質屋と呼ばれる店があります。シチヤと読みます。市場価値がある物品、いわゆる質草(シチグサ)を預けることで、相応の現金を受け取れます。リサイクルショップと違うのは買取では無いことです。利息を足して返済すれば、物も返してもらえます。しかし期限を過ぎてしまうと別の顧客や業者に売り捌かれてしまいます。これを質流れと称します。古い時代を舞台としたドラマで、生活費を工面するなどの目的で駆け込むシーンを見たことがある方は多いでしょう。質という漢字は、人質や言質のように、約束事の証拠的な意味もあります。現代日本は、社会的立場という漠然とした信用を担保にしてお金を借りることが可能です。ですが一昔前はそういうシステムが確立されていなかったので、具体的な保証を必要とした訳です。言い換えれば、今の人は意識こそしていないものの地位に縛られている面があるとも言えます。金融屋が、商売の匂いを嗅ぎ付けて形にしたっていう部分もありそうですけど。通貨が生活の基盤である以上、借金という考え方が消滅することは無いでしょう。結局は、借りるという行為のリスクと計画をキチンと把握して、身の丈に合わないことは控えるべきという話になるのですよ。 (・ω・) だけど皆が賢明になったら、経済は停滞するというのも事実だ 【せめて長女が居れば幾らか制御できるのだけど】 結:何やら最近、理屈っぽいのが家老殿と会談しているらしい。 舞:在野の知恵者ということだが。 海:我々と役回りが似ているし、先んじて潰しておくべきか。 岬:全く被らないというのは、指摘してあげるべきですかね。 結:こうやって、拾い上げてくれるのが増えるのは助かる気がする。 舞:我ら三姉妹だけだと、混沌が勝って落とし所がないからな。 【現代スポーツでさえマネーゲームや搦め手が付き物なのに】 岬:優秀な家臣が加わることは歓迎すべきです。 舞:本当に、そうだろうか。 海:今は家老殿で一本化しているから国内はまとまっているが。 結:同等の存在が現れたら派閥争いが起きかねない。 岬:切磋琢磨で技量を伸ばすのも素晴らしいことでしょう。 舞:御館様は、政を公明正大な競技会みたいなものと思ってる節がある。 【もはや現状維持なら万々歳ではと思えてきた】 海:そうなったら、勝ち馬を見極めるべきなのだろうが。 結:どちらが働きやすいかという部分も考慮せねばならぬ。 舞:やりにくい上司とか、生き地獄も良いところだからな。 岬:意外と考えてるんですね。 海:最良の決着は、勝者に高値で売り込むことではあるのだけど。 結:駆け引きに失敗して買い叩かれる未来しか見えないなぁ。 【それとこれとは全く関係が無いとツッコんでやれ】 綾:『自ら動こうとしない主君には仕えられない』と旅立ちましたわ。 結:さもありなんとしか言いようが無い。 海:しかし、敵国で辣腕を発揮される可能性もあるよな。 舞:軟禁して飼い殺しにしなかったのは家老殿らしからぬ。 綾:賢者を遇するのは、徳をもって治める王者の責務ですの。 岬:私がこんなにも手厚く介護されているのは、 賢いからだという衝撃の事実が判明してしまいました。 若い頃から秀吉と仲が良かったという前田利家は、賤ヶ岳の戦いで柴田勝家を裏切り、後に五大老の一角となるまで出世します。彼の行動が打算と友情、どちらを優先したものかは永遠に分かりませんが、勝家が上司としてどうなんだろうっていうのはあったのかも知れませんね。 PR ブランコという遊具があります。漢字で書くと鞦韆となり、シュウセンなどとも読みます。鞦、韆いずれもブランコを意味していて、読み方も時代で変わるという興味深い性質を持った熟語です。高い位置から吊るした紐や板などに乗ったり、しがみついたりして、揺れる状態を楽しむのが主目的です。頑丈な樹木と縄の類があれば作れるシンプルな構造ゆえか、世界中に古くから散見され、起源を確定するのは難しいようです。日本に入ってきたのは大陸からという線が濃厚なのですが、平安時代初頭にはあったらしいので、いつとなるとこれもまた不明瞭です。日本語でブランコと呼ばれるようになったのは江戸時代とされています。由来は、ぶらんぶらんしている様というのとポルトガル語のblanco(振動)の二説が有力視されていて、こちらも定説がありません。