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 ドラクエ与太話を書き始めて早十ヶ月経って、ふと思う。これだけ王族がないがしろにされてるドラクエって、他に無いんじゃなかろうかと。あれ、今まで、真っ当に話に出てきましたっけ、王様、王妃様、王子様、王女様辺り。何だろう、偉い人コンプレックスがあって、無意識に避けてるんだろうか。

( ・ω・) アクアのじーさんがロマリア裏社会の王なんじゃないかって説もありますけどね

「うーむ……そのお遊びでも、人生変えちまう位の衝撃を受けりゃ、絶対に無いとは言えないが……」
 その言葉を耳にし、ふと思う。
 僕の剣は、一体、何を理想として成長を遂げようとしているんだろうか。
 十三歳の時、剣を習い始めたのは勇者になる為の義務感からだ。アリアハン流の使い手に師事して、何とか旅に出れる位の腕としては認めて貰ったけど、特に素質があると言われた憶えはない。僕自身、これで本当に強くなれるのかという、疑問と違和感があったのも事実だ。
 色々と考えを巡らせて、一つの結論に行き当たる。
 僕が心の奥底で、最も素晴らしいと思っている剣、それはトウカ姉さんのものだ。
 水の様に流麗で、影の様に静穏な動きは剣舞にも似ているけど、何処までも実戦的で力強い姉さんの剣技。或いは、斬られたことさえ気付かない太刀筋を見せてくれるんじゃなかろうか。いや、別に斬られたい訳じゃないんだけどさ。
「ふふふ」
「な、なんでぇ、気持ち悪い奴だな」
「いえ、何かすっきり繋がったら、おかしくなっちゃって」
 姉さんの剣は、多分、誰にも真似の出来ない独特のものだ。剣才の問題はあるけれど、本質はそこじゃない。おそらくあれは、流儀というより、姉さんの身体的特質を剣に活かした結果なんだろう。だから、教えることも教わることも出来ない、一代限りのものなんだ。僕の剣がああなることは、論理的にありえない。
 それでも、姉さんには一つ教えられた。だったら、僕は僕の身体を活かして、剣を突き詰めればいい。僕は姉さんみたいに、『強く』なりたいんであって、姉さんそのものになりたい訳じゃないんだから。
「全く……おかしいのはアレクの頭だろ」
「まあまあ。後、素振り百回でしたっけ?」
 今は、自分に出来ることを精一杯やろう。この道の先に姉さんは居ないかも知れないけど、いつかきっと、僕は強くなれる。そう信じて、振り下ろす剣に力を篭めた。

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