2022
蓑虫と呼ばれる生き物が居ます。ミノムシと読みます。ミノガという蛾の幼虫です。最大の特徴は、枯れ葉や枝などを全身に纏っていることです。その様が昔の雨ガッパ的な存在である蓑に似ていることから名が付きました。粘着性の糸を口から吐き出すことで接着していて、その強度は蜘蛛のそれを上回るとされています。秋から冬に掛けての中身は芋虫で、必要に応じて移動して栄養を蓄えます。寒い時期を眠って乗り切った後、春先に蛹を経て成虫となります。なお、私達がイメージする蝶に似た姿となるのは雄だけです。雌は羽や脚が生えず丸っこい形をしていて、蓑の中で雄がやってくるのを待ちます。雌雄いずれも捕食能力を喪失していて、後世に命を繋いだら天に召される儚い運命を背負っています。日本では秋の風物詩として古来より親しまれていて、枕草子に記述が確認できる程です。しかし20世紀末辺りから、その数が激減しているとされています。どうも大陸渡来のヤドリバエという寄生虫にやられてしまっているようです。近場の葉っぱに卵を生んで食事と共に侵入して、体内で孵化してから栄養を奪って食い破るという、えげつない生態の持ち主です。人間に置き換えると完全にホラー映画のそれですが、こんなことをナチュラルにやってる昆虫さんはとんでもないものだと思ってしまいますよ。
(・ω・) 殻に籠もることを蓑虫のようとするのは、若者には通じないのかなぁ
【そんな境界線すら些末な問題と言いたいらしい】
朱:玄武さんって、玄武の肩書を失っても、
四神としての玄武を著名にすることを目標とし続けるんですか~。
黄:ややこしいことを言い出したんだよぉ。
玄:私の生き様と言っても過言ではありませんし、
職務や給料などという小さなものに囚われたりしません。
黄:これだけを聞くと凄まじい信念に思えるけど、
だったら勤務時間外にやれって話なんだよぉ。
【利息を払う為に働いてるのと似てるかも知れない】
玄:玄武が世界で随一の知名度を誇る神となったその日に、
ひっそりと機能を停止するのが夢なんです。
黄:主張するのは自由なんだよぉ。
朱:その為に乗り越えないといけない課題が、
少し考えただけで山の様に湧いてくるんですけど~。
玄:どんな仕事も、一つ一つ解決していけばなんとかなります。
黄:一般論としては正しいんだけど、
増殖するペースの方が速くて、永遠に終わらない匂いしかしないんだよぉ。
【人間と比べて参照件数が少なすぎるからな】
亜:そういや、退職金を貰ってないって気付いた。
黄:すげーこと言い出したんだよぉ。
青:正規の手続きを踏んで辞めたとは記憶していませんが。
朱:後継の自作ロボットを置いて姿を消した訳ですからね~。
青:賠償請求をしないだけ優しいとすら考えています。
黄:そこら辺は雇用側と労働者が永遠に揉め続ける部分だけど、
聖獣だとどう処理されるのか分からないんだよぉ。
【働かないのは腹立たしいけど関わらないのが最適解】
亜:訴えても良いんだけど、ぶっちゃけ面倒くさい。
黄:裁判所的な存在が無いのに、何処に持ち込むんだよぉ。
朱:天帝さんのような統括神は、こんな時の為に居る気がします~。
黄:めっちゃ雑な判断を下して、余計に揉めるんだよぉ。
亜:そもそも、アレに頼るって最終手段なんじゃ。
黄:面白がって必要以上に肩入れしてくれるかも知れないけど、
事態が好転するとは思えないんだよぉ。
一部で退職代行が流行しているそうですが、数万円で一切合切やってくれて、顔を合わせなくて良いなら使いたくなる気持ちも分からんでもありません。もちろんブームに乗っただけの適当な業者もあって吟味しないといけないのですが、そういった精神的余裕が無いから頼るんですよね。
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2022