こうして見ると、存在を知らない方は極少数でしょうに、来歴に関しては謎に包まれすぎていないかという気がしてきます。身近だからといって素性に詳しいとは限らないというのは、人間関係でも起こりうることではありますよね。 (・ω・) 何事も、知ってるつもりというのが最も危ういのじゃ 【端から見たら痴話喧嘩的な感じすら出てしまう】 公:組織の命運は、二番手が握っているらしい。 莉:何に影響されての発言だろう。 遊:ここんとこ出入りしてる居士じゃないか。 何でも仕えるべき主を探して放浪してるらしいが。 莉:元からの臣下として、苦言を呈するべきかな。 遊:そうしても良いんだが、 嫉妬していると思われるのも癪だから様子見が無難だろう。 【それに耐えられる手首も凄い気がしてきた】 公:彼と出会って、俺は無学で不見識な男だと思い知らされた。 過去の自分を恥じ、これからは師と仰いでいくことにする。 莉:人ってちょっと新しい価値観に触れると、こうなりがちだよね。 遊:怪しげな宗教に被れるのとなんら変わらん。 莉:平手打ちでもかまして、正気に戻そうか。 遊:衝撃という表現を選ぶなら似たようなものかも知れんが、 首と胴がお別れするだろうし辞めておけ。 【半可通が最も偉ぶりたい時期だからしょうがない】 遊:とはいえ、本当に有能な可能性は否定しきれない部分もある。 莉:少なくても口は回るみたいだし、使い道はありそう。 遊:アホを拗らせた殿に代わって、値踏みしてやるとするか。 莉:頭脳担当が足りてないのは確かだしね。 公:俺も最初は、そういう風に斜めから見ていたものだ。 遊:その、無知を哀れむような態度も定番だが、 実際にやられると若干の腹立たしさが湧いてくるな。 【君主の乙女な部分とか出来れば一生封印してくれ】 公:くすんくすん。 莉:なんで泣きじゃくってるの。 遊:『あの程度の言葉で心動かされる方に生涯を賭す価値は無い』と、 あっさり見切られたらしい。 莉:事実なんだろうけど、言い方が酷い。 公:未練を残さない為、敢えて厳しくしてくれたんだ。 遊:信仰にしろ、恋愛にしろ、一つのことに固執すると視野が狭くなるが、 その典型例を見せられても反応に困るというのはある。 ゲームなら良く在野に有能な人材が転がってて簡単に拾えますけど、リアルだとどうなんでしょうね。まあ、ステータスが見えない世界で使えるかどうかを見極めるなんて、それこそ一筋縄じゃいかない難易度なんですけど。 アキレス腱という人体の箇所があります。和名というか、解剖学的には踵骨腱(ショウコツケン)とも呼ばれるそうです。踵とふくらはぎを繋ぐ強靭なもので、人がしっかりと立つ上で必要不可欠な部位です。ちょっと触っただけでも、その頑丈さが伺えます。名の由来は、ギリシャ神話の英雄アキレウスにあります。彼は赤ん坊の頃、不死身になる水に浸かった為、基本的には無敵です。しかし母であるテティスが足首の裏側に掛け損なったことで、そこだけはダメージが通る状態になってしまいました。最終的にここに矢を受けることが死に繋がってしまうのです。この逸話から、強大な存在の急所を比喩する際に用いることもあります。アキレス腱というと、下半身に負荷を掛ける競技の選手が痛めやすいイメージがあります。しかし中高年がプツッと断裂させてしまうことが意外に多く、注意が必要なようです。運動の要であるということは、同時に負担が集中するということでもある訳です。適度に身体を動かすことは健康促進に繋がりますが、限界を考慮した上で程々にというのも重要ですね。 (・ω・) しかし、謎の過信を持っているのが高年齢層というものである 【むしろ作者が気に入って出番を増やすやつだ】 千:乱世に生きる者として何かしらの爪痕は残したいから、 せめて日記的なものを書こうかと思う。 麗:現状でも、これといった理由もなく友人に楯突いたという、 相当な変人として記録されそうですけど。 千:講談の主役とか狙えるかな。 麗:良くて道化、順当なところで信念のない小悪党でしょうが、 わずかばかりの層に好まれそうではあります。 【わきまえるというのもこれはこれで難しい】 千:主題は、茜さんが如何にして国家基盤を盤石にしたか。 