再刃という言葉があります。サイバ、ないしはサイハと読みます。日本刀を再び焼き入れ、つまりは真っ赤になるまで熱して、水で急激に冷やすことを意味します。火事などの原因で刀が加熱されると、焼身(ヤケミ)という状態になります。刀身が黒くなったり刃文が消えるなどして、見た目が悪いのはもちろん、武器としての機能も低下します。これを再生し、使用可能な水準に戻す作業が再刃なのだそうです。日本人らしい、もったいない精神に基づいた技術と言えるでしょう。しかし明治期以降になると、別の意味合いが付加されます。この頃には美術品としての比重が高くなり、当然のことながらオリジナルに近い方が高価値です。再刃は、言うなれば再加工ですから、元の要素が大幅に減ってしまうんだとか。結果、市場価格で一割未満の扱いとなってしまうことも珍しくなくなります。しかし、当時の一流の職人が行うと相当な完成度になってしまうのも事実なようです。その為、再刃であるかを見抜くのは、専門家でも困難を極めます。何にしても、古物に相応の歴史が絡み付いているのは当然のことです。芸術品としての需要が減るのは確かでしょうが、それを含めて存在してきた証であると考えられる度量を身に付けたいものですよね。 (・ω・) 言い換えれば、苦難を乗り越えてきた歴戦の戦士だからな 【自由業に曜日とかそれほど重要でも無いし】 マ:そろそろ、時間やな。 玄:しかし、日中というのもどうなんでしょう。 マ:深夜の方が、闇に紛れられるんはあるで。 玄:人混みを利用するというのであれば、分からなくもありませんが。 マ:どこもかしこも探偵だらけやもんな。 メ:本来、平日のこんな時間に来れる野次馬は限られてるはずなのに。 マ:嫌味が聞こえた気ぃもするけど、軽く流すんが淑女の嗜みいうもんや。 【力技怪盗という新ジャンルで名を馳せるかも知れないだろ】 玄:お約束としては、明かりを消して隙を突くというものがあります。 マ:めっちゃ日光入り込んどるし、どないしようもないやろ。 玄:全ての窓を暗幕で覆って、館内照明と警察のライトを一気に無効化し、 更には個人所有のスマホも対策しないといけませんか。 マ:不可能いうんは分かったわ。 玄:電磁波攻撃で機械類を全滅させるという手段が無い訳でもありませんが、 華麗さからは程遠いと言わざるを得ません。 【奇術師の常套手段だけど対策は地味極まりない】 ?:全く、手間と金を無駄に掛けて御苦労なことじゃ。 玄:後方から、謎の声が聞こえてきます。 マ:これはあれや。視線を誘導して、宝もんから目を切らせるやつやで。 玄:成程。では私達はティアラを凝視し続けましょう。 マ:公僕連中が後ろを向いとる中でえらい間が抜けとる感じあるけど、 改革者はいつの世も嘲りの対象となるもんや。 【職業が怪盗な方に言われるのもどうなんだろう】 ?:ほぅ、釣られぬ輩がおるとはの。 玄:どうやら、正解だったようです。 マ:同調圧力に負けて恥ずかしい思てまうんが最大の敵や。 玄:伊達に、なんとかなるさで会社員を辞めて、 未経験の探偵業を始めるという暴挙を経験していませんね。 ?:それは流石に、無計画が過ぎるのではないかえ。 ようやく登場の怪盗様です。残るキャストと口調的にバレバレなのですが、敢えて何者なんだとは問うておこうかと思います。 PR レーザーという名を持つ光線があります。英語表記だとlaserです。これだけを見ると一般的な単語に見えます。けれど語源は、Light Amplification by Stimulated Emission of Radiationという、舌を噛みそうな説明文の頭文字を取ったものなんだそうです。意味は誘導放出で増幅した光を放射すること、になるのだとか。話としては、光が束になって真っ直ぐ進むことがほぼ無いことから始まります。太陽光、火、電灯など、光源は種類がありますが、基本的に波長はバラバラで方向もランダムです。なので距離が遠くなるほど力も弱まります。ですがレーザー光の波長は画一で位相も合っている為、減衰が抑えられる訳です。この性質の利用法は多岐に渡ります。具体的には、光学ディスクの読み取り、距離測定、バーコードスキャン、物質の加工、手術、などです。比喩として、糸を引いたような直線軌道をレーザーの様と表現することもあります。