2010
何でも、国家戦略室が事実上の再稼働をしたそうです。嗚呼、支持率が下げ止まらないからって、何て露骨な人気取り。そんなことをしても、北海道五区補選は、絶望的だとは思いますが。何しろ、前任がかの悪名高い小林千代美氏ですからねぇ。まあ、あの団体が威信を掛けて、全力出すって説もありますけど。
( ・ω・) それでも最後が予想が付かないのが選挙だと、ばっちゃが言ってただ
やっぱり、ヒヒイロカネ製なのか。
「金属自体が霊的な力を帯びてるから、剣よりはむしろ有用な使い道とも言えるわよ」
「へー」
そういや、クレインも杖作りから見直すとか言ってたけど、うまくいったんだろうかね。
「これは数年前、とある大賢者様の依頼で作り上げたものなのですが、何故だか引き取りに来ることもなく、その扱いに困っていたものでして」
「大賢者、様?」
魔法業界に関しては幾らか遅れた情報しか持ってない僕だけど、大賢者の名を冠して恥じない人を三人しか知らない。しかもその内の二人は学術的な実績を積み重ねてきた学者肌で、実戦もこなす人と言えば一人しか――。
「もしかして、メロニーヤ様、ですか?」
「何故、それを。もしや御親戚か、御弟子さんで?」
「状況からの、推察です」
「ほら。やっぱり探偵でも食べていけそうじゃない」
何でクリスさんが勝ち誇ってるのかが、良く分かりません。
「それにしても音沙汰が無いからって、許可も無しに譲り渡そうとするとか、人として根本から間違ってるわね」
「そ、そうでしょうか」
それすらも分からない様じゃ、本当に人としてどうしようもないとしか言い様が無い。
「唯、偶然といっても、渡す相手はそんなに間違って無いんですけどね」
「あら、あの大賢者と、面識があるのかしら」
「直接メロニーヤ様とはありませんが、一番弟子の方とは少々」
バラモス城で囚えられたっきり、どうなったか分からないというのは殆ど知られてないみたいだし、ここは伏せておいた方が無難だろうね。
「なので、これはその弟子に渡すことにします」
「わ、私共と致しましても、それに越したことはありません」