迂闊という言葉があります。ウカツと読みます。注意不足で肝心な部分を見落とすといった感じの意味です。他に考えなしや軽々というのもありますが、要点を抑えていないという観点では似ているので、変化した一形態なのでしょう。現代日本語ではあまり使いませんが、事情に詳しくないこと、利用法が乏しいこと、といった語意もあるようです。くだけた類語として、うっかりが挙げられます。迂という字は遠回りすることを指し、更には疎いというニュアンスもあります。一方で闊は広くて余裕があるという好意的な意味合いを持つ漢字ですが、同時に手っ取り早くないと後ろ向きなものも含まれています。元は中国で使用されていた表現で、字の組み合わせから推察できる通り、回り道というのが一般的な用法でした。散漫とほぼ同義になったのは、日本に渡って以降のことのようです。迂回するって、むしろ慎重なのではと思わなくもありませんが、どうしてこうなったんでしょうね。頭でっかちになって機会を逃す的なところから派生したくらいしか思い付きません。いずれにしても現行だとポジティブな単語ではないので、迂闊に関わりたくないところです。
(・ω・) 人間である以上、ケアレスミスは消せんけどな
【遠目に眺めるのはともかくお近付きにはなりたくない】
朱:個人的に天照さんって小型犬っぽいんですよね~。
黄:良く言えば愛情過多、悪くだと依存心が強い面はあるんだよぉ。
天:構って欲しいですわん。
月:けっ。
黄:最大の問題は月読が媚びてくるのを嫌いなことだけど、
そこら辺も含めて楽しんでる節があるんだよぉ。
【父親ともう一人の姉も手を焼いてたっけ】
朱:逆に須佐之男さんは、躾がなってない猛犬といいますか~。
黄:櫛名田が飼い主ってのは分かるんだよぉ。
月:苦情は嫁を経由した方が効くタイプなのは間違いない。
須:それが姉貴のやることか。
月:自分で叱るのが面倒だってのは否定しないでおく。
朱:この雑な管理のせいで荒れてたというのなら、
理屈に合うような気がしてきました~。
【どんな御利益があるか全く知られてないものな】
黄:で、言い出しっぺの月読はどうなんだよぉ。
月:清楚、可憐、儚いの全てが揃った白鳥辺りだろうなぁ。
朱:茶化したいんでしょうけど、訴えられかねませんよね~。
黄:何を選んでもイメージを損ねると反発されそうなんだよぉ。
月:稀代の悪党みたいに言われとる。
黄:そこまで突き抜けたら逆に一定の支持を得られるんだけど、
中途半端さ故に全ての層から否定され気味なんだよぉ。
【種の繁栄や個の存続に無頓着なところはある】
朱:かく言う黄龍さんも良く分かりません~。
月:設定上は龍の王様なはずなのに、
総べている雰囲気がこれっぽっちも無いせいだ。
黄:高貴も突き詰めれば、凡庸に見えるってことなんだよぉ。
朱:本当のお金持ちは俗な浪費をしないみたいな話でしょうか~。
月:一万年以上生きてる生物が神族を含めても激レアだから、
類似性を求めること自体が間違いなのかも知れないな。
という訳で今年のラス前は、こいつら何のアニマルに似てやがるんだでした。冒頭でも少し触れましたが、野生動物が俗化したり、信仰で人間的な人格を得た連中を他の種に例えるのは意味不明な行為の気もします。しかし無益こそ人や宗教の本質なのではと、それっぽい適当を言っておきます。
2022
アンバサダーと呼ばれる存在が居ます。英語表記はambassadorです。和訳すると、大使や使節といった感じになります。つまりは、何らかの団体と交渉や親善をする際に代表となる人物を称するものです。それも礼節を尽くすことが求められる格の持ち主です。言い換えるとアンバサダーを軽く扱うということは、その国家や組織がどうでもいいと公言するも同然になります。いわゆる顔に泥を塗るというやつです。そして現代では、企業や商品の宣伝担当に使うことがあるようです。昭和の頃からこういった役割を担う人に大使を付けて呼んでいました。地域の特産品などで見掛ける機会も多いでしょう。要するにカタカナ語にして印象を変えようという、いつものやつです。英語圏では、この様な使われ方はしてないっぽいですし。こうして見ると、同じ単語を使っている割に似通った部分が少ないなと思わなくもありません。広報のアンバサダーは広告塔に過ぎないので、消費者サイドからするともてなす必要の無い相手です。とはいえ最大の目的が架け橋という見方をすれば近いとも言えるんでしょうか。個人的には大仰な肩書という印象を拭いきれませんが、ハッタリが大事という解釈をしても良いのかも知れません。
(・ω・) 名乗る時の照れが、最強の敵な気がしてならない
【欠如しているからこそ凄いと感じるものなのだ】
黄:黒龍はヒグマ、赤龍は痩せ狐、白龍はドブネズミだと思ってるんだよぉ。
