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 久々にマジで暑いぞ、フルァ、とお嘆きの貴方。しかしある意味、この暑さにも飼い慣らされてるというか、34度までなら、割と普通に耐えられる感じになってませんか。35度超えて始めて文句を言うというか。いや、30度超えてたら、充分、暑いはずなんですけどねぇ。

( ・ω・) 天照じゃ、天照様がお怒りじゃー

「『母さん。子として、母親より先に死ぬことが何よりも罪深いことは、それなりには理解してるつもりだ。だけど、父さんと同じく、俺も覚悟を持って旅に出たんだ。分かってくれとは言えないけど、どうか許して欲しい』」
 仮定の話と言っても、僕達が死んだとすれば、母さんの悲しみはどれ程のものになるんだろうか。生きて帰るつもりはあるけれど、少なからずそういう可能性があることは、心を重くしてくれた。
「『最後にアレク』」
 ある程度は予測していたけど、自分の名前が出てくると、落ち着かない気分になってしまう。
「『泣き虫なところ、少しは治ったか? お前は、割と早くおねしょはしなくなったんだが、どうにも夜泣きが治まらなくてな。結局は、母さんか俺が一緒に寝て、落ち着かせてやったもんだよ』」
「流石は実兄、弟のこと、良く分かってるねぇ」
 よくよく考えてみれば、一つ二つならいざ知らず、五つも年が違う兄弟って、理不尽じゃなかろうか。ほら、兄は弟が生まれた頃から知ってるけど、弟が物心ついた頃に兄はもう十歳くらいな訳で。保持してる情報量が違いすぎて、端から勝負になんてなりやしない。世界の第二子以降の弟、妹達は、そろそろ連合して立ち向かうべき時が来ているのかも知れない。
「そういやさ。あたし達、アレクがどういう子供だったかって、あんま知らない気がするよね」
「ですわ」
 七歳までの記憶が無い人と、子供時代が全く想像できない人に言われるのもどうなんだろうか。
「別に、普通の子だったと思うよ。ちょっと魔法の話が、好きだったくらいで」

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 何か、色々と物議を醸している阿久根市長が、リコールされるかどうかの瀬戸際に立たされているそうです。まー、首長ってのは、地方自治体内で相当の権力を持ってる代わりに、半分以下の署名でリコールされることもある訳で。是非については、そこまで詳しくないのでノーコメントですが。

( ・ω・) どなたか私達に、総理のリコール権を下さい

「『先ずはトウカ。あー、うん、まあ、俺が誘っておきながら、こんなことになって済まない。お前の性格からして、俺の生死に関わらずバラモス退治の旅は続けるだろうけど、余り気負うな。お前の剣は、心が入り過ぎると揺らぐ。敵討ちだとか、余計なことは考えないように。
 後、すぐには無理だろうが、ある程度落ち着いたら、一区切りつけて良い奴を見付ける様に。操を立てるとか言い出すなよ。俺もこっちで適当な奴を見付けづらくなるからな』」
 それにしても、実の兄と、姉と慕う女性の関係を覗き見るのは、何となく気が引ける。本当、女性陣はこういうの大好きみたいで、目を輝かせてるけどさ。
「『爺ちゃん。まだ生きてたら、預けておいた例のブツ、処分しておいてくれ。遺品だとか、面白がって見せたりするなよ。絶対だぞ」
 大道芸界のお約束で考えると、これはやって下さいっていう前振りになってると思う。ってか兄さん、何を爺ちゃんに預けたのさ。僕も気になってしょうがなくなるじゃないか。
「『父さん。残念だけど、俺は、意志を継ぎきることは出来なかったみたいだ。だけど少しは、勇者の種を蒔けたかなとも思う。
 まあ、俺としちゃ、父さんが死んだ証拠も、生きてる証拠も無い訳で、どう書いたもんか良く分からない所はあるんだが。もし生きてるんなら、残りの人生を母さんとアレクの為に使ってやってくれ。
 後、一度でいいから、酒を酌み交わしてみたかったよ』」
 兄さんでも、父さんの消息が掴めていないことに、胸が締め付けられるようになった。

 

 黄龍ちゃんに於ける月読之命と言えば、それはもう、高位神とは思えないダメっぷりを披露しています。でもよくよく考えてみた。設定上は、日本神話に於けるそれをほぼ流用してる訳で、要約すると、『生まれながらに次善であることを宿命付けられた闇の貴公子』になる訳です。あれ、シリアスな作品なら、人気出るポジションじゃね?

( ・ω・) 残念ながら、黄龍ちゃんはあんな作風だけどね!

