので、道州制という名称になっています。
  今のところ、9分割案、11分割案、13分割案が提唱されています。
公:自治権はまあ良いとして。
  それはあれか。何県か集まって、『よーし、今日からお前らプチ国家な』
 ってことですか?
岬:あくまでまだ議論の段階で、本当に実現するかは分かりませんが、
 イメージとしてはそんなもんですかね。
公:……仲良く出来るのか?
  いや、日本って地域でコソコソやる社会で、隣県は敵視してる雰囲気が……。
岬:たしかに、無理かも知れません。
公:そんなアッサリと。
岬:なので、まだ構想段階なんですよね。
  たしかに、日本は官僚支配が行き詰っている感もあります。
  中央集権が限界に来ていると言っても良いでしょう。
  ですが、地方に権力を分散して、酷く崩れるリスクとどちらが上か、
 軽々に結論が出せるものではないでしょう。
  先輩が言う通り、エゴイスティックな地域が多いのも事実ですからね。
公:国家運営のマニュアルって無いもんですかね。
岬:そんなものがあれば、アレキサンダー大王か、
 或いはチンギス=ハン辺りがとっくの昔に世界統一してるでしょう。
公:たしかにその通りです、はい。
岬:道州制を行うに当たって、メリットとされているのは、行政の効率化でしょう。
  今まで、県毎に行っていた行政を、幾つか纏めることでスリム化を狙えます。
  公務員や、地方議員を減らせる訳ですね。
  予算も大きくなる訳で、広域的且つ効率的に行えば、理論上は経費を減らせます。
  あくまで、理論上は、ですが。
公:はいはい、利権の御約束、利権の御約束。
岬:デメリットとされているものの一つは、地域格差の加速です。
  現行の予算って言うのは、簡単に言うと、都会で大きく税金を吸い上げて、
 地方にバラまいて均一化を図っているんです。
  地方の政治家の能力とは、
 国家から幾ら予算を分捕るかとまで言われてるくらいです。
  ですが、地力の無い地方が依り固まったところで弱いままで、
 更に国からの支援を減らされると、悲しいことになるとも言われています。
公:でも、権限増えるなら、自力で再興すれば――。
岬:それが本当に出来るなら、私も分権派に回るんですけどねぇ。
公:たしかにそれも、その通りです、はい。

今項目の纏め:道州制とは、日本を9から13に分割し、自治権を高めようという将来的な構想。何故か知名度は低いが、一部で着々と進んでいる。

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 一つ気付いたこと。岬の名前ですが、考えてみれば、岬って基本的に崖なんですよね。灯台とかあるし。選挙参謀の娘として生まれて、崖的な意味ってどうよと思いつつ――。

( ・ω・) 崖っぷち政治家で無いと、フリーの選挙参謀なんて必要としない事実! 

【地方分権と中央集権】
岬:端的に説明しますと、国としての権力を一点に集中させることを中央集権、
 全国各地に散らばらせることを地方分権と言います。
公:久々に、結論を冒頭で数行に纏めましたね。
岬:今の日本は、地方分権へのシフトが検討されていますが、
 基本的には霞ヶ関とも呼ばれる中央省庁に依る中央集権であると言えます。
  典型的な地方分権型国家は、アメリカでしょう。
  何しろ、州ごとに憲法と軍隊を有してるくらいでして、
 全国画一規格でないと一部団体がうるさい日本とは根本から違います。
  日本で、一歩、県境を跨いだら消費税が違うなんて、
 想像も付かないことでしょう。
公:ビッグビジネスの匂いがするな。
岬:日本の場合、江戸時代は各藩がそれぞれ、かなりの力を持っていまして、
 中央政府である幕府が直接統治して居た訳ではありません。
  同時に、各藩には参勤交代に始まる労役等の負担も課せられていて、
 力を持ちすぎないようにもされていました。
  二百五十年に及ぶ統治には、
 この様な権限のバランスが巧かったという解釈も可能な訳ですね。
公:それってつまり、今の日本はアンバランスだと?
岬:そういう考え方も充分に出来ます。
  日本という国は、狭い様に見えて、縦三千キロメートルに及ぶ、
 地域差が小さくない国家です。
  黒船の来航を機に開国し、明治政府となった後、
 東京という都市を中心にこの国は発展しました。
  それは短期間で世界の列強と渡り合う為には効率的だったかも知れません。
  ですが同時に、権力と経済の一点集中を生み出し、硬直化も起こしました。
  政治に限らず、全ての業界に通じることだと思うのですが、
 動き続けない限り、澱み腐っていくものなんです。
公:つまり岬ちゃんは、地方再分権派?
岬:必ずしもそうとは言い切れません。
  江戸時代、日本が地方分権で機能していたのは、あくまで鎖国をしていて、
 他国の干渉がとても少なかったからです。
  更に、藩の間で人が流れることも少なく、現代の日本とは事情が違いすぎます。
  中央集権であっても、流れをスムーズにすることが出来るかもしれません。
  イメージとしては、血液って必ず心臓を通って全身を巡りますけど、
 ドロドロ血だと血管が詰まったりして危なく、
 サラサラだと割と安全みたいな感じですね。
公:分かり易いような、そうでも無いような?
岬:何にしましても、これは軽々に結論を出せることではありませんので、
 ここでは問題提起だけにさせて貰いますね。

