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2010

0630

 ワールドカップ日本代表の戦いはここで終わりましたが、まあ一つだけ言わせて下さい。

( ・ω・) 私は、負けたオランダ戦しかライブでは見てねーんだよ!

「んで、追う訳だね」
「そうそう」
 勘が良さそうな相手ならシス一人で尾行して貰った方が安全だけど、あの子なら三人でも大丈夫だよね。
「悪い男だよねー。あんな小さな子でも、容赦なく弄んで利用するだなんて」
 何だか、えらく酷い言われようだけど、気にしないよ、うん。

「……」
 女の子を追跡して、一刻は過ぎただろうか。何だか、同じところをひたすらグルグルと回っているって言うか、平たく言うと道に迷ってるんじゃ――。
「相手を撒く時は、こう似た様な道筋を使って感覚を狂わせるのが基本ではあるよね」
「そこまでする子には見えないけど」
 シスの論理を受け入れる為には、あの眠っていた段階から計算ということになるんだけど、幾らなんでもそれは無いだと思う。
「あ、またコケた」
「これで四回目だっけ?」
「五回目ですわ」
 何も無い、平坦な道で足を絡ませられるって、一種の才能なんじゃないかなって思わなくも無いよ。
「ん? 何かキョロキョロしてるよ」
「唇を読む限り、『ここ、どこ?』って言ってるみたいだけど」
「迷ってるのに、今気付いた訳?」
「いやー、あたし達を騙す為の演技かも知れないよ」
 シスはどうあっても女の子を謀略家にしたいみたいだけど、何か恨みでもあるのかな?
「と、誰か近付いてるよ」
 どうやら、ちょっとくらいは進展があるみたいだ。
「おぉ、ジュリ、こんなところに居たのか」
「父さんが居るっていうことは、ここはどこ?」
「ハハハ。相変わらずジュリは方向感覚と記憶力が大らかだなぁ」
 どうやら、女の子の名前はジュリというらしい。そしてあの熊みたいな中年男性が件の父さん、ね。

 

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2010

0629

 サッカーワールドカップが予想に反して盛り上がってますが、ここまで来ればあと四連勝で世界王者ですものねぇ。ここからの一勝が重いとも言いますが。今更ですが、オランダ戦で終戦するとか言っててごめんなさい。

( ・ω・) そして私は所用でパラグアイ戦見れねーんだよ、こんちきしょうめ

「トヨ様と友達になって貰いたいよね。ほら、年も殆ど一緒みたいだし」
 意地の悪い見方をすれば捻くれ人間の極地であるトヨ様と、素直を極めたみたいなこの子がどんな会話をするのか、ちょっと聞いてみたい。
「で、任務が失敗して、どうして逃げない訳?」
 と言うか、うたた寝とはいえ寝付くとか、選択肢としてありえない。
「若干の、誤解が」
「ん?」
「私が頼まれたのは、呪文を封じることだけ」
 つまり、一仕事して、脱力感でちょっと寝入ったのが正しい、と?
 いや、この手のお仕事は、安全地帯まで逃げきって完了の様な。微妙に、定義に行き違いがある気がしないでもない。
「はぁ、どうしようか」
 何かもう、完全にだれちゃったなぁ。多分、この子は本当にこれ以上のことは知らないだろうし、無理矢理聞き出そうとするのもねぇ。見返りと周囲の視線を秤に掛けたら、現状維持を選択しちゃうよ。
「ところで、君のお父さんって何してる人?」
 とは言え、ここだけは抑えておこう。ひょっとしたら、スピルに近しい人だったりするかも知れないし。
「あなた達と同じ、旅の冒険者」
 うーん、結局、日銭を稼ぐ為に雇われたってだけかな。となると、この子が会ったスピルが本物かも分かったものじゃないよね。影武者の一人や二人、居そうな感じだし。
「分かった、じゃあこれで帰っていいよ」
「ん、それじゃ」
 言って女の子はトテトテと歩き去っていった。何て言うか、普通に出会ったならすぐにでも友達になれたんだけどね。今回はちょっと、利用させて貰おうかな。

 

2010

0628

 ふと思った疑問なんですが、ランダムに発生した電話番号で世論調査をする、いわゆるRDD方式ですが、大体、回答率って、五割とか六割くらいですよね。未回答の人って、その電話番号に掛けたけど出なかった人も含むのか、電話には出たけど、回答してくれなかった人だけなのか、それで大分、意味が変わってきますよね。
 捏造はしてないという前提に立ったとしても、統計学的に本当に当てになるものなのか、時たま、怪しく思ってしまう訳で。

