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 睦月、如月、弥生、卯月、皐月、水無月、文月、葉月、長月、神無月、霜月、師走……御存知、昔の月の呼び名です。私はどうも、前々から、7~9月がどれがどれだか、今一つ憶えられません。文月、葉月、長月……まあ、月が長いんだから、長月が九月かな、くらいで。
 いや、このずらっと、並んだのを見て下さい。睦月、如月、弥生辺りはメジャーですし、五月晴れとか、五月をさつきと呼ぶこともあります。6月で梅雨なのに水無月とはどういうことやねんというツッコミはお約束ですし、収穫が終わって神様が出雲へほいさっさと行く神無月も憶えやすいです。そろそろ寒くなって霜が下りるなぁ、師匠も坊さんも走る師走を締めとして、どう考えても、7~9月は中だるみというかやっつけ仕事という印象を受けませんか、皆さん。

( ・ω・) 八つ当たりにも程があると言われれば、否定はしないのが現実ですが

「あのオッサン、珍しいもん好きだし、パクったりしないかなぁ」
「大丈夫、大丈夫。商人の基本は信なんだから、約束さえすれば破りゃしないって」
 そこらの小物ならいざ知らず、相手は天下の大富豪クワットさんだ。とはいえ、モノがモノだけに、きっちりと念書くらいは取っておこう。
「アレク、それじゃあ後はお願い」
「あれ、ジュリは一緒に来ないの?」
 言葉尻を単純に捉えると、そういうことになるんだけど。
「うん、今、ここでお別れしないと、心が揺れ動いちゃいそうだから」
 えっと、別に面倒とかそういうんじゃなくて、これって纏めると、僕が担いでクワットさんの所まで運ばないといけないってことだよね、動力無いんだし。だ、台車か何かに乗せたら官憲に捕まりそうだし……ほ、幌付きの馬車なら何とか。酔っ払ってることにすれば、きっと誤魔化せるよね。
「父さん、トーマス。私は、私の道を見付けなくちゃいけないから、しばらくお別れ。今生の別れにはしないから、許して欲しい」
 言って、ジュリは二人の頬を、手の甲でそっと撫でた。多分、彼女は将来、立派な人形使いになれる。そんな予感を覚えていた。
「よっと」
 このしんみりとした空気を壊さない為には、僕は可及的速やかに二人を運び出さないといけない訳なんだけど――ちょっと待った。トーマスさん一人でも、本当、普通に腰にくるくらい重いんですけど。人間を模してるって言っても、水に沈むくらい重い素材を使ってるせいか、二人前くらいには感じる。ゴメン、どう頑張っても、二人同時は絶対に無理。

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