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 軌道エレベーターと呼ばれるものがあります。現状、SFでしか目にすることがないものの、近い将来に実現するかも知れない建造物の名称です。物凄く単純に言えば、静止衛星から地上までチューブを垂らして固定し、内部を移動するというものです。地球が持ち手のハンマー投げと言い換えても良いでしょう。グルグル回転を続けるだけで、放り投げる訳ではありませんけど。自転を考えれば、赤道上に作るのが最も負担が軽くなるというのも、なんとなくイメージできるかと思われます。ここで重要になってくるのは筒の素材ですが、ナノカーボンなる軽量かつ頑健なものが登場したことで現実味を帯びてきました。最大のメリットは、ロケットやスペースシャトルのように莫大なエネルギーを消費しなくても人や物資を宇宙へと運べる点です。本格的に地球圏外の開発を進める段階になったのであれば、足場として有用になるとされています。とはいえ、技術的に可能かもというだけで、とんでもない予算と時間、それに人的ソースが必要なことに変わりはありません。政治的な問題も大きく、夢のままで終わるか微妙なところです。

(・ω・) 私が死ぬまでには無理だなと思うと、ちょっとばかり切ない

【長期的に居場所が無くなるリスクについては言及しない】
月:今、ダンジョンについての論文を纏めてる。
黄:正直、何を言ってるか分からないんだよぉ。
月:ここ数十年で、ゲーム的な迷宮は星の数ほど作られた。
  洞窟、遺跡、塔、魔王の居城などが挙げられるが、
 これ程の蓄積となると文化学的側面も無視できないのではなかろうか。
黄:話は理解したけど、学者として取り組む理由はサッパリなんだよぉ。
月:ほぼ趣味でも誰に咎められる訳でも無い辺り、
 教授って究極の自由業みたいなところあるよな。


【大玉の補充をするバイトが雇われてるのかも知れない】
月:例えば、スイッチを入れると丸い岩が襲ってくるトラップあるだろ。
  何とはなしに受け入れてるかも知れんが、
 ああいうのも設計した人が居るし、動作を試行錯誤してるかと思うと面白い。
黄:たしかに、曲がり角で引っ掛かったら何とも言えない気持ちになるんだよぉ。
月:よどみなく転がり落ちるギミックを開発した人の名が冠せられていて、
 業界では常識のように呼ばれている可能性だってある。
黄:ちょっと興味深い雰囲気は出てきたけど、
 基本的に妄想だってことを考えると、何してるんだ感は拭いきれないんだよぉ。


【定期的に創作家の打ち合わせ現場みたいになるな】
月:その手の職人がどうやって収入を得てるかとかも考えさせられる。
黄:フリーの凄腕というありきたりな設定にしても、そこそこいけそうなんだよぉ。
月:口封じに殺される危険性があるしな。
  前金制で、完成したら速攻で消え去る逃げ足も重要になってくるだろう。
黄:仕掛け作りのネタが切れて、逃亡劇が主体になりそうなんだよぉ。
月:こうやって初期に受けた作風からズレて客も離れていくのだなぁ。


【それを含めて依頼人の要望にでもするしかないな】
月:リアル罠は大抵が即死で、頑張ればなんとかなるってもんじゃないからつまらん。
黄:そりゃそうなんだよぉ。
月:生かさず殺さずのギリギリを攻めてこそ、匠の仕事というものではないか。
黄:プロフェッサーとして、弄ぶ理由を論理的に説明して欲しいんだよぉ。
月:どの程度なら切り抜けられるかのデータを集めて、次回作の参考にするとか。
黄:もしや割と理に適ってるんじゃないかと騙されそうになったけど、
 今作を生き延びられる程度の仕様にする言い訳にはなってないんだよぉ。

 とりあえず、困った時は月読教授でお茶を濁していけというのが自分の中での定番になっています。彼女自身、この世界の濁りみたいな存在なので特に問題は無いでしょう。
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