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 面白いもので、仮に世論調査が年齢・性別・出身地を考慮して完璧なサンプリングをしたとしても、選挙で正確に反映される訳ではありません。他所の国は知りませんが、何しろ日本の場合、地方の一票が、都市圏のそれの数倍の重みがあるのです。そして一般的に地方は保守政党を好む傾向があり……民主党もそこのところを額面では理解して、農家の戸別保証制度なんて取り入れたみたいですが、実際の地方では不評っぽい訳で。道路の地方散布が露呈し、子ども手当の満額も危うくなって、消費税増税が既定路線になってましたし、何処にばらまいて票を獲得する気なんでしょうね。

( ・ω・) ところで、投票率が下がった場合、公明以外の何処が有利になるん?

「人が背負う、希望の象徴、とかはどうです?」
「余も似た様なものであろうが」
 自分でキッパリ言い切れるトヨ様って、能力が伴わなければ本気で痛い子だよね。まあ、現状でも大概と言われれば否定しきれないんだけど。
「アクアさんは、僕が勇者だって言ったけど、あれって何が根拠だったの?」
「気持ちの問題、ですわ」
「……」
 感覚至上主義者の意見は、議論の場に於いて全く役に立たないことがしばしばあるよね。
「シスにとって、勇気って何?」
「んー。盗賊にとって、大胆さってそんな大事なもんじゃないからなぁ。むしろ普段通りの仕事が出来る平常心と、細心の注意が主って言うか」
「どの様な時でもことを成せるとは、胆力寄りの発想じゃの。」
 勇気とは恐れる心を飲み込む器量のことやも知れぬわいな」
「き、器量……」
 い、一番、自信が無い部分を突いてこられた気がしてならない。
「或いは、単に鈍いだけやも知れぬがな。
 自信や希望とは楽観的勘違いと言うたのは誰であったかの」
「何だか、勇気なんてものは存在しないみたいな気分になってくるんですが」
「存外、真理やも知れぬぞ。言うなれば心に勇気という虚構の殻を纏い、言い訳とする。
 とはいえ、ことがそれで円滑に運ぶのであらば、問題は無いとも言えるがの」
「うーん」
 仕立て上げられたと言っても、勇者の身で勇気の存在を否定するのは、感覚的なしこりが残る。でも、論理的には妙な説得力があるしなぁ。単に、トヨ様個人の威厳に依る補正って気がしないでもないけど。

 

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