SF世界では良く見掛けるレーザー銃やレーザー砲ですが、今のところ実用化の目処は立っていないようです。というより、殺傷できる程の出力でなくても目に入れば失明の恐れがあるということで、非人道的兵器として開発を禁止しているというのが国際的な取り決めなのだとか。スピードも光速ですし、ロックオンさえしたら避けようが無いのは話的にも使い所が難しそうです。 (・ω・) そういう意味で頑張って音速単位の火薬銃って人間味ある気がしてきた 【大衆の扇動は究極の目標みたいなところがあるし】 マ:とりあえず、現場に来てみたんはええけど。 玄:随分と、人でごった返してますね。 マ:探偵の関係者、どんだけおんねんちゅう話や。 玄:まさかとは思いますが、広告というオチはありませんよね。 マ:無いとは言い切れん線やな。 玄:社会学者のちょっとした実験というのも考えられますが、 それでしたら私としても興味が出てきます。 【こうして人は世渡りの術を身に付けていく】 メ:余計なのが、湧いてきた。 玄:警察も居るのは、当然といえば当然です。 マ:なんや、近頃の下役人は市民の芸術鑑賞を制限する言うんか。 玄:この煽り癖を持っていては、人並の生活は無理でしょうね。 メ:ほんの少し、同情心も湧いてきた。 マ:知らん内に助手が中立になっとるんやけど、どないしたろ。 【これでも刑事相手だから手加減してるらしい】 マ:ともあれ、怪盗について知っとること吐いてもらおか。 メ:本性を出すのが早くない。 玄:取り繕うというのが、とことん苦手なんだと思われます。 マ:腹の探り合いは嫌いやないけど、 心中にあるもんぶち撒けるんを見るんが大好きなんや。 玄:何が凄いって、この告白に違法な部分が無さそうなことです。 【トリックも催眠絡みにして駄作度に拍車を掛けていく】 メ:改めて言う程のことでもないけど、守秘義務ってのがある。 マ:独り言を口にしたら、誰かが聞いてまうのはしゃーないわ。 メ:その背信は、メリットがあって初めて成立する。 玄:たしかに、こちらには提供できる手札がありません。 マ:通信教育で催眠術でも憶えて、無理やり聞き出したろかいな。 玄:それが有効でしたら、犯人に使った方が手っ取り早いと言っておきます。 元が天使と悪魔である以上、仲違いするのは仕方がないことなんです。ただ本編ではなあなあでやってるっぽいですし、こっちもいずれプロレス感がマシマシとなることでしょう。 シルエットという単語があります。フランス語の、silhouetteに由来するものです。意味としては、主要な輪郭の中を黒く塗り潰した写真や絵の類が第一に来ます。狭義では、横顔の肖像画を強く意味します。光を当てて投影された暗部、いわゆる影絵に対して用いることもあります。語源はなんと、個人の名前です。18世紀のフランスで財政担当大臣であった、エティエンヌ・ド・シルエット氏が元とされています。戦争に依る財政難もあって、彼は倹約政策を推し進めました。その一つに、絵画は安上がりな切り絵を主流にしろ、なんなら絵の具も金が掛かるから黒一色で、というのがあったとされています。これが脚色されたものなのかは定かでありませんが、シルエットという言葉がお手頃価格というニュアンスでも使われたのは事実なようです。ちなみにシルエット氏は当然の如く特権階級に嫌われ、僅か8ヶ月で退任を余儀なくされたのだとか。そんな短い間に歴史に名を残すなんて逆に凄いとも言えますが、改革の難しさも感じ入ってしまいます。後に、シルエット氏こそ形だけで中身の無い人物という評も出てきたようですが、体制に依存する貴族達もどうなんだろうと思わなくもありませんよ。 (・ω・) 所詮、浮世など陽炎のように実体が乏しいものじゃ 【通してみるとメリハリよりツギハギ感が勝りかねないし】 玄:予告状の、第二弾が届きました。 マ:一回で終わりちゃうんか! 玄:まとめれば良い要件を分割するのは、 仕事が出来ない証拠とも言いますけど。 マ:もったいつけるんが、ええ引きになることもあるで。 玄:それで冷めて興味を失うパターンもありますから、 使い所が難しそうではあります。 【警察が暇に越したことは無い理論に通じるものがある】 玄:要約すると、三日後の正午、美術館のティアラを盗むんだそうです。 