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 いわゆる事業仕分けで科学技術予算が削減される判断がされ、波紋を呼んでいます。一応、理系の教育を受けた身としても、天下の愚策と断ぜざるをえません。まあ、日本で理系の立場が低いというのが、根底にあるともいうのですが。つーか、二酸化炭素を25%は削減する。だけど科学技術に投資はしない。何語を喋ってるのかさえ分からねぇ。

( ・ω・) 支持率は高水準だけど、不支持率が25%前後に上がってる事実は余り知られていない

「……」
 一歩一歩、前進する度に、その濃さが増していくかの様にして空気が絡み付いてきた。何だろう、この感覚は。今までに、感じたことの無い重々しさだ。息を飲むことすら躊躇われ、緩やかに深く呼吸することで、何とか最低限のものを確保する。
「こりゃ、想像以上かもね」
 ピリピリとした空気の中でも、シスの口調はいつもと変わらない。だけど目付きと所作が完全に臨戦態勢で、神経が緊張しきっているのは、傍目にも見て取れた。
「引き返すなら、今の内じゃない?」
 その言葉は、僕を試しているのか、単に盗賊としての危機回避能力が出させたものなのか。判断は付かなかったけど、僕は僕の心に沿った言葉を紡ぎだす。
「迷いは、無いから」
「ん、まー、もう一度聞いたあたしが野暮だったかもね」
 何を思っての言葉かは分からなかったけど、言葉を交わしたお陰で、気持ちがほぐれた様な気がした。
「あれは、何ですの」
 不意に、アクアさんが前方を指し示して、言葉を漏らした。それは、この焦げ茶色の岩盤と、赤々しい溶岩で構成された空間には似つかわしくない、白色の欠片だった。相当量が転がってるけど、何これ? ここから、ちょっと岩質が違うって言うの?
「あんま、言いたく無いんだけどさ」
 僕達の中で、一番、夜目も遠目もきくシスが口を開いた。
「あれ、完璧に白骨だね。それも、モンスターじゃなくて、多分、人骨」
「気分が落ち込む情報を、どうもありがとう」
 軽口を叩いて気を逸らしたけど、事実から目を背けることは出来ない。それらに近付いて、じっと凝視して、状況を確認する。

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