2011
前原総理が誕生しそうだという話を聞いて、ふと思う。民主党って、もしかして破滅願望持ちなんじゃないですかね。自分をこの世から消滅したいと心の何処かで願ってないと、こんな暴挙は出来ないでしょ。戦後最低総理コンビもそうですが。
と言うか、一昔前のラノベやゲームみたいに、一人で死ぬのがやだから世界も滅ぼしてやろうとか考えてるんじゃないかとすら思えてきます。政策的に考えると、日本がせいぜいなんですが。『うっさい、一人で死ね』と言って叩き殺すのが、王道の展開ですよ。
( ・ω・) 解散後の一票が、民主党の息の根をプッツリと
「ボブ……ひょっとして、奥さん、メアリーって人じゃないの? たしかエルフだった様な」
「知ってるんですか?」
「ええ、さっき、ここに来たことがあるって言ったけど、多分、その時にね」
世界は、広いんだか、狭いのか、たまに良く分からない。
「ところで、それっていつ頃の話です?」
たしか、あの二人がノアニール地方から駆け落ちしたのが、十二年くらい前の話だったと思う。当時はまだ、遠距離航海する人も少なからず居たから、数ヶ月もあれば辿り着ける計算にはなる。その前に、どこかしこをうろついてた可能性は否定できないけど。
「たしか、八年くらい前だったかしら。剣を習い始めて一年くらいの時期で、お転婆お嬢と言われて、将来を心配されてた頃ね」
正直、クリスさんの過去については、次の機会で良いです。
「ジョン君は会いました? まだ赤ん坊だったのかな?」
大体、十歳弱くらいかとは思ってたけど、あの年頃の子は個人差が大きいから、七歳くらいかも知れないし、逆にもうちょっと上かも知れない。
「そのこと、なんだけどね」
クリスさんの双眸が、何やらこの世でない場所を見ているかの様に、冷めたものとなった。
2011
寿司ってあるじゃないですか、寿司。起源は良く知りませんが、とりあえず日本ブランドで海外発信もされてる、ちょっと御馳走的な食べ物。よくよく考えてみればあれって、酢だわ、ワサビだわ、どんだけ殺菌するんだって話ですよね。そりゃ、昔は今ほど保存技術が発達してなかったから致し方ないんでしょうけど、そこまでして生魚を食うという執念が凄いと思うのですよ。
( ・ω・) この無駄とも言える情熱が、日本文化の要だと思っている
「じゃあ、まあ、宜しくお願いします」
「何よ、その言い方。ちょっとやる気無いんじゃない?」
「そう言われましても」
自慢じゃ無いですが、想定外のことへの対処の訳の分からなさは、僕自身も良く分かっていませんから。
「そうね。どうも気合が足りないみたいだから、手土産代わりに、手合わせしてあげるわ」
「いいです。憂さ晴らしにしかならないのが、目に見えてますから」
本当、この人も大概に自由だなぁ。
「それはそれとしまして」
「あんまり、ないがしろにされるのも嫌なんだけど」
この本筋を進めるつもりのなさは、僕達の仲間として、何の違和感も無いのがある意味で問題だ。
「そうじゃなくて、ボブさん達。結局、何処に行ったのさ?」
エビルマージ達が連れ去った訳でも無さそうだし、何が何だか分からない。
「ボブ……?」
「どうしました」
「ちょっと待って……何か記憶に引っ掛かるものがあるから」
言ってクリスさんは、眉間に皺を寄せて、手を口元に充てた。
「そーいやさ。こう、眉根を寄せたりして考える人って居るけど、あれって考えの効率上げる役に立つの?」
「気分の問題かな、と」
「気分は大事ですわよね」
「あなた達、人が考えてるんだから、少しは協力しようって思わない訳?」
自由奔放な面々に囲まれる恐ろしさが分かったか。
2011
何でも、民主党の前原氏が代表選へ出ることを正式に表明したとか。え、何、本気? あなた、半年くらい前に外国人から献金貰った問題、何のケリもつけずに大臣辞めて逃げ出したでしょ。何だろう。色々あったから有耶無耶に出来ると思ってるんだろうか。仮に総理になったとしても、すぐさま瀕死モードになる様しか見えないんですが。
票分散の為の当て馬ですかね。それくらいしか、真っ当な理由が思いつかないんですが。いや、これもあんままともじゃないんですが。
或いは、最近の世論調査で、『次期総理にふさわしい政治家』でぶっちぎりの一位を取っちゃったもんだから、何か勘違いでもしたんでしょうか。本当、タイミング的に、それくらいしか思いつかないんですが。
( ・ω・) その昔、生え際が特徴的な舛添という男がおってのぉ……
「そこのところまでは、飲み込めますが」
「私は剣士だから白兵戦は得意だけど、後方支援があれば尚良いし、戦い方の幅が広がるのは言うまでも無いわよね」
