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 まあ、色々な意味でぶっちゃけた話、女性キャラって女子高生という肩書きが付いてるだけで三割は得する風潮がありますよね。高校卒業が最終回なんて話幾らでもありますし。更に刀持ってると更に三割アップって感じがします。重ね掛けで69%アップ、約七割ですよ。そりゃ、帯刀女子高生がヒロインの話がそこらに転がってる訳でさぁ。
 そして古来より2時間サスペンスの伝統として、湯けむりと温泉を書いておけば視聴率が3%は違うと言われています。むっはー。ひょっとして、帯刀女子高生が温泉に行って、ついでに水着で泳ぐ話なんて書けば、バカ売れ確定なんじゃないのか、おい。

( ・ω・) 実際、こんな話ばっかりな気がしてならないから困ったもんだ

 言っても、アクアさんは年長者だよなぁ。僕なんて、無事に旅を終えて、兄さん達と帰れたら一年くらいゴロゴロして過ごしたいとか思ってるのに。そういやクレインも商売始めたいなんて言ってた気がするし、意外と皆、ちゃんと今後のことを考えてるのかも知れない。
「あたしはどうしようかなー。折角、色んなとこ行ったんだし、いっそアリアハンなんて一つの国に拘んないで、世界進出とかしてみようかなとか」
 ああ、そうだった。僕にはシスの更生っていう、大仕事があったんだっけ。こんなこと言うと何だけど、打倒バラモスに比肩する難題の様に思えて、先行きが全然、纏まらない。
「アレクさんは、どうされますの?」
「ん、んあー」
 前に、トヨ様と似た問答をした記憶があるけど、正直、兄さんと父さんを見付けて、姉さんを元に戻した後のことすら、あんまり煮詰めて考えていない。本当、こういう会話の流れになると分かりきってたのに、何でこんな質問したんだろう。自分で、自分の心の機微が分からない。
「そ、それより日が暮れる前にグリーンオーブを探さないと」
 自分で振っておいてこの打ち切り方もどうかと、ちょっとくらいは思うよ。
「さぁ、シス。何か怪しいところを探し出すんだ」
 そして、更生が使命とか言っておきながら、全力で頼りまくってる現状について、思うことが無い訳じゃないよ。
「あれ、気付いてたんじゃないの?」
「何をさ」
 はい、いつもの通り、シスとの会話は、解読という、他とは一味違う手順が必要ですよ、と。

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 最近、セネレで一番精神年齢が高いのは誰かを考えてみたのですが、三回りくらいして、岬なんじゃないかという結論に至りました。とりあえず男共はガキばっかなので論外。茜も、基本的に大人とは言えませんし、遊那、結、舞、海は言うに及ばず。りぃは年齢相応くらいですかねぇ。実年齢より高そうなのは、頑張って、綾女、西ノ宮、岬くらいかなぁ、と。三人共、子供っぽいところも残ってるんで、ギリギリの消去法なんですが。
 まあ、私的意見として、源静香さんに勝てる精神年齢の高さを持ったティーンは知らないのですが。

( ・ω・) 『理屈に合わないことをするのが人間なのよ』とかサラッと言える大人になりたい

「……」
「アクアさん?」
 表情を変えず無言のまま、アクアさんはふらりとこの場から歩き去っていった。その先にあるのは、小高く盛られた土の山と、十字架の杭だ。そうか。まず為すべきことは、それだよね。
「……」
 墓標に一通りの祈りを捧げた後、チラリと横目でアクアさんを見遣ってみた。膝をついて目を瞑り、両手を組んだまま微動だにしないけど、一体、どういった心中なんだろうか。
 考えてみれば、二年近く一緒に旅をしてるけど、深く心の奥底まで立ち入ってみようと思ったことは殆ど無いような気がする。何しろ普通に接するだけで手一杯なのに、それ以上となると中々、ね。だけど、実家が修道院だったと言っても何で僧侶になったのかとか、御両親のこととか、知ってる様で知らないことが結構ある気がしてならない。
「ねぇ、アクアさん」
「どうしましたの?」
 お祈りが一区切りついたと思われるところで、声を掛けてみた。彼女はいつも通りのゆるりとした動きで立ち上がると、膝の土埃を払うこともなく、こちらに向き直った。
「アクアさんは、バラモスを倒したらどうするつもりなの? 実家に帰るの?」
 聞きたいことはたくさんあったはずなのに、口から出てきたのは陳腐なものだった。
「はっきりと決めている訳ではありませんが、ジュリさんのこともありますし、そうなることも有り得るやも知れませんわね。唯、例えバラモスを滅したとしても、世の乱れがすぐさま糺されるという訳でもないでしょうから、旅を続けて見識を広めつつ、その一助になりたいとも思いますわ」

 今日の仙谷官房長官!