麗:その様に、虎の威を借りようとするから脇役なのでは。 千:これといった技能や才覚が無い者にとって、 媚びる相手を見極めることこそ最優先すべきなんだ。 麗:たしか茜さんって、日の本を混沌に導く悪の権化として、 最後は討たれることを望んでませんでしたか。 千:そこまで突っ走ることが出来ないから、 腰巾着という立ち位置を大切にしてるんだよ。 【少なくても千織に無いことは間違いない】 麗:とはいえ、民に外敵をことさら悪く思わせ、 我々を必要視させるという基本を守っているだけの気がします。 千:戒律を破ると極楽に行けないのと変わらないなぁ。 麗:情報を制限、もしくは捏造して動きを縛るのは、 人々を誘導する最も効果的なやり方ですから。 千:それを効率よく且つ躊躇なく出来るのは、 色々な資質が必要なんだろうけどね。 【或いは数百年の歴史すら序章に過ぎないやも知れぬ】 千:もしも民草が自分で物事を知ることが出来て、 行動に反映するような世の中だったらどうなるんだろう。 麗:それでもなお、肝心な部分の判断を放棄し、 運命を為政者に委ねる真似をすると予測します。 千:それは愚かと評して良いのかな。 麗:そのことに関しては幾千もの試行錯誤を繰り返した末、 遥か未来の史家が判断すべきことではないでしょうか。 考えてみればレイで麗なんて変換も、この作品以外では使わないので少し探してしまいます。ウララとも読めますが、わざわざ認識とは違う音で、更には入力数を増やす必要も無いですよね。 鉄火場という言葉があります。テッカバと読みます。鉄と火という漢字から連想できるかも知れませんが、元は高温で金属を加工する業務、いわゆるところの鍛冶場を称していたとされています。しかし現代では賭場やカジノといった、賭博を主とする遊興施設の俗称として知られています。おそらくは人が発する熱気に掛けて呼ばれるようになったのでしょう。比喩として、ひりつくような活気に満ちた空間を鉄火場のようと表現することもあります。一方で、鉄火巻という食べ物があります。寿司の一種で、マグロの赤身を包んだ細巻であることは御存知かと思われます。これは博打をしながらでも腹ごしらえが出来るところから名付けられたという説がよく知られています。但し、サンドイッチのそれと似過ぎていて、後世の創作であるという見解もあります。この場合、単にマグロの赤さが熱した鉄の色に似ているという解釈らしいです。いずれにしても、手をさほど汚さず美味しく頂けることに変わりはないので、先人達に感謝をしつつ食べようかなと思う次第です。 (・ω・) 今の世のギャンブラーって、腹が減ったら何を食ってるんだろうな 【利用価値がある内は矢面に立たせるつもりに見えてきた】 岬:我が家の力関係って、現状どうなってるんでしたっけ。 結:把握してないことを公言できる大名って、地味に凄いと思う。 舞:一般的には傀儡として操られてると同義なんだが。 海:これで問題無く回ってるのが、輪を掛けて普通じゃない。 岬:侍従付きで隠棲させてくれるなら、それでも構わないんですけど。 綾:その様に楽な道を歩ませてあげるほど、私は甘くありませんことよ。 【軽重どちらなのかについては敢えて言及しない】 海:しかし、実権がどこにあるかという話をしてもなぁ。 結:家老殿に集中してるという結論にしかならんのだが。 舞:なにせ、小遣いを使うのすら顔色を伺わなくてはならないという。 綾:鬼嫁かなにかと思われてますわね。 岬:人なんて自由にやらせたら堕落まっしぐらなんですから、 そのくらいでちょうど良いってのはありますよね。 海:何事も、発言する人に依って説得力が変わるという実例を見た。 【一族郎党に緩めの連帯責任を取らせるくらいはするけど】 綾:有力者が城の改築や婚姻などといった重要なことを決める際は、 私を通すようキツく言い渡してますわ。 舞:黙ってやったら、どうなるのだろう。 海:そりゃ、お仕置きでしょ。 結:言葉の響きとは裏腹に、えげつない内容しか想像できない。 岬:見せしめって、派手で分かりやすいほど効果的ですし。 綾:公平性を損なうことは大局的に望ましいと言えませんし、 それなりで済ませますわよ。 