今項目の纏め:地方分権とは、国権を各地方自治体に分割し、自治権を増強すること。逆に地方の権限を減らし、中央政府一点に集めることを中央集権を言う。どちらが良いかについては、国情や地理的要因、国民性などもあるので、簡単には結論を出せない。

 さて、本日より地方編。日本は今、一国二制度だの、道州制だの、良く分からん地方分割制度が始まろうとしているような雰囲気です。格差社会と大人は言いますが、そもそも地方政治とは何なのか、そこから理解していこうではありませんか。

( ・ω・) 書いてる私自身がこれから勉強するなんて、口が裂けても言えないよ

【政治は一体、誰の物?】
岬:では、今項目より国レベルの政治からちょっと離れて、
 地方政治を見ていこうと思います。
公:何か、地方派の政治家と聞くと、自分達の利益を優先するだけの、
 強欲爺さんのイメージが湧くんだが、偏見かね?
岬:政治とは本来、自分達が所属する集団、
 つまりはコミュニティに最大限の恩恵を供与させることが目的ですからね。
  そのこと自体は別に批判されることではありません。
  不思議と、国家レベルになると自国を捨ててでも他国に尽くせという、
 奇々怪々な論理がまかり通っていますよね。日本だけの話ですが。
公:フグの毒でフグは死なぬ様に、桜井の毒で桜井の血族は死なない。
  俺はそう悟っている。
岬:ちなみに、そんな利益供与がどうして叩かれるかと言えば、
 自分と、その周りの狭い人間にしか恩恵を与えないことが多いからです。
  道路を作ろうと思ったら建設会社に発注する訳で、
 その建設会社と政治家が繋がっていれば幾らでも税金を毟り取れます。
  昨今はこんな露骨な関係は減ってきていますが、世界中の各国、
 各地方で脈々と受け継がれる、政治の伝統芸能みたいなものですね。
公:その内に消されるぞ、岬ちゃん。
岬:こんな一般論くらいで消されてたら、
 民族浄化なんて三日を待たずして達成されることでしょう。
公:一般論と言い切った!
岬:とは言え、道路を始めとした公共事業は基本的に必要なものです。
  古来より、一部、無駄とも思える大規模建築はされてきましたが、
 同時に人の流れを生み、商業を活性化させる経済効果ももたらしました。
  何が必要で何が不必要かを見極める必要があるんですけど、癒着大好きな政治家に、
 腐りきったマスコミ、扇動されることが唯一の特技と言える国民では、
 結局、今後も踊らされるだけでしょうね。
公:何か、こっち方面に恨みでもあるのか。
岬:それくらい、真摯に向き合わなければ改善は難しいと言いたいだけです。
  政治とは、水の流れるイメージで考えることが出来るかも知れません。
  始めは、岩の先から零れる、清純な雫でした。
  これは、生活を良くしたいという、一人一人の願いです。
  やがてそれらは合わさり、小さな川から池や湖へと流れ込みます。
  ここが、地方政治を含めた政治全体の現場です。
  絶え間なく水が流れ込み、また流れ出していけば、
 清らかさを保つことが出来るでしょう。
  ですが循環の悪い場所では、いずれ水は澱み、汚泥が溜まります。
  流れ込むだけで、出て行く場所が無ければ、
 死海の様に誰も生きていくことが出来ません。
  あなたの生活に関わる地方政治だからこそ、常に思いを注ぎ込み、
 見守っていかないといけないんですよ。

