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 ぼちぼち冬も深まって寒くなってまいりましたが、皆さんは如何お過ごしでしょうか。冬といえば外出時にコートが手放せない地域にお住まいの方も多いでしょう。神奈川も、昼はともかくとして、朝夕はそれなりに寒い訳で――。

 岬さんも、完全に真冬モードの模様です。セネレ本編は、4~7月じゃねーかという突っ込みは聞き流します。
 いやぁ、夏の薄着は薄着であれですが、やっぱり通は冬の厚着というものでしょう。しかし女子高生という生き物は、何故、生足全開で冬を越そうとするのか。生物学会では七不思議として語られてるそうです。

( ・ω・) ジーク生足! 絶対正義は譲らない!

 何しろ相手は、アリアハン不世出の英雄とまで言われた父さんだ。幾ら血が繋がってるって言っても、僕みたいなタイプが、そんなに似てるはずがない。
「ん? ぱっと見って言いました?」
 表現を適当に選んだんじゃないなら、その言葉が指し示すのは――。
「あくまでも俺の感触というか私見だが、あいつも心の奥底では、割と近しいものの考え方をしていた様に思える。勇猛の様でいて慎重、豪胆の様でいて繊細。もしかするとアレクは、そういいった気質を受け継いだのかもな」
 意外と言えば、意外な話だった。勇者の中の勇者と言われた父さんが、僕に近かった?
 僕の中の勇者観が根底から覆されるかの様な言葉に少しばかり混乱し、どういった返事をしたものか分からなくなってしまう。
「晩御飯出来たってよー」
 ここでシスがやってきたのは、僕にとって良かったのか何なのか。
「どしたの? いつもの三倍くらい間の抜けた顔しちゃってさ」
「いや、大丈夫」
 ここで自分を大丈夫と評する辺りが、実に僕らしい話だと思う。父さんなら、そして兄さんなら、当惑した時の自分を、どう処理するんだろうか。勇者という存在について、又しても考えさせられちゃうよ、本当。

「それで、勇者というのは一体、どの様な御仕事なんですか?」
 食前の挨拶を済ませ、雑談を交えながら食事を進めていると、メアリーさんがそんなことを問い掛けてきた。
 世の中で、素でこれを問える人以上に怖いものなんてない。そりゃ、一応は職業として名乗ってるんだから知ってて当然と思うんだろうけど、僕自身、二年も考え続けて、ほんの少ししか見えてないんだよね。

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 れでーすえんでぜんちょるめーむ。良い子も悪い子も、皆さん、元気にしておりますかい、と書こうとしたけれど、良い子がこんなサイトに辿り着くわけが無いので、魂が不健全な諸君、身体だけは御自愛をね。
 はてさて、世間様の寒風も何のその。弾丸さえ補充すればまだまだ戦えるということで、頂いてまいりました、バレットという名の兇器を。

 うむ、まあ、あれです。色々と兇器だよね、何がどうとは敢えて言いませんけど。格差社会も、ここまで極まったかと言うか。どう考えても、軽犯罪に触れないだなんておかしいだろうとか。

( ・ω・) 但し、アクアさんだから性的な目で見るとボコられるよ

「それで、何から話そうか」
 外の世界と一言で言われても、余りに広すぎて何処から触れて良いものか分からない。取っ掛かりが欲しいところだよね。
「とりあえずは、国って奴かな」
「国?」
 又しても、漠然とした話だなぁ。
「この世界は六つの大国家と、幾つもの諸国家、そしてたくさんの地方都市があるって話には聞いてるけどさ。どうにもピンと来ねぇんだよ。祭りでもねーのに道から人が溢れる町があるってのは本当か?」
「……」
「んだよ! その生まれたばかりの仔牛を見るみたいな微笑ましい顔は!?」
 いやぁ、何て言うか、言葉遣いとか態度とは違って、純粋な子が居たものだなぁと思ってさ。
「うん、まあ、流石に何も無い真昼間に、人がごった返してるってことはないけどさ。盛況な市場なら、歩くのも大変なくらい集まるし、夜の酒場も凄い喧騒っていえばそうかなぁ」
「ふーん、やっぱそういうもんかぁ」
「こういう地方と比べて、そもそもの経済規模が違うからね。ほら、人間って、どんな生活してようと食べなきゃ死んじゃうし、出来ることなら屋根付きの家に住みたいでしょ。それってたくさんの人が関われば関わる程、一人分に必要な労力が減るから、その余剰分を文化とか宗教とかに回して、結果として最低限の生活と比べて余裕が――」
「ちょ、ちょっと待て。そういう勉強的な話はよせ。頭が、こんがらがってくる」
 えー、そこまで難しい話じゃないと思うけどなぁ。折角だし、クワットさんとかに仕込まれた雑学的知識を振りまいてみたかったのにさ。


