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 昨日の話の続き。僧侶は岬という発想に異論はあるかと思われます。余り癒しは無さそうですし。

( ・ω・) 逆に考えるんだ。ザキだけで十二分に、戦力になると

「ハハハ。クワットさん、相変わらずだなぁ。ってかよ。今時、爵位なんか野良猫の役にも立たないだろう。金も武器も充分持ってるクワットさんがわざわざ手に入れるもんでも無いだろうて」
「ふむ。その意見は一見すると合理的ですが、私の考えは違います。世が乱れに乱れている時だからこそ、真に力を持つものが大義も備えるべきなのです。僭越ながら私は商売の道でそれなりに成功し、ポルトガで屈指の資産家であると自負しております。こんな私だからこそ、腐敗しきった王侯貴族を正す為、爵位を望んでいるのですよ。国家転覆は、庶民へ与える影響が余りに大きいですからね」
 余りにさらりと言われたもんだから聞き逃しかけたけど、国を潰す自信ならあるってことだよね、要するに。
「と言いますか――」
「何だね、少年」
「この国の王様と貴族って、そんなに腐ってるんですか?」
 正直なところ、今日の朝、ここに着いた僕に、そんなことが分かる訳も無い。
「無論である! 例を一つお教えしよう。あれは三年程前のことであるか。二人の若者が船を求めてこの国にやってきたのだ」
「……」
 ん?
「王は何を思ったか、東国の僅かな香辛料と引き換えに王国所属の船を与えてしまったのだ。如何にこちらの国では稀少な食材であろうと、所詮は嗜好品である。世界がこの様な事態に陥ってる今、王族は率先して財政を引き締めねばならないのだ。血税の塊とも言える船舶を譲り渡すとは言語道断であろう!」
 うん、いや、まあ、何て言うか、身内の話すぎて、返答がしづらいです。
「んっと、何か、何処かで聞いたことある話の様な?」
 シ~ス~。良い子だから、ここは空気を読んで黙っててね。

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