今項目の纏め:政治が人を幸せにする為にあるのならば、地方へある程度の利益誘導は必然とも言える。だが同時に、そこに眠る欺瞞も、監視し続けないといけない。

 ここで書くネタの為に道州制を調べていたのですが、さぁて、これで一体、誰の懐が潤うのか、はっきりして貰おうか。大体、日本は田舎へ行けば行くほど隣県と仲悪いんだから、纏まる訳ないだろうに。

( ・ω・) こういう偏見を持って、今日も私は生きてます

【ダメな意味では本気出す】
岬:さて、前項目では環境問題が外交に及ぼす影響まで触れられなかったので、続きです。
公:編集を間違えたのかとさえ思ってしまったぜ。
岬:環境問題は深刻な問題ではありますが、純粋に国益のみを考えた時、
 余り真剣に取り組みたくないのも事実です。
  新商品の大量消費に始まる様々な経済活動を妨げられますからね。
公:本音が来た、本音が。
岬:なので環境対策は他国に押し付け、自国だけは自由にやるというのが理想的です。
  もちろん、エコ至上主義の現代に於いて、国に依っては汚名を被る覚悟が必要ですけど。
公:つーか、そんなワガママ通るのかよ。
岬:その気になれば、割と普通に。
  二酸化炭素排出量が、国別、一人当たり、両方で一位はアメリカです。
  このアメリカ、1997年、温暖化の原因になると言われるガス排出量の削減目標を定めた、
 通称、京都議定書に署名しておきながら、近年、『経済活動に影響する』という、
 直球の理由で完全に離脱しました。
  また、世界一の人口を誇り、更に近年の急速発展の影響で中国は二位の排出量ですが、
 発展途上国であることを理由に、削減の義務化からは外れています。
  世界二位の人口を持つインドも、排出量では五位ですから、
 状況としては実に似てますね。
公:皆さん、中々に潔いことで。
岬:そもそも、二酸化炭素を含めた温暖化ガスと呼ばれるものが、
 本当に地球を温めるのかなど、根源的な疑問は浮かんでいますが、
 それは置いておいて、温暖化ガスがある程度、悪役である前提で話を進めます。
公:そこは置いておいちゃいけない様な気もするけど。
岬:ここで難しいのは、国別総排出量と人口一人当たりの排出量です。
  中国、インドの二カ国はどちらも十億以上の人口が居る訳ですから、
 総排出量では常に五指に食い込んできますが、一人当たりで見れば十位にも入りません。
  それでも先進国並の義務化をするというのは不公平という解釈もあります。
  ですが、総排出量で見ればやっぱり上位なので、
 減らして貰えば世界総量でも大きな影響があるのも事実です。
  どちらを基準に考えるのが公平かは、国の都合で変わるので当然、結論は出ていません。
公:ちなみに日本はどんなもんなんだ?
岬:日本は総排出量で四位ですが、一人当たりで見れば十位にも入りません。
  先進諸国の中では低い方と言えるでしょう。
  どちらも一位のタイトルを譲らないアメリカには、
 全力で削減の努力をして貰わないといけないのですけど、
 そんな国が勝手に離脱した今、全ての国が追従する訳がありません。
公:あの国は本当に一位大好きだな。
岬:一人当たりの話をすると持ち上がってくるのが、人口比例で見た責任問題です。
  現在、世界の三分の一以上が居ると言われる、中国・インドの二国に、
 だったら、環境保護費を三分の一以上を負担してくれと言っても、
 ほぼ確実に出さないでしょう。
  なので一人当たりという考え方は詭弁という解釈も可能です。
  結局、環境対策は国家単位で動くものですしね。
公:こっちの問題も、一筋縄ではいかないみたいだな。
岬:人類が、環境問題を外交レベルで扱う様になったのは最近のことです。
  只、新たな摩擦を生み出すだけで終わるのか、或いは調和していくのか。
  人という存在を見詰める上で、良い題材の一つなのかも知れません。
  とりあえず、安易で軽薄なエコエ教には引っ掛からないで欲しいものです。
公:それで、巧いこと言ったつもりか!

