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 ブログで連載中の、この作品のステータスを作っていて思うこと。基本的に、登場人物は、頭でっかちか、脳筋しか居ねぇのかと。普通、歴史に名を残せるのはバランス派である現実を無視しすぎじゃないかと思わないのかね、と。

( ・ω・) しかし物語でバランス派は、背景と化す悲しい現実が!

「なぁ、アレク」
「はい?」
 ダーマに向かう船の中、日課となった素振りをこなしていると、剣のお師匠さんが声を掛けてきた。
「今日はお前に、働き者な二匹のスライムの話をしてやろう」
「えーと……」
 いきなり、何を言ってるんですか?
「その二匹のスライム……名前はなんだったかな。まあ、スラリンとスラきちで良いだろう。
 知っての通り、スライムって奴ぁ、数あるモンスターの中で、最弱と言っていい立場にある。弱肉強食が基本のモンスター界じゃ、使いっ走りも良いところさ。朝から晩まで働かされてて、得られる報酬はせいぜいが生き長らえるのに足るかどうかといったもの。人間社会も似た様なもんだから偉そうなことは言えないが、世知辛いもんだよ」
「あの、その話、長くなりますか?」
 出来れば、先に素振りを終わらせたいんですが。
「まあ、最後まで聞け。
 スラリンとスラきちは苦労し続けた訳だが、ある時、転機が訪れる。二匹の住む地域の大ボスが変わってな。スライムが最下層であることに変わりは無かったが、バブルスライム、一角うさぎ、おおありくいや、ホイミスライムなんざといった感じで、一気に種類が増えた。
 何十種類と細かく区切られていたヒエラルヒーを、四種類くらいに再構築したんだな。それは単に、ボス側が管理するのに都合が良いだけだって話だったんだが、スライムにしてみりゃ、事実上の昇格だ。二匹とも、それ相応に嬉しがった訳だ」
「……」
 本格的に、どう反応したら良いか分からなくなってきたんだけど、どうしたものかな。
「で、だ。そこでスラリンとスラきちは別の道を歩き始める。具体的に言うと、スラリンは現状を維持し、スラきちは上の階級を目指し始めたんだ」

 

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