マ:最初からそう言いや。 玄:こうやって食い付いている時点で、術中という感じもするんですが。 マ:中途半端にお預けされてもた犬の気持ちやで。 玄:探偵って、犯罪者かそれに準ずる存在が居ないと成り立ちませんから、 どちらが主従の主であるかは明確な気もしますけどね。 【元が悪魔だからその手のことには詳しいぞ】 マ:問題は、これがどんだけバラ撒かれてるかやな。 玄:私達のところに来ていることを考えると、 近隣の探偵と名が付く事務所全てと考えるのが妥当では。 マ:開業数ヶ月で実績ゼロやし、 ランキング形式やったら最下層どころか論外扱いされるで。 玄:そういう風に考えると、悪事を働く方が意外にマメだという、 マモンさんの理屈を裏付けるものとも言えます。 【それで信用して貰えるかはまた別の話なんだけど】 マ:書いたやつに繋がるヒントみたいなんはあらへんのかい。 玄:それを洞察するのが探偵の見せ場では。 マ:多分やけど、自己顕示欲が強いナルシストやな。 もしくは、怪盗とはこうあるべきやいう固定観念に囚われてるで。 後先考えずに行動するタイプなパターンも有り得るかもなぁ。 玄:可能性を潰していくのはズルくありませんか。 マ:結果が出てから当たったとこだけ強調するんは、誰もがやっとることや。 元々、このエピソードは1話の後半で収めるつもりでした。しかし収集が付かなくなってきたので2話丸々ということになりそうなのですが、これはこれでどうなることやら感がマシマシですよ。 大鉈を振るうという言い回しがあります。頭の二字熟語はオオナタと読みます。文字通り、でっかい鉈、つまりは刃物のことです。鉈に定義があるのかは曖昧ですが、ある程度の大きさは必要なようです。そして重さで叩き切る部分も重要な感じがあります。小刀と斧の中間くらいという認識で良いんでしょうか。形状で分類するという意見もありますが、ものに依っては手斧との区別が難しいともされています。鉈の主な用途は、薪を割ったり、枝木を切り落としたりで、山での必需品みたいなところがあります。筋骨隆々な大男が振り回して原生林を切り開く様は、それだけで絵になります。冒頭の慣用句はその姿に掛けたのか、スッパリと不必要なものは切り捨てる、といった意味です。鉈を振るうとも言うそうですが、使用頻度は大鉈の方が上の気がします。どうも大の部分は強調の要素が多めで、物理的なサイズは関係ない雰囲気があります。いずれにしても、誰かの都合で要らないもの扱いされる辺りに、人のエゴが垣間見えます。とはいえ、掃除をしなければ部屋は汚いままですし、老廃物などを排出しないと健康に悪影響があります。逆に全てを救おうなどと考える方が、よっぽど自分本位なのかも知れません。 (・ω・) 今だと、リストラやコストカットで使いがちな表現である 【四神としての玄武もそういったところがあるもの】 玄:怪盗からの予告状が届いているのですが。 マ:何処のガキのイタズラや。 ハロウィンと四月バカは年中やっとるもんちゃうで。 玄:随分とやさぐれてますね。 マ:そないな華々しい話を、ウチらに持ち込む訳ないやろ。 玄:仕事が無さすぎるせいで卑屈になってしまっていますが、 何故だか気持ちが分かってしまいます。 【何しろ助手なのにどれ程の実力か知らないからな】 玄:良質な紙で作られた封筒に、小洒落た文様と封蝋。 冗談の類にしては手が込んでいる気もしますが。 マ:詐欺師ゆうんは、そういった手間を惜しまんもんや。 玄:探偵でしたら、この一通から組織壊滅までしてみせたらどうです。 マ:伝説作りとしてはおもろそうやな。 玄:出来るものならという、嫌味的なニュアンスも含まれているんですけどね。 【しかしそれも見切られているという無限ループが発生しがち】 マ:しゃーない、やることあらへんし読んでみてや。 玄:『過去を暴くことにのみ執着し、創造することを知らぬ者達に告ぐ。 我が紡ぐ未来に抗いたくば掛かってくるが良い』だそうです。 マ:なんや、自意識過剰なやっちゃで。 玄:こんなものを送りつける理由は目立ちたいか、 注目させて何かから目を逸らしたいくらいしか無いと思いますが。 マ:折角やから、挑発に乗る振りして罠に嵌める、 基本戦術でも試してみたろかい。 【これで名が売れて仕事が入ってくる筋書きにすれば良いのか】 マ:ちゅうか、何するんかは書いてへんのかいな。 