今項目の纏め:ぶっちゃけ、デメリットさえ無ければ環境対策なんてどの国もしたくない。実害とイメージがあるから、嫌々やってるだけである。

 フリーエージェント宣言していた横浜三浦投手が、残留を決意したそうです。一方、私はと言えば、『本人の意思だから』と格好付けてクールぶっていたのですが、さりげにちょっと泣きそうです。

( ・ω・) ふに~、だよぉ、うにゃー

【金がないならエコを食えばいいじゃない】
岬:エコエコ詐欺が全盛期に突入しようとしていますよね。
公:第一声がそれかよ。
岬:エコに非ずんば人に非ず。
  私達は、人類が何度となく克服しようとしてきた差別を、
 新たに生み出す時代に立ち会おうとしているのかも知れません。
公:そこまで言い切ったら、ある意味、大したものかも分からんな。
岬:いえ、さしたる資源国でもない日本が、
 大量消費を極力しないというコンセプトは良いと思うんですよ。
  だけど、こう押し付けがましく、且つ、企業イメージの為に利用されると、
 噛み付きたくもなるじゃないですか。
公:それは只の、天邪鬼さんです。
岬:国家レベルでも、環境保護を建前とした詭弁は幾つもまかり通ってきました。
  最近では、バイオエタノールが記憶に新しいところでしょう。
公:おぉ、俺でも聞いたことがある。
岬:穀物を原料としてエタノールを生み出し、
 それをガソリンに代わる燃料として利用する計画です。
  工業的にお酒を生み出してると言っても良いでしょう。
  詳しい説明は省きますが、植物が穀物の主原料である糖分を生み出すには、
 二酸化炭素が必要で、バイオエタノールを燃やして燃料としても、
 地球全体の二酸化炭素の総量は増えないということで計画は進められました。
公:昨今大盛況の、地球温暖化対策か。
岬:ですが、バイオエタノール製造施設の建設や稼動に、
 充分以上の重油等を消費する為、何の対策にもなってないという説もあります。
公:ダメじゃん!
岬:更に、当然のことながら、食料を食料として以外に消費すれば、値段は高騰します。
  日本の様に、経済的に豊かな国はそこまででもありませんが、
 食べていくだけで精一杯の地方の国民にとっては、まさに死活問題です。
公:そんなことをしてまで、バイオエタノールを押し進めた理由って――。
岬:一応、建前としては、石油はいずれ枯渇するものですから、
 代替のエネルギーが必要ということになっています。
  まあ実態は、何らかの利権団体が絡んでるんでしょうけど、
 今のところ、明確なことは分かっていません。
公:所詮、そんなもんか……。
岬:一年ほど前ですが、アメリカのブッシュ大統領が、
 『原子力発電は二酸化炭素を排出しないクリーンエネルギー』とか言い出したんですよ。
  たしかに、放射能問題とか、臨界の問題を考えなければ事実なんですけど、
 あの人が言うと疑心暗鬼になるって、凄いフィルターですよね。
公:言う人に依って印象が全く変わるのは、社会の基本だ。
岬:日本では毛嫌いされている原子力ですが、
 二酸化炭素排出量を抑える為には利用せざるをえないのも事実です。
  ここ二十年以上、電力消費の30%前後を担い続けていますしね。
  もちろん、夏はクーラー全面禁止、冬は暖房器具使用禁止、
 工業施設も稼動制限を設けて、
 経済に深刻な打撃を与えてでもという覚悟があるなら、話は別ですけど。
  恐らく、国民の大多数はNoを突きつけるんじゃないでしょうか。
公:世の中、そんな簡単に良い方向へは回らないのよね……。

今項目の纏め:政府が環境問題を取り上げる時は確実に裏があるとまでは言い過ぎにせよ、企んでることが多いのは事実。一つ一つの吟味がいつだって肝要。



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