2010
御存知、日本国での結婚最低年齢は、男性が18で、女性が16です。まあ、どうでもいいといえばどうでもいいんですが、これってずっと昔から言われてる割に、全く改正される気配がありませんよね。法の下の平等を定めた憲法からすれば、明らかに違憲の様な。いわゆるフェミニストの皆さんは、最高裁まで戦ったりしないんでしょうか。私が知らないだけで、何度となく負け続けてるのかも知れませんけど。
( ・ω・) オッサンはいつでも~、若い子が好きだから~♪
「うーん」
「どうしましたの?」
「いや、ね」
テドンへと向かう山道でのこと。僕は野営用の焚き火を前に腰掛けながら、唸り声を漏らした。
「ずっと考えてたことの一つなんだけどさ。オーブってあるじゃない」
「ありますわね」
問答しながら、僕は腰の道具袋から、パープルオーブとレッドオーブの二つを取り出し、目の前に差し出した。
「これを六つ集めてレイアムランドの神殿に奉納すると神様の七匹の聖獣の内、一匹を借り受けられる――ってのは大体、納得してるんだけどさ。これって、壊されること無いのかな、とか」
「それは、お造りになった方が方ですので、無理なのではありませんの。たしかトランスさんも、穴を開けようとして失敗なさったそうですし」
「そりゃ、僕達みたいな普通の人間がちょっと頑張ったくらいじゃダメだろうけどさ。例えばヤマタノオロチみたいな上級モンスターが本気で噛み砕きに掛かったとか、もっと突き詰めて言えば、バラモス自身が本気出してもどうにもならないと思う?」
「考えたことがありませんわ」
それはそれで、普通の思考だとは思うけど、アクアさんともあろう御方が言うと説得力が乏しいよね。
「他にも、魔王軍はオーブの情報を全く知らないんだろうか、とか。ほら、これって六つ揃わないといけないってことは、逆に言えば魔王軍が一つ抑えてバラモス城に持ち込んじゃえば、二度とラーミアは目覚めなくて、結界を破る手立てがなくなるでしょ」
それが無かった父さんの時代ですら辿り着いた人が居ないっていうのに、そんなことをされたら本格的にお手上げだ。