「ん? 何、泣いてんのさ?」
「え?」
 シスに言われるまで気付かなかったけど、僕は、まるで頬に二つの小川が出来たみたいに涙を流していた。
「幾ら家族の手紙だからって、そんなダラダラ泣くかなぁ、普通」
「違うよ。これは何て言うか、兄さんは尊敬に値する勇者だって思ってさ」
 身内としての贔屓目を抜きにしても、勇者としての資質を遥かに濃く受け継いでいると思うんだ。
「ま、あたしゃ会ったことないし、何とも言えないけどねー。面白そうって言っても、アレク程じゃなさそうだし」
「ですの」
 え、君達の基準で、僕って面白い男だったの。ちょっと光栄なことではあるんだけど、少し二人の将来が心配になってきたよ。
「それで、裏は読まないの?」
「裏?」
 言われて気付いたけど、手紙はこれで終わりじゃなくて、先があるみたい。割と厚みがある紙だし、樹脂で包まれてるから透けてないし、分からなかったのもしょうがないと思うんだ。
「『さて、ここからは私事の上、余り必要が無いとも思うんだが、念の為に書いておこうと思う。いや、幾ら俺と言っても、首をもがれたり、心臓に杭を打たれて生き延びられるとも思えない。だから、あんま気は進まないんだが、生きている内に伝えておくことがあるかを、考えてみようと思う』」
 こと公務に関しては無敵に近い兄さんも、自身の死生となると確信が揺らぐ辺り、可愛いところがあるなと思ってしまう。いや、自分の兄を可愛いとか言い出すのもどうかと思うんだけどさ。

 人を理解するには、その文化背景を理解しろとはよく言いますが、正直、宗教を理解するだけでも、かなり難しいものがあります。ぶっちゃけ、日本国のメジャー宗教である仏教の死生観すら良く知りませんし。ってか、日本の仏教と仏陀が立ち上げた仏教と、今、東南アジアでメジャーな仏教はもう別物と言ってよくて――キリスト教、イスラム教、その他もろもろの各宗教があって。

( ・ω・) 他人を理解するだなんて、人としておこがましいこととは思わんかね?

「『知っての通り、この世界は今、魔王バラモスの侵攻に依って危機に瀕している。俺も一人の勇者として魔王バラモスを倒す旅をしているのだが、これを書いた時点では、まだ道半ばだ。もしかすると、これを読んだ時には俺が倒してる可能性もあるが、その場合は、この手紙を好事家に売って金にして貰っても構わない。唯、剣だけは返してくれ』」
「勇者アレル様には会ったことがありませんけど、随分と愉快な方の様ですわね」
 それは、アクアさんが言わないで下さい。
「にしても、随分と自信家だね~。弟とはえらい違いだよ」
 多分、似てない部分と似てる部分を並べたら、七三くらいで似てない方が多いと思う。兄弟だからって、誰も彼もが類似点だらけじゃないよね。
「『とは言え、この俺が剣を手放すような事態に陥ってる以上、楽観は出来ないだろう。だからこそ、俺が知り得る全てを、後に続く者たちへと伝えたい』」
 そこから書かれていたものは、殆どが僕達も知っている情報だった。バラモス城に張られた結界を打ち破る聖鳥ラーミアの存在。そしてそれを目覚めさせる為に、六つのオーブが必要なこと。ブルーオーブ、イエローオーブは既に神殿に安置し、パープルオーブも手にした。他の三つは確たる場所を断定出来てないけれど、見付けたり、有力な情報を手にしたら、託せる奴らに託して欲しい、と。
 兄さんは、やっぱり凄いよ。もしもの時の可能性も考えてこんなものを仕込んでおくなんて。楽観的観測しかしない僕は、自分が居なくなるって考えること自体、拒否反応がある。だけど想いをちゃんと繋げるのは、大事なことなのかも知れない。

 ここんとこ、ここのスペース、政治ネタが急激に減ってね? とお思いの貴方。大丈夫です、書いてる私も思ってますから。いえ、何と言うか、某政権与党の想像を絶する無能っぷりに、割と本気で、これ以上、悪名を残さない為に解散して政権を返上すべきと思ってるもので。
 平たく言うと、幼稚園児の相手に飽きたと言うか。

( ・ω・) 園児の方が、新しい発見とかあるとか言っちゃダメだよ!

 君ってばパープルオーブの時といい、兄さん、姉さんからの贈り物を良く狙うよねぇ。ってか、今の今までシスが探知しなかったんだから、市場的、文化財的な価値は無いと思うよ。
「それで、何と書いてありますの?」
 しかし、仲間とはいえ、こうも遠慮が無いというのは果たして関係として良いものなんだろうか。今の僕には、ちょっと分からないよ。
「『この手紙を読んでいる君へ。どうやら、俺は我が愛剣と離れ離れになってしまった様だ。幸運にも、この仕掛けに気付いてくれたことには感謝するが、その剣の所有者は俺、アリアハンのアレルだ。武器屋辺りに下取りしないで貰いたい。後々、然るべき御礼をするから、アリアハンへ送って貰えると助かる』」
「何て言うか、大袈裟な手段で隠してあった割には、随分、色々なことを想定した書き出しだよね」
 そう言えば、こういう無駄とも言える細かい予防線とか好きな人だったなぁ。と言うか、まさか僕が真っ先に読んでいるとは、流石の兄さんも想定してないと思う。
「『仮にも一剣士として剣を手放すというのは何事にも耐え難いことであるが、人生には何があるか分からない。不本意ながらも、この様な手段で亡失を防がせて貰う』」
 この若干の理屈っぽさが、僕の兄だなぁと思わされるところだ。何だか懐かしくて、ちょっと目が潤んできたよ。
「『さて、前置きはこれくらいにして、本題に入らせて貰う。名乗った通り、俺の名はアレル。アリアハンでは、勇者として知られている』」
 何の迷いも無く自身を勇者だと言い切れるのが、兄さんが、兄さんたる部分だ。



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