一票の格差が最大五倍程度あった、参議院の選挙制度刷新が取りざたされています。現行制度は、各県に人数を割り振った選挙区制度と、非拘束名簿式の全国比例の二本立てですが、新案では、全国を9ブロックに分けての比例制度のみなんだそうです。形式は非拘束名簿式。非拘束名簿式は、理想的に働けば悪くない選挙制度なんですが、谷氏みたいなのが受かってしまう現状を考えると、考えてしまうところもあります。余り目立たないけど、折衝や事務系は強い政治家とかは不利ですし。選挙制度は、何処まで行っても一長一短ですなぁ。ってか、9ブロックなんかに分けられたら、今回比例で1つ2つ確保するのにヒイヒイ言ってた社民、たちあがれ、改革なんかは死滅するんじゃ。それなりのスパンで、結局は中堅以上の政党だけ生き残らせるという策略なんですかね。その前に民主党が消滅しそうですが。
( ・ω・) まあ、死票が極端に減りそうなのは、一応は一長としておこうかね
「アレクさん、先程から、何を言おうとしてるのですか」
「は?」
空気を読むという言葉からは一番縁遠そうなメアリーさんの言葉に、毎度の頓狂な声が漏れた。
「メアリーはそこまで明確では無いものの、不思議な力があってな。俺が隠し事をしても、概ね見破られる。恐らく、完全に発現すれば、何かやましいことがあるなどという曖昧な形ではなく、今、何を思っているか、そして自身すら気付いていない、心の奥底に眠ることまで読み取れる様になるのだろう」
「いや、それって、夫婦の間には良くある話なのでは」
「笑える話だろう?」
笑ってあげるのが優しさなのか、笑わないのが優しさなのか、人生経験の浅い僕にはちょっと分からないです。
「この人の言うことは大袈裟ですが、たしかに私は少し心の機微が分かります。もちろん、そんなに大したことはなくて、何か変だなくらいしか分かりませんけど」
「それって、女性は標準装備してる特殊能力じゃないんですか?」
「やも知れません」
男の僕からすると、本当、女性って奴は読心術を使えるんじゃないかってくらいこっちのことを読み切ってくる。アクアさんも、あのニコニコ顔の裏で、僕の色々な心の揺れ動きをどう査定してるのか、分かったもんじゃないのがたまに空恐ろしくて。
「それで、何がどうなさったんですか? 私達の故郷のことでしたら、出来ればお教え頂きたいのですが」
「あー、うん、えー」
ああ、もう。こうなったら腹を括ろう。やっぱり、この縁は責務を果たせっていう天啓に違いない。
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