 レデースエンドゼントルメーン。全国324人の桜井岬ファンの皆さん、こにゃにゃちは。先週のがおー岬に続いて、またしても-keighさんに描いて貰ったよー。


 
 うむうむ、無邪気なのもいいですが、腹黒もオツですなぁ。公康曰く小動物系らしいのですが、実況と解説が似合う、毒舌腹黒小動物系ヒロインって、新しいんじゃないでしょうか。何でも足せば良いもんじゃないとは言いますが、単に、普通に育てていったらこうなっただけなんだよ。
 後、先週のと立て続けに見ると同一人物には見えないという学説もありますが、大したことではありません。女の子は、幾つもの顔を使い分けるんだよ。
 
( ・ω・) むしろ無邪気な毒舌の方が、心に来たりするもんだよね?
 
「詰まるところ、本当の命であるかどうかは言わなきゃ分かんないことだし、知ったから手の平を返す人達なんてほっときゃいい訳で。一番大事なのは、ジュリがモロゾフさんとトーマスさんをどう思ってるかなんだよ。二人のこと、大好きなんでしょ?」
「う、う……」
 コクコクと、小刻みに、だけど力強くジュリは首を縦に振った。次いで、僕の胸元に飛び込んできて、再び、わんわんと号泣し始める。
 こういった時、どう対応していいかは良く分からなかったもんで、チラリとシスの方を見遣ったんだけど、何だか、凄い呆れらた目をしてるんですけど。えーと、肩を抱いて頭を撫でてあげれば良いのかな。うん、よしよし、妹や弟を持ってなくて、近所に僕より年下の子も居なかったら良く分からないけど、あやし方としてはこんなものなんだろう。
 それにしても、これがトヨ様だったりしたら噛み付いてきかねないくらい怒るくせに、何で今回はそう大人しいのさ。本当、女の子の考えることは、さっぱり分からないや。


「わたくしが居ない間に、色々なことがありましたのね」
 ポルトガ城下町にアクアさんが帰ってきたのはそれから二日経ってからのことだった。その間、ジュリ達三人は僕達の宿で引きとって、出来うる限り、同じ時間を過ごした。それをジュリが望んだんだから、拒む程に不人情なつもりもない。どうにも図書館の本に縁が無い気がするのは、これまでの徳の問題だったりするのかなぁ。
「もう、何がしかに巻き込まれるのは、天命だと思って諦めることにしました」
 むしろここは、一般的な人より豊かな人生を送ってるんじゃないかって考えてみようとも思うんだよ。

 にゃにゃにゃおーん。-keighさんに、桜井岬さんを描いて頂きました。猫耳でも良かったそうなんですが、寅年だから虎耳なんだそうです。



 まあ、あれですね。虎には動物園以外で会ったことありませんが、多分、でっかい猫という認識で合ってると思うんですよ、遠目に見る限り。唯、体重200kgとかあるからじゃれられるだけで命懸けというか、マジギレされたら死ぬというか。体重5kgくらいしかない猫ならともかく、人間とそんなに変わらないヒョウと素手で戦って勝てる気しませんし。何が言いたいって、見た目に騙されんな。この虎っ娘は、にっこり笑ってとんでもない毒を吐くぞ、と。