『暴力装置である自衛隊』

 まあ、前々から頭はそこまで悪くないけど、慎重さに欠けると言うか、口が軽いので、どうせ変なこと言って自爆するよと思ってましたが、分り易い御方どすなぁ。

( ・ω・) スポークスマンでもある官房長官の口が軽いって、それだけでアウトとも言うのですが

「頑張れ男の子、ですの」
 こうして見ると、アクアさんも大概、頭の線が単純に出来てるよね。まあ、僕もグチグチ理屈が多いだけで、大差は無い様な気がするけどさ。

 人の想像力は、素晴らしいものだと言う人は多い。何しろ、人という生き物が曲がりなりにもこの世界に根を張り、文化や技術を発展させることが出来たのは、この力に依る所が大きいからだ。僕が好きな魔法も、先ずは夢想があって、次に必要な技術を考えてみるっていうのが殆んどだし、そのことについては、僕も異論を挟むつもりはない。
 だけど同時に、この想像力は人を必要以上に苦しめる。犬や猫は、崩れた壁に刻まれた爪跡や、無残に割れた窓ガラスを見て、特段、何かを思うということは無いだろう。だけど、僕達人間は違う。予備情報が無くても、この場所でどれだけの悲劇があったのか、否が応にも理解させられてしまう。人っていうのは、難儀に出来てると再認識させられた。
「死体だけは、イシス軍がちゃんと葬ったらしいけどさ」
 軍を割かなかったことに対する罪悪感に似たものもあったんだろう。その後の処理だけは、迅速に行われたとのことだ。
 もっと単純に、国内の動揺を抑えて、反感を買わない為の政治的配慮だったのかも知れないけど。
「これが、戦いに負けるって言うこと――」
 机上での理屈は、分かっていたつもりだった。行き倒れになっていた人を弔ったことも、無い訳じゃない。だけど小規模とはいえ、村が一つ滅ぼされるなんていうのは、目の当たりにして尚、現実感を覚えなかった。いや、僕自身がこの事実を受け入れたくないだけなのか。

 今日の柳田法相!

『ちょっくら官邸に、小言を貰いに行ってくるよ』

 何だろう、この逸材。もしや民主党は、ハトヤマーに続く新たな大スターを生み出そうとでも言うのか。
 いや、慌てるな、これは直人&由人の罠だ! 自分への批判を躱す為のスケープゴートだったんだよ! 腹を撃たれて意識が遠のいてきたから、腕にもう一発ぶち込んで気付けにするくらい無茶な話ですけど。

( ・ω・) 色々な意味で、政権末期と相成りましたなぁ

「歴史上の偉人ってさ。目的の為に小を切ることも結構あるじゃない。そりゃ、客観的且つ総合的に考えればそれは正しいんだろうけど、その現場に居たら正しいと言い切る自信は無い訳で――それと似たことを考えちゃうんだよね」
 しかし相談を受けるのが宗教家の仕事とはいえ、神を疑う様なことを吐露して良いんだろうか。原理主義的弾圧が断行されていたのが過去のことと言っても、一部過激派が現存するのは事実だし。まー、アクアさんも大概、過激派寄りの行動してると言われれば、否定は出来ないんだけどさ。
「わたくし達の行動が、歴史に残るかは分かりませんわ。考えたこともありませんし」
 いや、別にそういう意味で言った訳じゃないんだけどね。そりゃ、ことを完遂すれば、偽政者に妬まれない限り歴史的英雄になる訳だけど、そういったことを考えたことは、僕も殆ど無い訳で。
「ですが足跡を残された方も、似た様な心持ちだったのではと思いますわ。生きている内に成すべきことがあるのであれば、その道筋を構築し、すべきことをする。そこに道義や倫理といった類のことを絡めなかったという話やも知れませんの」
「ど、道義に、倫理、ねぇ」
 何だろう。真面目な話なはずなのに、この二つがアクアさんの口から出てきただけで、高度な冗談の雰囲気になった様な気がしてならない。
「結局、どう巡っても、僕は兄さんとオーブと、姉さんの解放方法を探すしか無いってことになるんですよね」
 本当、始めからこれだけを考えられる性格だったらって、思わなくもないんだけどなぁ。

 柳田法相で学ぶ、猫でも出来る法務大臣! 答弁を二つだけ憶えておけば、乗り切れるよ!
『個別の事案については答えを差し控える』
『法と証拠に基づいて適切にやっている』
 ば、バカだ。地元の講演とはいえ、VTRが回ってるところでこんな発言するとか、民主党のバカは底なしか!? 野党議員が嫌味で言うならともかく、本人が堂々と言うとか、バカ以外の何者でもないよ!

( ・ω・) わたくし共と致しましても、この様な事態になったことは大変遺憾です

「もしも、もしもだよ。テドンに攻撃を仕掛けた理由が、グリーンオーブが存在してるからで、それを知る者全てを消してしまう為だとしたら――厄災をもたらす種とも言えるんじゃないかって思うんだ」
 そりゃもちろん、これだけ大規模に人間と魔王軍が争ってる中で、人が死ぬことは必然なのかも知れない。僕もたくさんの魔物達を斬ってきて、今更、全ての人を救うなんて綺麗事を言うつもりも無い。だけど、その種をばら蒔いたのは秩序を糺す存在である神様な訳で。何かこうどうにも釈然としない気分が残ってしまう。
「難しい話ではありますが、考えても答が出ない問いである以上、やるべきことをやるのが道理ではありますわ」
「そりゃま、そうなのですよね」
 誰が悪いだとかそういう論議をしても意味が無いことは、理屈としては分かってるつもりだ。結局、僕、ないしはそれを一助とした誰かがオーブを手にしてバラモスを倒さない限り、もっとたくさんの人が不幸なことになる。唯、逆に考えれば、世界の人達を人質に取られてる気分にもなる訳で、どうにも心の奥のがすっきりしない。
「何だか、最近、気持ちが荒んでる様な気がしないでも無いです」
 今まで、考えるは考えるけど、結論を出すことを先送りしてきたツケかも知れない。ことが色々と煮詰まってきて、ドロドロと行き場もなく僕の心の中に渦巻いている感じだ。
「くかー、くかー」
「こんな時は、いつでも何の緊張感も無く眠れるシスが羨ましくてしょうがないよ」
 もちろん、シスにはシスの悩みとかそういったものがあるんだろうけど、傍目には分からないんだからそう思っちゃうよ。



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