月:誇り高き龍族とは一体。
朱:生命力と野性味が溢れてて良いんじゃないでしょうか~。
月:神聖さとかから遠くなっていく。
黄:自然界で生き抜くには重要な部分なんだけど、
崇める対象に理性を求めるのが人間らしいんだよぉ。
【簡単には死なないし意外と可能なんじゃなかろうか】
月:だけど、デフォルメしたら人気が出そうな動物でもある。
朱:その処理を施して難しいのって居るんですか~。
黄:たしかに、大抵のはデザイン次第でどうとでもなるんだよぉ。
月:あいつらも二頭身になれば、もうちょっと愛されたのかなぁ。
黄:全力でカカト落としを食らわせたら縮みそうでいて、
それこそコミカルな世界の表現なんだよぉ。
【なんなら冥界に行こうが帰ってくることすらある】
朱:こう考えると、青龍さんってオンリーワンですよね~。
黄:欲が薄いせいで、生き物らしくないんだよぉ。
月:簡単に死なない以上、執着が薄れるのは必然じゃないのか。
朱:どの口が言うんでしょう~。
黄:高位神だから寿命が無いくせに、日本神話は俗物だらけなんだよぉ。
月:ギリシャ神話には及ばないと、
勝敗が分からない弁明をさせていただく。
【単に悪口の大半が突き刺さるだけって説もある】
朱:麒麟さんは、名前に反してキリンっぽさがありません~。
月:まず、首が長い方のキリンってどういうキャラなんだ。
黄:草食動物だし、臆病で警戒心が強いんだよぉ。
朱:粋がってますし、その観点だと似てる気がしてきました~。
月:メンタルが弱いやつ程、無駄なセリフが多いのはなんなんだろうな。
黄:何を言っても自分に帰ってくるという、
月読の凄さが漏れ出てる気がしてならないんだよぉ。
マスコットキャラに必要な要素として、低頭身や円形に近いこと辺りが挙げられます。赤ん坊や幼児に似た造形で庇護欲を掻き立てる為とされていますが、逆に言えば苦手な人は好印象を抱かない可能性はありますね。
2022
蘭奢待と呼ばれるものがあります。ランジャタイと読みます。東大寺正倉院に収蔵されている香木で、天下随一の名香とすることもあります。目録に載っている正式な名前は黄熟香です。蘭奢待は、漢字の中に東大寺を隠した通称になります。その正体は、最上級の伽羅(キャラ)です。特定の樹木は風雨や虫害に対する防御として、樹脂を分泌します。大量に溜まると沈香と称されるようになり、分類した一つが伽羅となります。その芳香は得も言われぬもので香道の世界で珍重されます。と、メカニズムは単純とされているのですが、自然発生したものを回収するしか入手手段が無く、極めて稀少です。それも東南アジアの一部でしか発見されず、古来より乱獲してきた為に現代ではとてつもない高級品となっているのだとか。品質や情勢に依って値段は変わりますが、1グラムで一般的な労働者の日給を上回る程度というのは確実なようです。蘭奢待がいつ日本にやってきたのか、明確な記録はありません。しかし奈良時代ではないかと言われていて、その歴史から朝廷の権威の象徴としてしばしば登場します。足利義政、織田信長、明治天皇が切り取らせた逸話は有名で、史実として記録されているので物語で良く扱われます。特に信長なんかはどれだけ擦られたんだといった感じで、累計したら本体が残らない程の木端微塵になってしまいそうですよね。
(・ω・) あれをやらないと、事実上の天下人感が出ないまである
【遭遇した時の脅威が印象に残る部分はあるけどさ】
則:ほむ。
月:ひたすらに俗物としての欲にまみれている。
黄:世間では、野獣の様と評するんだよぉ。
朱:野生動物って、ここまでギラギラしてませんよね~。
黄:お腹が空いてる時の全力モードだけ切り取るせいで、
偏見が生まれてる感じはあるんだよぉ。
【神鹿という単語がある程度には神聖視されてるから】
月:アルテミスのシンボルアニマルは鹿らしい。
ア:ケリュネイアの鹿と称される、守護聖獣に由来しますの。
朱:鹿さんって、高貴で凛としたイメージがあります~。
月:日本じゃ奈良でセンベイを強奪する存在だと思われているのに。
黄:そこらは文化の違いと言いたいところだけど、
月読の偏った見識に過ぎない予感もしてるんだよぉ。
【幹部ではあるけど代表面する程かと言われれば微妙】
朱:悪魔さんの象徴といえば黒ヤギさんですが~。