( ・ω・) むしろそっちの方が良いという、病んだ患者もここに存在する

 ここは人間社会が生み出した最終兵器、問題先送りでお茶を濁しておこうよ。余り長居すると、村人達の反感を買うかも知れないしさ。
「私も、目的は達せたし異存は無いわ。一刻も早く、鍛冶屋にヒヒイロカネを渡したいしね」
「そうだな。俺達も次なる目的地への準備をしたいところだ」
 この状況で、何事も無く話を進められるモロゾフさんの精神構造も、少し羨ましい。
「ああ、そうそう、村長」
「は、はい?」
 立ち去り際、クリスさんが声を掛けた。
「好き勝手やってる私が、敢えてルドヴェン侯の所業を断罪しようだなんて言わないけどね。一冒険者として、謎の失踪なんてことが起こるようだったら、ことを大きくせざるを得ないとだけ言っておくわよ」
「へ、へぇ、そこのところは、重々理解させて頂きました」
 そう言えば、根本的に鉱山の体質が治った訳でも何でも無かったんだっけ。まあ、ここまで脅しておけば、当面は大丈夫かな。城下町に帰ったら、クワットさんにも一声掛けておいた方がいいかも知れない。むしろ腐敗貴族を叩きのめしたい人だから、嬉々として重箱の隅をつつきそうな気がしないでもないけどね。

「それじゃ、お疲れ様でした」
 大きな街道に差し掛かったところで、僕はクリスさんにそう声を掛けた。クリスさんが目指す刀鍛冶が居る方向は、ポルトガ城下から見れば真逆の方向にあるから、ここでお別れだ。アクアさんと会わせてあげられなかったのは残念だけど、素性は知っちゃったし、同じ旅人だ。生きてさえいれば、いつか又、会えるんじゃないかな。
「結構、面白かったわよ。心残りというか、あのモグラがどうなるかは気になるけど、うまいこと生き延びて欲しいものね」

 さて諸君、アクアさんの半分は遊び人で出来ているという設定を憶えておられるだろうか。しかもそのレベルは二十程度。そう! その気になれば賢者への転職も可能なはずなのだ! ゲーム的に考えて。まあ、僧侶が遊び人として人生を悟って賢者になるというのも、何が何やら分かりませんが。
 しかし何というぷにぷに感。ほっぺたとか、二の腕とかツンツンしたいですねぇ。ふにふに感だと、全く別の意味になりますが。

( ・ω・) 僕が賢者になっちゃいます! ってネタは、既に使い古したよ!

 くっ。こんな奴が、姉さんと似た様なことを言うなんて――絶対に許さない。何が何でも、地面に這い蹲らせてやる。
『イオ』
 初歩爆裂魔法を、ドンに向けて撃ち放った。主目的は、撹乱を含めた一種の威嚇だ。着弾直前に狙いを定めて、時限で爆発する様、設定したんだけど――。
「ふぅぬぅん!」
 ちょ、一気に踏み込んで、アッパーで弾き飛ばすなんて無茶しないでよ!
 本来、ドンの眼前で破裂するはずだった魔力の塊は、ちょうど天井でその時を迎えた。何だか、すっごい爆発音がした気もするけど、視線をそっちに向けて確認する余裕なんて、今の僕には無い。
『ヒャド』
 こうなったら、狙いは足元だ。氷塊をただ撃つんじゃ蹴飛ばされる恐れがあるから、氷結重視で気温を下げまくって――。
「ぬぅ!?」
 よし。足を固定させるまでには至らなかったけど、床一面を凍り付かせることには成功した。
「のわぁ!」
 案の定、すぐさまバランスを崩して背中から倒れ込んでくれた。
 これで、僕の勝ちだ。すぐさま走り寄って、喉元に剣を突き付ける。
「何の、真似だ?」
「何、って。見ての通りだよ。命が惜しかったら、投降してよね」
 同時に、人質としての価値も見込んでいる。幾ら人間関係が酷いと言っても、目の前でドンを見捨てられる程に腹を括っている人も居ないだろう。唯一、何をしでかすか分からないヘラルドも、幸か不幸か打ちどころが悪くて意識が無いっぽいしね。
「甘い、甘いぞぉ! ここまで優位な状況を築いておきながら、何たる甘ったるさ! 関節を極めたらすぐさま折る程度の覚悟もなく、海賊となれるかぁ!!」


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