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 何とはなしに、キャラクターの思考パターンを分析してみる。公康は典型的商人思考ですし、アレクは学者肌ですよね。じゃあ、黄龍は一体、なんなんだと考えてみたところ、あいつ、マジで生粋のニートだな。とはいえ、それじゃあんまりなんで、更に色々考えてみたところ、強いて言うならお姉さんかなぁ、と。職業じゃないけど。何で母親でも祖母でもなく、お姉さんなのかというと、母親程の愛はありませんけど、そこそこは面倒を見ますし、同時に幾らかうざったさも感じてるから、この辺りが妥当かなぁと。お祖母ちゃんなら、そのうざったさも可愛がるものでしょうし。年齢的には、お姉さんってレベルじゃねーぞっていうのは敢えて気にしないことにします。

( ・ω・) 精神的に、まるで成長していないっていう事実は気にしてはいけないのです

「流石に、消化器系が無いと無理じゃない」
「かなぁ」
「ってか、頭の形してるだけで、指みたいなもんなんじゃないの。無くなったら痛いは痛いけど、別に死にはしないっていうか」
「意外と、全部飾りで、本当の頭脳は背中辺りにあったりするのかもね」
 あれ、何の話だったっけ。
「もしかしたら、姉さんを救うのと、ヒヒイロカネには何か関係が……」
 うん、ここは動揺してる場合じゃない。トヨ様に連絡を取って、下手な手出しをしないようにして貰おう。海路でジパングに向かうのは簡単な話じゃないし、かなりの時間が掛かる。仮にルーラかキメラの翼を使うにしても、大国ポルトガの公女様が挨拶も無しに直行はしないだろう。先手を取っておけば、何とかしてくれるだろう。って言うか、何とかして貰おう。
「こういう時、コネってやっぱり便利だよね」
 もう既に、勇者としての発言じゃない様な気がしないでもないけど、敢えて目を逸らしておくよ。
「ん……」
 おっと、今ここにある、もう一つの難題を忘れかけてたよ。
「どうして……余り驚かないの?」
「ん?」
 改めて言われると困るけど、端的に纏めると――。
「色々なことがありすぎて、とりあえず考えるのを先延ばししてたから、驚く余地が無くなったからかな」
 後、よくよく考えてみれば、モロゾフさんの正体が何であろうと、僕の生活には何の影響も無いということに気付いたのも大きいと思うんだ。声に出しては言えないけど。
「まあ、ジュリが何か意図を持ってやってるんなら、それでいいんじゃないかな」
 ゴメン、僕、随分と適当なこと言ってます。

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