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 一部報道に依りますと、鳩山家の資産移譲は、弟、邦夫氏にも行われていた模様です。額は兄貴と同じ、年一億八千万円。鳩山家の子供手当て、マジパネェ。

( ・ω・) 自民党は、邦夫を生贄にして、総理にダイレクトアタックを決めるんだ!

「……」
 ちょうど真ん中付近まで来たところで、再び、足を止める。ここなら、相手がこっちの倍速で動けない限り、通路までに追い付くことは出来ない。炎を吐くなんて遠距離攻撃も考えられるけど、それならヒャドである程度は相殺出来るし、致命的な被害を受けるまでには至らないはずだ。
「ここなら、どう?」
「溶岩の明るさって、太陽の光と違うから、ちゃんと見えてないのかなぁ……」
「どうしたの?」
「あたしの目には、あれ、人間の上半身にしか見えないんだけど」
「はぁ?」
 唐突に妙ちくりんなことを言われ、意識せずヘンテコな声が漏れてしまう。
「幾らなんでも、そんなことは無いでしょ」
「じゃあ、自分で見てみたらいーじゃない」
「そう言われてもなぁ」
 僕もそんなに目が悪い方とは言わないけど、シスとは端から、勝負をする土俵にすらない。何しろ、三ブロック先に落ちてる硬貨を見分けられるくらいだからね。目を細めたり、寄り目にしたしてり、何とか目的を見定めようとする――。
「え……?」
 自分の目を、疑いたくなった。あれはたしかに、人の上半身だ。くっきりと根元が見える訳じゃないけど、構図的に考えて、魔物の額から生えてるということになるんだろう。そして、多分だけど、その人間は女性だ。身体の線は分からないけど、あの艶やかな黒髪は、その可能性が――。
「!!」
 全身に、雷鳴が落ちたかの様な衝撃が走った。よもやという仮定が頭を駆け、次いで、まるでパズルのピースが埋るかの様に、滑らかに陰影は具体的な形を作った。
 僕は、あの人を知っている。ううん、そんな生易しいものじゃない。僕の人生で、屈指に深く関わってきた内の一人だ。
「姉さん! トウカ姉さん!」

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