( ・ω・) 平日昼間に電話に出れる層など、偏っているのは間違いない

「頼まれた、から」
「僕達の呪文を封じるのを?」
「街を荒らす、悪者だって」
 ビシッと、僕達に指を突き付けて、そう断言した。
 成程、素性は分からないけど、騙されて来た訳ね。善悪を語るなんておこがましいことはしたくないけど、少なくてもあんな分り易い男達の言い分を信じるって、無垢と言うか、何て言うか。
「あのね、僕達は流れの旅人で、そんな大それたものじゃないから」
 逆に考えれば、そんな大物に見えるってことなのかも知れないけどさ。
「スピルも、そう言ってた」
「……」
 あれ、何か聞き流せない単語があった様な。
「スピルって、あのスピル?」
「どのスピルのことを言っているかは知らないけど、この街で一番有名なスピル」
 わーお。何だか知らないけど、ことの核心に近付いて来た気がしますよ。
「あいつらがスピル系グループの末端なのは明白だったけど、下っ端すぎて何も知らないだろうから捨て置いてたんだけどなぁ」
 世の中、何処に何が繋がってるか分からないものだと思う。
「それで、君はそのスピルとどういう関係の訳?」
 直接会ったことがあるみたいだし、ここは聞けるだけ聞いておかないと。
「さぁ?」
「さぁ、って」
 あれ、何だかちょっと風向きが悪くなってきた気がしますよ。
「私は父さんと一緒にその場に居て、頼まれただけ」
「スピルの、年齢や容姿は?」
 せめて、そのくらいの糸口が欲しい。
「覆面をして、お付きの人を介して喋ってたから、何とも」
 幾ら有名人だからって、そんな胡散臭い人を信じるかね、普通。やっぱりこの子、相当のレベルの純粋さだ。

 

2010

0627

 閃いた! 公務員は、生活保障がされてる訳ですから、300万円以上貯金しちゃいけない法律を作りましょう。これで毎年、ウン兆円の経済効果が見込めるはずです。

( ・ω・) まあ、うまいこと隠し資産を作るだけで、むしろ地下に金が潜る気はする

「ってことは、ひょっとして警戒する必要全く無いってこと?」
「さー? 子供と見せかけて、実は只の小男で、暗殺拳法を極めてる可能性もある訳だし」
 そこまで能力のある人間だったら、あんなチンピラの手駒にはならないし、大体、白昼堂々、襲撃もしてこないと思う。
「んーと」
 前かがみになって、フードの中を覗き込んでみる。女の子、なのかな。多分、トヨ様と同年代なんだろうけど、あれくらいはっきり女装束を纏ってる人ならともかく、面立ちだけで性別を判断するのは難しい年頃――。
「くーくー」
「……」
 今、何か不穏当な声が聞こえなかった?
「ひょっとして、寝ておりますの?」
「あんまり認めたくないんだけど、どうもそうみたい」
 この子も、アクアさんみたいに神経が人とは掛け離れてるんだろうなぁ。
「もしもーし、朝ですよー」
「……おはよう、ございます」
 あ、声から察するに、完全に女の子だね。女声の少年の可能性も無い訳じゃないけど、キリがないし女の子ってことにしちゃおうよ。
「ここ、どこ?」
「……」
 女の子は、キョロキョロと周囲を見回しながら、そんなことを口にした。
 何だろう、この霧を相手に剣を振るってるみたいな徒労感。まるで、アクアさんを相手にしてるみたいだよ。
「えーと、君はどうしてあの男達の手伝いをしたのかな?」
「……」
 数拍の間の後、ようやく現状について合点がいったのか、ちょっと驚いたみたいな表情を作った。
 つ、疲れる。まさか、このテンポでしか話せないなんて言い出したりしないよね。

 

2010

0626

 選挙の議席予想が各紙踊っていますが、バラバラもいいところですよね。民主党がが50割るだの、60越えるだの。去年の衆議院選はピタっと300議席超を当てたというのに。やっぱり、不確定要素が多いんでしょうか。
 そして思う。よく、『何処の政党に入れますか』というアンケートはありますが、今の世の中、かなりの有権者が消去法で政党を選んでるんですから、『何処にだけは絶対入れませんか』という調査をした方が立体的な予想が出来るんじゃないですかね。

( ・ω・) 私は、あそことあそことあそこには絶対入れません!

「あれ、何か忘れてない?」
 新たな相棒の素晴らしさに意識がいっちゃったけど、何か予定調和から外れる出来事があったような?
「ひょっとして、魔法封じのこと? あたしにゃ、全く関係無いけどさ」
「あ、そうそう」
 正直、あの程度の相手だと呪文なんて無くても勝てるから、すっかり忘れてたよ。
「結局、あのマホトーンは何処から――」
 砂埃が舞って視界が遮られているけど、一目見渡すだけで発信源は知覚出来た。近場の露天の横で、杖を持ったまま立ち尽くしている子供がそれだろう。麻製と思しきマントと一体化したフードで顔が隠れている為に、年齢や風体は判別出来ない。
「どう、思う?」
「んー。たしかにあいつらが逃げた後も残ってるのはおかしいよねぇ」
「でもこっちを攻撃する気なら、援護で色々呪文を使ってきたはずだよね」
 マホトーンで僕とアクアさんの呪文を封じたっきり、何もしないでそこに残ってるとか不自然極まりない。
「こういった時は、深く考えた方が負けですわよ」
 言って、スタスタと例の子供に向かっていくアクアさん。何と言うか、神経の質からして僕とは違うんじゃないかって思えてくるよ。
「……」
 手を伸ばせば届くんじゃないかっていう距離まで近寄っても、その子供は身動き一つしなかった。まさか強力呪文を撃とうとしてるんじゃないかと警戒したけど、魔力の波動を感じず、呪文の詠唱も聞こえないから、考えすぎだと理解する。
「ん? この子が持ってる杖――」
「シス、何か知ってるの?」
「あんま世間には流通してない型で、変な力があるかも。さっきの魔法封じって、これの力じゃないかな」
 しかしこの子は、どうしてそういうのが分かるんだろうか。

 

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