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 秋になると、朱雀の誕生日が近いなぁと思い出します。忘れた方の為に、一応言っておくと、十月十五日です。黄龍ちゃんが初めて世に出た日です。あれもついに五歳児です。
 まあ、断続的とはいえ、五年も続いてる半分くらいは朱雀のお陰かなぁと。何しろ、どんな状況になろうと朱雀なら何とかしてくれると好き放題やってきた訳で。流石の奴も何とか出来ない局面も多々あった気もしますが。

( ・ω・) でも、素直に感謝するのは腹立つから虐めてくれるわ

「アクアさんなら、『何を食べたらこれほど大きくなれますの?』って疑問を呈しそうなところだよね」
 アクアさん自身、女性的な意味合いで局部が尋常じゃなく大きいけど、それはそれとして。
「そういや、野獣型のモンスターって、単に野生の大型動物が凶暴化したのも居るんだっけ」
 何度と無く斬ってきた身としては、少し考えさせられるけど、こっちはこっちで命懸けなんだから勘弁して貰いたい。不都合が無ければ、出来る限り食べることにしてるし、自然の輪の中での出来事ってことで。
「どうしようか、これ」
 普通に、処理に困る問題だ。目が殆ど塞がってるから、起きてるか寝てるかは良く分からないけど、とりあえず大して動く気配はない。まあ、この短い四本の足で俊敏に動くことは考えにくいけど、牙や爪は思いのほか鋭い。無闇と近づかない方が、無難だろうね。
「あ」
「どうしました、クリスさん」
「ひょっとしてこのモグラを使えば、埋もれた場所を掘り進められるんじゃない?」
「あー」
 成程、成程。たしかに、この子は、穴掘りに関しては達人中の達人だ。うまいこと誘導できれば、人が通るくらいのものは空けてくれるかもしれない。
「でも、どうやって連れてきます?」
 はて、やっぱり餌で釣るのが一番なんだろうか。でも、モグラって何を食べるんだろう。っていうか、この大きさの奴も同じものを食べるんだろうか。疑問が湧いてはくるんだけど、検証しようがない。
「とりあえず、干し肉と乾パンならあるけど」
 旅人必携の保存食を鼻先に突きつけてみるけど、何の反応もない。そもそも、生きてるのかさえ怪しくなってきたよ。

 

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 何でも、今年のノーベル賞候補に、中国で服役中の運動家がノミネートされたそうです。その活動内容は、中国共産党の解体だとか何とか。え、何。去年のオバマ大統領もそうでしたけど、ノーベル平和賞って強烈な嫌味を発してることが前提になったんですか。まあ、13億人民にとっては、中国共産党なんて無くなった方が平和……ソ連の解体で、ロシアの方々は平和になったのかなぁ。ちょっと良く分からないや。

( ・ω・) ぶっちゃけ、ノーベル平和賞の無責任さが際立ってくるだけの気もしてきたよ

 僕達が感じたそれは、この場所から見て右手奥にあるらしい。唯、僕の視力じゃ、それが何なのかについて判断することは出来ない。
「あー、一言で纏めると、モグラ?」
「……」
 ん?
「モグラって、あの地面の中に居て、土を掘るのが仕事みたいなあれ?」
「そうそう」
 あるぇ。現物を見たことって数回しか無いけど、あれってたしか手に乗るくらいの大きさじゃなかったかなぁ。距離がはっきりしないから大雑把な推察だけど、どう見ても大型のモンスターくらいはあるんだけど。
「たしかモグラって、目が見えないんだっけ」
 何しろ、御役目上、年がら年中、日が当たらない場所で活動してる訳で。必要が無いものは切り捨てられるのが生物の摂理って聞いたことあるし、道理だなとは思うけど。
「でも、その分、耳とか鼻が鋭いんじゃないの?」
「まー、シスには勝てないと思うけどね」
 これって、そういう勝負だったっけ。
「とりあえず、近付いてみようか」
 もしかしたら、あれが件の坑道に巣食うモンスターやも知れない。モグラなんて幾ら大きくても、大した戦闘能力なんて持ちゃしないだろう。けど、あんなのが横から飛び出してきたら驚いて逃げるのが普通だとは思うんだ。
「でかっ!?」
 そこに横たわったモグラらしき生物は、僕の想像を遥かに上回る巨体だった。正直、今までグリズリーとか、マーマンとか、巨大生物型モンスターは幾つも見てきたけど、正直、これは規格外だ。大王イカくらいの全長はあるんじゃないかな。だけどあれはあくまで水中生物だから成り立つ生態で、陸上でこれは、常識外れとしか言い様がない。

 

 何でも、消費者金融最大手の武富士が会社更生法を申請したそうです。まあ、消費者金融は、ねぇ。グレーゾーン金利を規制しようとした時、『これを認めたら闇金がのさばる』とか言い出した人達ですし。まあ、年収の三分の一規制やら、過払い金返還が効いたらしいです。これから先、金貸し業界はどうなるんですかねぇ。

