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 何か、涼しいんだか暑いんだか今一つ分からない気候ですが、皆さん、体調は大丈夫でしょうか。新型のアレも暴れ狂ってることですし、本当、物騒な世の中ですなぁ。

( ・ω・) このフレーズ、実は千年くらい前から言われてる気がしてならない

「しかも、今の世の中は、御存知の通りです。明日、魔王軍の襲撃を受けて命を失うやも知れませんのに、金貨を蓄え、私財を肥やし何となることでしょう。そこを全く理解していない王侯貴族の愚鈍さ。全く以ってなげかわしく――」
「と、とりあえず、その件に関しましては、置いておいてですね」
 どうにも、話が右に左に逸れて、一本、筋が通らない。
「それで、如何でしょう。実のところ、私の船は既に完成し、船員も当たりをつけています。お受け頂ければ、三日で出航することも可能ですよ」
「み、三日?」
「兵は神速と尊ぶと言いますが、商売の道も、早さと速さが命。むしろこれ以上、短く出来ないことをお詫びしたいくらいです」
 いやいや、三日って言ったら、アリアハンからレーベへの旅路より短いですから。僕達がアリアハンを出てから既に何ヶ月も経ってることを考えれば、三日で船に乗れるなら誤差範囲みたいなものですよ。
「そ、それでですね」
 何だか、話がうますぎて、まだ軽い錯乱状態にあった。助け舟を求めようと、両脇の二人に目配せしてみたんだけど――。
「わたくしは、アレクさんに一任しますの」
「あたしもそれでいーや。考えるの面倒だし」
 これだもんなぁ。とりあえず、リーダーとして信頼されてるってことにしておこう。そうしないと、自我が保てそうに無いし。
「一晩……考えさせてもらって良いですか? 何ぶん、急すぎる話で」
「ええ、それで構いませんよ。では明朝、またお会いしましょう。折角ですから、我が家にお泊まりになりますか?」
「いえ、宿をもうとってますから」
「それは残念」
 正直な所、このまま場に残っていたら、冷静な判断が出来なるというのは、心の内にあった。少し、外の空気も吸いたいし。
 色々な考えが頭を巡ったまま、僕達はクワットさんの家を後にして、宿へと戻ることにした。

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