「そこも、否定しません」
「だから私達が組めば、戦力の底上げが出来るでしょ」
はい、ここだ。紛れもなく問題点はここですよ。
「何で、僕達なんです? 初めて会ったって訳じゃないですが、そんな長い付き合いでも無いですよね」
まあ、その件に関しては、シスとアクアさんについても似た様なものなので、大した問題でもないんだけどさ。
「仲間を仲間と認めるのに、時間は関係ないわ」
うわっ、何、この凄まじいまでの男らしさ。これ、僕が似たようなこと言ったとしても、多分、様にならないのが残酷なところだよね。
「前衛職は、大歓迎ですわよ」
「そりゃ、魔法使い、僧侶、それに盗賊しか居ないパーティじゃね」
さりげなく、言いたい放題言われてるような気がしないでもない。
「何だったら、リーダーにちゅーせーを誓う儀式をしても良いけど」
「言葉に、あんまし誠意を感じないんで別に要りません」
意外と、適当というか、ちゃらんぽらんな所がある人だよなぁ。そういう意味では、うちの女性達とは相性が良いのかも知れないけど。
2011
民主党代表選まであと一週間なのだそうですが、あいつら、ちゃんと政策論争やってんのか。まあ、政策に対する信念なんて、変な方向にしかない連中ですので、やってないことは知ってますが。今更ですけど、こんな滑稽な話も無いですよね。党内の政策論争をする為の代表選が、数合わせの力比べになっているという。それは自民党も同じな訳ですが。
政党政治じゃないと民主主義は機能しないけど、政党政治のせいで民主主義の本質が曖昧になるって、何かちょっと禅問答の領域ですよね。
( ・ω・) もう、国会議員は15人くらいに絞って、半独裁政治にした方がマシなんじゃないか?
言ってクリスさんは、やや白みかけている東の空を見遣った。
「私の師、ケインズが目指していたのは、剣を通じて精神を高次元化すること――戦いの為の技術はあくまでも二次的なもので、本来の目的では無かった。だけど、こんな時代ではそっちの方が重要視される訳で。師の本懐を達成させるには、まずは世界の有り様を変えないといけないって結論になったのよ」
「へー」
「何よ、その感嘆は」
「若いのに、ちゃんと物を考えてるんだなぁって」
「バカにしてる訳?」
たしかに、年下であろう僕が言うことじゃないんだけどさ。
「いや、さ。これで意外と、戦う目的を明確にするって大変じゃない」
僕の場合、旅立つことだけを先行させて決めたこともあって、アリアハンを出た頃はまだ、その部分が曖昧なままで――ジパングでトウカ姉さんと再会して、ようやく意義を見出せたように思う。トヨ様に説教されたのも含めてだけど、あの頃までは本当に、兄さんの代替品の意識が強かったもの。
「という訳だから、私も仲間に入れて貰うわよ」
「はい?」
又しても来ましたよ。若干どころじゃない、理解に苦しむ発言が。
「あなた達は、バラモスを倒す為の旅をしているのでしょう? だったら仲間は、多いに越したことはないと思うけど」
2011
ここ数日、雨の影響ですっかり涼しいですけど、みなさん、体調を崩されたりしていないでしょうか。このまま秋になれば良いのになぁとは思ってたりもしますが。いいじゃないか。もう八月下旬なんだし、そんな暑くなくたって。まあ、奴らは虎視眈々と逆襲を狙ってますからね。慌てて夏服を片付けることの無いように。
( ・ω・) お前は誰と戦ってるんだと言われると、私にもちょっと分からない
「大した、執念で」
この状況で軽口を言えるのは、胆力なのか、頭の線が足りないだけなのか、僕にはちょっと良く分からない。
「ま、そのことについては私にも色々と思うことがあってね」
そう言うと、クリスさんは剣をひいて、腰の鞘へと収めてしまう。
「あ、あれ?」
あんまりにもあっさりと引っ込められたもんで、こっちとしても呆気に取られちゃったよ。
「えっと、そもそも、何で剣をつきつけてきた訳?」
本気で斬ってくるとはあんま考えてなかったけど、金属刃の冷たさと、本気の目は、僕の魂を揺さぶるには充分だった。
「何となく、かしら」
「……」
凄い理由も、あったもんだと思う。
「よくよく考えてみたら、あなた達に、私の手助けをしなきゃならない義理も無い訳だしね。そりゃ、こっちとしたら何が何でも聞きたい気持ちもあるんだけど、そっちにはそっちの事情があるんだし、実際のところ、こんなことする必要も無かったとも思ってるわ」
「そういうのは、もう少し考えてから行動していただければ幸いかと存じます」
僕が言っていいことなのかは知らないけどさ。
「ずっとね、考えてはいたのよ。ヤマタノオロチを殺すことが、本当に仇討ちになるのか、ってね」