( ・ω・) 消費者金融阿修羅化が始まるとは、まだこの時は誰も思っていないのであった

「何の為に」
「何しろ、全てでは無いにしても国を支える礎の一つだもの。生臭い話の一つや二つ、あっても不思議じゃないわ」
 やだなぁ。そういうドロドロした政争って。関わるのも面倒だし、行きずりの人間を巻き込むのはやめて欲しいよ。
「でも、その仮説が正しいとすると、僕達が生きて帰れば、その人達を悔しがらせることが出来ますよね」
「何だか、楽しそうに見えるんだけど」
「基本的に、人が嫌がることを積極的にやろうとは思いませんけど、反社会的な存在と、明確に危害を与えてくる連中に対しては適用外です」
「それについては、同意見ね」
 よし、クリスさんの同意も得られたっぽいし、ここは脱出に全力を注ぐことにしよう。
「アレクって……やっぱり変」
 何だか、ジュリから毒が漏れた気がするけど、それはそれとして。
「呪文は、無理だろうな」
 迷宮からの脱出魔法で知られるリレミトだけど、魔力的な媒介があるだけで、物理的な移動に過ぎないから、入り口からの道が繋がってる時にしか使えない。となるとやっぱり、この無数の穴から正解を探し出すか、土砂を掘り崩して――どっちも恐ろしく面倒臭いなぁ。そんなこと言ってる場合じゃないって説もあるけど。
「ん?」
 何だか、空気の質が変わった様な気がした。
 シスには遠く及ばないけど、僕も一応、一年以上も旅をしてる身だ。不穏な気の流れに関しては、一般の町民とかよりは鋭いはずだ。
「何か、居るわね」
 それは、同じく旅慣れたクリスさんにとっても、同じだったみたいで。
「シスなら、あれが何か分かるよね」

 カエルの歌ってあるじゃないですか、カエルの歌。あれって、カエルを朱雀に代えて、ゲロゲロのところをふにふにに代えても通用すると思うんですよ。輪唱は凄いインパクトですが。百人くらい朱雀を用意してふにふに言ってるところを想像しましょう。

( ・ω・) 電波がー、電波が脳に侵入してくるー

「モロゾフのおっさんも焦点合わない顔でボケーっとしちゃったもんだから、しょうがなしに上の方に置いてきたよ」
「どゆこと?」
「あたしに聞いて、正確な答が返ってくると思う?」
 たしかに、そりゃ道理だ。シスには、医学の心得も無ければ、ましてや、魔力で動く人形の原理云々の知識も無い。やっぱり、こういう時、アクアさんが居ないと不便というか、応用が利かないなぁ。
「ジュリは、どう思う?」
 ここは家族たる方に、お伺いを立ててみるべきかな。
「少し、疲れたんじゃないかな、と」
「……」
 ん?
 仮にも、旅慣れたモロゾフさんが、何が起こるか分からない穴の中で疲れて倒れた? いやいや、普通、這ってでも外に出るまでは堪えるでしょ。なーんか、軽くすっとぼけられた気がしてならない。
「んで、何で奥の方に来た訳?」
「ああ、こっちの穴も、入り口に向かう方が崩れて埋まってて――」
 シスの質問に、若干の違和を感じた。
「あれ、シスは直接こっちに来たの?」
 僕達が奥へと進んできたのは、やむを得ずであって、そのことをシスは知らないはずなんだけど。
「だって、足跡が新しかったし」
 ことそういう能力に関して言えば、シスって時たま、空恐ろしいくらいだよね。
「それはそれとして、これからどうしようか」
 何しろ、こんな入り組んだ空間があったり、入り口が塞がれてたりと、不可解な点が多過ぎる。或いは、何かが僕達の知らないところで動いてる可能性もあるんだけど――。
「謀られたかも知れないわね」
「と、言いますと?」
「細かいことは分からないけど、村人が私達をここに封じ込めるのが目的だったのかも知れないわ」

 

 こう微妙に長いこと政治っぽい話に触れて創作をやってると、無駄に堅苦しいというか、中途半端に頭良いんだか悪いんだか分からない言い回しが身に付きますよね。例としては、
『その件に関して考慮することもやぶさかではない』
とか、
『ややもすると、そういった結末もあるやも知れない』
 とか。平均くらいの大学生が、レポートに重厚さを与えてみる為に悪戦苦闘してるみたいな感じです。
 一方で、私個人のモットーとして、より奥深い内容をより平易な文章でというものがあるので、まぜこぜになって、自分でも良く分からない文章になっています。オリジナリティは高いと思うんですよ。質はともかくとして。

( ・ω・) 後に、美綾調と呼ばれることになればいいなぁ

「言われてみれば、たしかに」
 こんな複雑に枝分かれしてるなら、もっと綿密な説明が必要だっただろう。あんな簡素な言い回しはしないはずだ。
「単純に考えれば、僕達が入った穴とここは通じてないってことになりますけど」
 独立した坑道なら、話の辻褄は合う。
「だけどそうすると、そんな一部が占拠されただけで、鉱山全体の動きを止めるっていうのも解せないんですが」
 ここなんか、普通に皆が働いててもおかしくないよね。まあ、大量の同型モンスターが居る可能性を考慮して、避難したって言われれば納得も出来るんだけど。
「単に情報の行き違い程度なら良いんだけど、何か裏があるとすれば厄介かも知れないわね」
「……」
 いや、だからジュリどうしたのさ。いつもは半分くらいしか見えない目も見開いてるし、雰囲気が完全に別人なんだけど。
「あれ?」
 不意に、聞き慣れた声を耳にした。
「こんなとこで、何してんのさ」
 背後から姿を現したのは、シスだった。いつも通り、あっけらかんとした雰囲気で、こっちが疑問を呈したのがバカみたいな気分になってくる。
「外に出たんじゃ無いの?」
「そのつもりだったんだけど、入り口が塞がれててさ。しょーがないから、あの穴から降りて、後追ってみた訳」
「入り口が、塞がれてた?」
 何それ。話の筋が、全然見えてこないんだけど。
「そういや、モロゾフさんと、トーマスさんは?」
 まあ、あの穴を自在に昇り降りするなんて、シス以外に出来る人は、そうそう居ない気もするんだけど。
「それがさー。あのトーマスって人形、いきなり動かなくなっちゃって」
「へ?」

 



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