マ:よう人間の体にヤギ頭の絵が使われとるけど、
あれはバフォメットっちゅう高位悪魔のイメージなんや。
朱:特定の方だったんですね~。
マ:格でゆうたら七大悪魔のちょい下くらいやから釈然とせんけど、
矢面に立ってもろてる思たら気も紛れるで。
【親しみやすいという名の軽んじているやつでは】
朱:逆に天使さんって、動物と結びつきません~。
マ:こいつら下等生物とか考えてるところあるでな。
リンクするだけで汚らわしいくらい言いかねへん。
メ:酷い難癖。
黄:高尚が極まると、排他的になるってのはあるんだよぉ。
朱:その点、黄龍さんはマムシだった過去を捨てませんし、
何処まで行っても庶民派ですよね~。
神様の類と動物の紐付けは、この業界で良く行われます。誰も見たことが無い存在をイメージしろと言われても難しいので、具体例として扱うのでしょう。この視点だと偶像禁止系はどうやってるんだという気がしてきますけど、想像力は無限大というのも事実なのかも知れません。
2022
トマトと呼ばれる植物があります。御存知の通り、鮮烈な赤色の実が印象的な、夏が旬となる野菜の一品種です。英語では、tomatoと表記されます。赤茄子や蕃茄(バンカ)という和訳もあるそうなのですが、使う機会は稀でしょう。ちなみに蕃は、外国や生い茂るという意味です。外来種で、収穫量が多いことから付けられたと推察されます。ナス科ナス属の多年草で、原産はペルーの高地とされています。例に依って、大航海時代に欧州圏に持ち帰られ、そこを経由して世界に広まったというのが定説です。しかし当初は食用として浸透しませんでした。これは毒があると信じられていた為で、欧州人が口にしだしたのは18世紀のイタリアなんだそうです。それも飢饉で仕方なくというのが始まりだとか。これが今となっては魂の食材みたいな顔をしているのですから、運命とは分からないものです。日本でも江戸時代にやってきていた記録がありますが、しばらくは観賞用で、食べられだしたのは明治時代以降とされています。美味い、手間が掛からない、安い、栄養豊富と、よくよく考えると都合が良すぎないかとも思ってしまいます。しかし世界中で栽培されるようになったんですから、トマトサイドの思惑通りという見解が正しいんでしょうね。
(・ω・) 果実は種を運んでもらう為に美味しくなるんだものな
【とりあえず動いてれば良いが基本方針だった】
玄:この手の話題には、以前から興味がありました。
黄:生き物じゃない連中だとどうなるんだよぉ。
月:人工知能って、人類をトレースするのが目標じゃないのか。
亜:そうなの?
朱:製作者からしてこれですし、
どういった性格になっているか検証の余地がありそうです~。
【正義とか言い出す生物は他に居ない気がする】
朱:玄武さんって承認欲求の塊ですし、
なんやかんやで人が一番近そうですけど~。
玄:持ち上げられると気分が良いです。
亜:人間らしいって、褒め言葉になるのかなぁ。
黄:研究に値するテーマだけど、結論が出ないと思うんだよぉ。
真:善悪を規定してる当事者だから、
パラドックスが生まれるだけですぅ。
【それは月読クラスの捻くれ者だけなのでは】
亜:真武は品行方正な優等生だから、
賢者と呼ばれるのが合ってるんじゃない。
黄:この業界、それを冠するのが多すぎるんだよぉ。
玄:森の賢者はフクロウとゴリラどちらなのか問題はあります。
朱:三賢者とかで纏めれば良いんじゃないですか~。
月:しかし真の智慧を持つのは愚者の名を頂く存在であったと、
逆張りをしたくなるのが常というものだ。
【プリズム仕様で何色にでも変化が可能】
月:先代玄武って、蛇と亀のくせにそういった雰囲気無いよな。
朱:出奔している時点で攻めてます~。
黄:この変わり身の早さは、爬虫類だとカメレオンっぽいんだよぉ。
亜:外装を一瞬で変えられるステルススーツなら作ったことある。
朱:話が噛み合ってない気がしてなりませんけど、
頭の中が色とりどりなら仕方ありません~。
不特定多数の赤の他人に注目されたいという欲を持つ動物は、或いは我々だけなのかも知れません。群れの中での地位を求めてが始まりなんでしょうけど、そこだけが抜き出されたとすると、もしや無駄な機構なのではとも思ってしまいます。