【時代や土地柄を選ばず使える究極の掌握術だぞ】 綾:逆らわせないコツは、人となりを知り、弱みと欲求を掴むこと。 そして絶対に敵わないと思い知らせることですわね。 岬:このような絶え間ない努力に依って権力は維持されるのです。 結:品質が自慢の工房みたいなこと言ってる。 舞:職人芸と言えば、そうなんだろうけど。 海:これを後世に受け継がせて良いかは、色々と疑問だなぁ。 中央集権型と地方分権型、どちらが良いかは様々な意見があると思われます。とはいえ、判断をする立ち位置の人が残念だとどうしようもないという大前提はありますよね。 アルプスという名で称される存在があります。英語表記だとAlpsになります。文字数少ねぇな、というのはともかくとしまして。元々は、西ヨーロッパ中央付近を東西に走る大山脈の固有名詞です。4000m級の大山が幾つもあり、地元では古くから連峰の代名詞だったのでしょう。かの名将、ハンニバルが象を引き連れて越えたとされる場所でもあります。それがいつしか世界中に広まって、近い景観を持つ山脈を呼ぶケースがあります。日本の中部地方に連なる、飛騨山脈、木曽山脈、明石山脈は、北アルプス、中央アルプス、南アルプスの別名があり、全国的にどちらが有名かは際どいところです。そしてなんと月にもアルプスの名を冠する連山があります。17世紀にポーランドの天文学者、ヨハネス=ヘヴェリウスが命名したのだそうです。ちなみに日本は明治時代とされています。他にもニュージーランドアルプス辺りが有名なようです。なのでアルプスとだけ言われると、何処のだろうと文脈から考えなければならなくなります。とはいえ、富士もバラ撒かれていますが、単独だと日本最高峰の富士山のことです。欧州人からしたらバッタモンというか、亜流に過ぎないのかも知れませんね。 (・ω・) オリジナルが最も偉いかどうかは、また別に議論が必要だけど 【天邪鬼こそ本質なのではと疑いたくなってきた】 公:今更だが、俺が治めてる国の権力構造を再確認する。 莉:また下からの突き上げがキツくなってきたみたい。 遊:刀を地面に刺して、その上に立ってるような危うさだからな。 公:大道芸人なら、絶対に揺らすなよと言い放つ状況だ。 莉:そんな念押しされたら、 その気がなくてもやりたくなっちゃうのが人間だと思う。 【過重労働ですぐさま焼き切れかねないけど】 公:名目上の守護大名は居るが、いわゆるお飾りだ。 現当主は復権の野心もなく、隠居同然に暮らしてもらっている。 遊:それでも、神輿として活用しようって動きはありそうだが。 公:その時は敵対しかねない連中の素性が割れて、むしろやりやすい。 莉:なんだか、知将みたいなこと言い出してる。 公:参謀的なのが乏しい中で命の危機に晒され続けたら、 窮鼠だって頭を使いだすさ。 【権力闘争が主目的になるのは衰退の前兆と言える】 公:そして数名の有力国人衆が俺を良いように操ろうとしている。 やつらを何とかしない限り、国内を安定させることは難しい。 遊:民からしてみれば、何処の馬の骨とも知れん流れ者より、 地元の名士の方が信頼できる訳だ。 公:あいつらが暴君なら機もあるのに、生かさず殺さずがうまいんだ。 莉:こうやって誰の為に政をやってるのか分からなくなるのが、 人の世の悲しき宿命なのかな。 【やり手が本気を出したら凡百なやられ役と化す】 莉:それにしても、良く侵略されないよね。 公:要所を防衛することでなんとかしてきたんだ。 外敵の対応に関しては、そこそこ団結してくれるし。 遊:東西の大大名からすると、 ここだけ平定しても戦線が伸びてやりづらいだけというのもあるしな。 莉:中堅がうまいこと世渡りしてるって解釈もできるけど、 都合で生かされてるだけの籠の鳥って感じもする。 毎年書いてますが、莉以の莉の字を変換候補から探すことがスタートラインみたいなところがあります。というか莉という漢字は固有名詞以外で使う機会があるのかと思ってしまいました。調べてみるとジャスミンの和名である茉莉の他に用法がほぼ無く、単独での意味も特に無いと知ってしまいましたよ。 |
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