玄:それどころか、差出人すら不明です。 マ:目的が見えへんで。 玄:幾つか考えられますが、一つは本当に愉快犯であること。 突飛なものでは、ここから真相に辿り着ける、 優秀な探偵を求めているなんかはどうでしょう。 マ:なんやワクワクする展開やけど、 予選落ちするその他大勢になりそうな予感しかせーへん。 展開に困って風呂敷を広げ始める中堅作品みたいな話の流れになってますが、大丈夫でしょうか。きっと大丈夫だろうとは思いたいのですが、実際になんとかなるかとはあんまし関係が無いものなのです。 テディベアという名で呼ばれる存在があります。英語表記だとteddy bearです。熊のぬいぐるみを総称したもので、商標の類ではありません。teddyは、アメリカ合衆国第26代大統領、セオドア=ルーズベルトの愛称にちなんだとされています。1902年の秋、彼は趣味である熊狩りへと出かけたのですが、その日は獲物に恵まれませんでした。そこで同行していたハンターが気を利かせて熊を追い詰め、最後の一発を大統領に任せるという接待を試みます。しかし傷付いた者を倒すのはスポーツマンシップに反すると拒否しました。これが翌日、『美談』として新聞に載り、それに乗じたメーカーが名を冠して販売したのが成り立ちとされています。百年以上前の話だからなのか、欧米系の文化との齟齬なのかは分かりませんが、首を傾げてしまう部分があるかも知れません。少なくても私は、良い話なんだろうかという感想です。生殺与奪を握った状態だからこそ見逃してやるなんて発想に至る訳で、実にアメリカ的であるという気もしてきます。殺らなければ殺られる状況なら、間違いなくぶっ放してたでしょうし。とはいえ、テディという音の可愛さが定着した理由の本質で、人物はあんま関係無いのかも知れません。物が売れる理由の何割かはネーミングですし、そこら辺のセンスを要求される仕事は無くならないんでしょうね。 (・ω・) それとも、人工知能が作っちゃう日が来るんだろうか 【危うさを感じて即日で逃げ出しました】 茜:こないだ、『そなたからは邪気を凝縮した禍々しさを感じる』、 って風来坊に評されたんだけど。 千:初見で看破するって、中々の腕前なんじゃないかな。 麗:第一印象だけは良いですからね。 茜:『背後から黒いもやの様なものが漏れ出ていた』とも言ってたっけ。 麗:それが事実なら興味深いことこの上ありませんし、話をしたかったです。 【今更どう思われようと何かが変わる関係でもない】 千:まあ、付き合い長いと感覚が麻痺して程度が分からなくなるんだけど。 麗:今更ですが、どれほどの邪悪なんでしょう。 千:官位みたく、階級で示してくれれば分かりやすいのに。 麗:そういうのって、認定する側に眼力が無いと信頼に欠けるんですよね。 千:朝敵って言葉も、一括にされてて強弱が無いしなぁ。 茜:こんなことを本人の側で言える辺り、本当に染まってるのかも知れない。 【独り身は運命の相手と出会えてない的な理屈だ】 茜:でも悪いことばかりって訳でも無かったよ。 『名君と巡り合えば、天下の補佐役となれる器でもある』らしいし。 千:公康は、違ったってことね。 麗:日の本はそれほど大きい島ではないそうですが、 それでもたった二人が遭遇するには広すぎます。 千:結果として力を合わせたから歴史に名が残るだけで、 他人のままな場合が殆どなんじゃないかって気もしてる。 【自分の感情が本当のものであるかは永遠に分からない】 千:その人、茜さんを倒すことが生きる目標になるんじゃないの。 茜:隠れた駿馬に活力を与えただなんて、私ってば何て素晴らしいのかしら。 麗:こういうことを平然と言える辺りも相当です。 千:どうあれ、稀有な資質の持ち主だと思う。 麗:私達はそこに惹かれて臣下を続けてるんでしょうね。 千:好意的な表現がされたけど、それすら誘導させられてるんじゃなかろうか。 結局、何者が3勢力を訪問したのかは謎のままですが、真っ当な戦記物であればいずれ判明するタイプのエピソードなのでしょう。ええ、あくまで真っ当なという但し書きが付いてしまいます。 |
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