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 大長編でなくても、何処か別格扱いを受け、立ち位置が微妙な出木杉君。いっそ、彼をラスボスに仕立てて戦う大長編を作ったら面白いのではなかろうか。

( ・ω・) 未来道具をフルに使っても……勝てる気がしねぇ!!

「ソワソワ」
「……」
「ワソワソ」
「だー! 何、そこかしこを動き回ってやがんだ。少し落ち着きやがれ!」
「う、うん。何ていうか、こういうところ来るの初めてでさ」
 アリアハンにもこの類の店はあったけど、足を踏み入れたことは無かった。年月を感じさせる魔術書に、怪しげな薬品と、一般人の感覚だと少し敷居が高い。
「何も遠慮するこたぁねぇよ。こういう店を開く奴は大抵、正規の魔術研究所なんかに仕官出来なかった、言わば落ち零れだ。半分、趣味でやってるみたいなもんだから、構って貰えるだけで喜ぶような連中ばかりだぜ」
「随分な言い様だね、クレイン」
 店内に、しゃがれた老女の声が響いた。
「各地で戦いが絶えない御時世、望めばどの国にも宮廷魔術師として高禄で召抱えられるであろうあんたが言うと、必要以上に嫌味なもんなんだがね」
 この店の店主であり、クレインの馴染みだというお婆ちゃんが、皮肉めいた口調でそう言った。
「けっ。誰があんな権力と派閥だけを争ってゴタゴタしてる場所でなんざ働くかよ。俺ぁ、バラモスを倒したら商売を始めるって決めてんのは、婆さんも知ってるだろ」
 クレインが、商売? うーん。今日で会うのは二度目の僕が言うのはアレだけど、致命的に接客業は向いてないような……。
 い、いや、腹黒い計算とか、悪どい商談なんかは得意そうだし、そんな一面だけで決め付けるのもまずいよね。

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