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 一つ気付いたこと。岬の名前ですが、考えてみれば、岬って基本的に崖なんですよね。灯台とかあるし。選挙参謀の娘として生まれて、崖的な意味ってどうよと思いつつ――。

( ・ω・) 崖っぷち政治家で無いと、フリーの選挙参謀なんて必要としない事実! 

【地方分権と中央集権】
岬:端的に説明しますと、国としての権力を一点に集中させることを中央集権、
 全国各地に散らばらせることを地方分権と言います。
公:久々に、結論を冒頭で数行に纏めましたね。
岬:今の日本は、地方分権へのシフトが検討されていますが、
 基本的には霞ヶ関とも呼ばれる中央省庁に依る中央集権であると言えます。
  典型的な地方分権型国家は、アメリカでしょう。
  何しろ、州ごとに憲法と軍隊を有してるくらいでして、
 全国画一規格でないと一部団体がうるさい日本とは根本から違います。
  日本で、一歩、県境を跨いだら消費税が違うなんて、
 想像も付かないことでしょう。
公:ビッグビジネスの匂いがするな。
岬:日本の場合、江戸時代は各藩がそれぞれ、かなりの力を持っていまして、
 中央政府である幕府が直接統治して居た訳ではありません。
  同時に、各藩には参勤交代に始まる労役等の負担も課せられていて、
 力を持ちすぎないようにもされていました。
  二百五十年に及ぶ統治には、
 この様な権限のバランスが巧かったという解釈も可能な訳ですね。
公:それってつまり、今の日本はアンバランスだと?
岬:そういう考え方も充分に出来ます。
  日本という国は、狭い様に見えて、縦三千キロメートルに及ぶ、
 地域差が小さくない国家です。
  黒船の来航を機に開国し、明治政府となった後、
 東京という都市を中心にこの国は発展しました。
  それは短期間で世界の列強と渡り合う為には効率的だったかも知れません。
  ですが同時に、権力と経済の一点集中を生み出し、硬直化も起こしました。
  政治に限らず、全ての業界に通じることだと思うのですが、
 動き続けない限り、澱み腐っていくものなんです。
公:つまり岬ちゃんは、地方再分権派?
岬:必ずしもそうとは言い切れません。
  江戸時代、日本が地方分権で機能していたのは、あくまで鎖国をしていて、
 他国の干渉がとても少なかったからです。
  更に、藩の間で人が流れることも少なく、現代の日本とは事情が違いすぎます。
  中央集権であっても、流れをスムーズにすることが出来るかもしれません。
  イメージとしては、血液って必ず心臓を通って全身を巡りますけど、
 ドロドロ血だと血管が詰まったりして危なく、
 サラサラだと割と安全みたいな感じですね。
公:分かり易いような、そうでも無いような?
岬:何にしましても、これは軽々に結論を出せることではありませんので、
 ここでは問題提起だけにさせて貰いますね。

今項目の纏め:地方分権とは、国権を各地方自治体に分割し、自治権を増強すること。逆に地方の権限を減らし、中央政府一点に集めることを中央集権を言う。どちらが良いかについては、国情や地理的要因、国民性などもあるので、簡単には結論を出せない。

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