選挙の議席予想が各紙踊っていますが、バラバラもいいところですよね。民主党がが50割るだの、60越えるだの。去年の衆議院選はピタっと300議席超を当てたというのに。やっぱり、不確定要素が多いんでしょうか。
そして思う。よく、『何処の政党に入れますか』というアンケートはありますが、今の世の中、かなりの有権者が消去法で政党を選んでるんですから、『何処にだけは絶対入れませんか』という調査をした方が立体的な予想が出来るんじゃないですかね。
( ・ω・) 私は、あそことあそことあそこには絶対入れません!
「あれ、何か忘れてない?」
新たな相棒の素晴らしさに意識がいっちゃったけど、何か予定調和から外れる出来事があったような?
「ひょっとして、魔法封じのこと? あたしにゃ、全く関係無いけどさ」
「あ、そうそう」
正直、あの程度の相手だと呪文なんて無くても勝てるから、すっかり忘れてたよ。
「結局、あのマホトーンは何処から――」
砂埃が舞って視界が遮られているけど、一目見渡すだけで発信源は知覚出来た。近場の露天の横で、杖を持ったまま立ち尽くしている子供がそれだろう。麻製と思しきマントと一体化したフードで顔が隠れている為に、年齢や風体は判別出来ない。
「どう、思う?」
「んー。たしかにあいつらが逃げた後も残ってるのはおかしいよねぇ」
「でもこっちを攻撃する気なら、援護で色々呪文を使ってきたはずだよね」
マホトーンで僕とアクアさんの呪文を封じたっきり、何もしないでそこに残ってるとか不自然極まりない。
「こういった時は、深く考えた方が負けですわよ」
言って、スタスタと例の子供に向かっていくアクアさん。何と言うか、神経の質からして僕とは違うんじゃないかって思えてくるよ。
「……」
手を伸ばせば届くんじゃないかっていう距離まで近寄っても、その子供は身動き一つしなかった。まさか強力呪文を撃とうとしてるんじゃないかと警戒したけど、魔力の波動を感じず、呪文の詠唱も聞こえないから、考えすぎだと理解する。
「ん? この子が持ってる杖――」
「シス、何か知ってるの?」
「あんま世間には流通してない型で、変な力があるかも。さっきの魔法封じって、これの力じゃないかな」
しかしこの子は、どうしてそういうのが分かるんだろうか。
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