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 何だか、有耶無耶の内に『総理の腹案=徳之島』という式が完成した気がしますが、私が知る限り、総理が断言したという情報はありません。まあ、仮に本当だとしたら、逆に凄いですよね。たしか二月か三月くらいには報道ベースで可能性が示唆されてませんでしたっけ。この情報化社会で、狭い日本国内のことを隠し通せる訳がないという説もありますが。
 そして腹案がこんな薄っぺらいというのも、逆に凄いと言わざるを得ません。今後、どんな秘策があると言っても誰も信用しない訳で、あれ、何でこの人、まだ総理やってるの。

( ・ω・) 或いは、ふに案と称してお茶を濁すのはどうだろうか

「ああ、俺は根っからのポルトガ人だし、アリアハンやおめぇの兄貴がどう言われようと気にしねぇがな。仮にも弟子のファミリーとなりゃ話は別だ。
 つーか、こんだけコケにされてまで小賢しい作戦を優先させるようだったら、むしろ見限ってただろうな」
「ありがとう……お師匠さん」
 その言葉に、少しだけ心が落ち着かされた気がした。普段はだらしなさが目についてどうしようもない人に見えることもあるけど、こういう時、大人の後押しはありがたい。
「二人でコソコソ、何を喋ってるのよぉ。結局、そういうんだったら、ウチが相手してあげるわよぉ」
「少し、黙ってて……」
「あぅん?」
「少し、虫の居所が悪いんだ。余り調子に乗られると、やりすぎちゃうかも知れない」
「はぁ?」
 エンリコの声が耳に入るのと同時に、僕は腰に下げた鋳型の剣を抜いた。それと共にお師匠さんも立ち上がり、ポルトガ兵時代のものだという得物を手にする。
「あーあ、それにしても俺は高ぇ酒には縁がねぇのかねぇ。だけどこんなゲスな奴らと飲むんじゃ、折角の良い酒も台無しか。
 おい、スティーブ! 扉について、外から誰も入ってこれねぇようにしろよ!」
「がってんでやんす」
 今、この部屋に居るのはドンを含めた幹部四名と、その近習が十名程だ。だけどヘラルドは自分では動けない為、それを守る為に数名を割くことになるだろう。ホセは恐らくこの手の荒事に進んで参加しようとはしないだろうから、実質的に厄介なのはドンとエンリコを含めた五、六人といったところ。この部屋の窓は崖に面してるから、入り口からの増援さえ防げれば、そこまで難易度の高い話じゃないはずだ。

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 聞くところによると、今回の仕分け前半戦で削ったのは、75億円程だとか。あるぇ、最終的に、十何兆の無駄を省くと言って、この体たらくですか。こんな、かき氷を耳かきで食べるみたいな真似してたら、あっさり溶けちゃいますよ。まあ、支持率は溶けきってるんですが。
 そして何か似た桁の数字があったなぁと思い出したのは、政党交付金。えっと、今年の民主党の交付額は、172億9700万円だそうです。こちらを仕分けるというか返納された方が、よっぽど好感度が上がると思いますわよ。

( ・ω・) 幹事長が守銭奴だから、絶対にやらないけどね!

「ふん、勇者アレルか」
 とここで、ドンが口を開いた。え、意外な方向って言うか、こっちも知ってる訳?
「ん? あの時、ドンも居たっけか?」
「ああ、まだ先代のお頭が生きてた頃だな。勇者と、その仲間がやってきたのは。何でも、オーブとかいう宝珠を探しているとか言っていたな」
 幸いにしてと言うべきか、こっちの思惑とは違う方向に流れてるけど、ペラペラ喋ってくれるのはありがたい。と同時に、時系列を一瞬で把握出来なくて、少し混乱した。
 えっと、兄さん達がアリアハンを旅立ったのは五年ちょっと前。その半年くらい後にレイアムランドに辿り着いてオーブの情報を得て――ジパングからパープルオーブを送りつけてきたのが更にその一年半後だ。どうもオーブ探索期間は、相当、色々な地域に足を運んでたらしくて、ここもその一つだったってことになるのかな。
 だけど、ここで一つ疑問も湧いてくる。今、トランスさんが持っているレッドオーブだけど、当時はまだ無かったのか、或いは単に見逃したのか。んー、幾ら兄さんと言っても、所詮は人間だからなぁ。シスみたいに、百発百中でお宝を発見できる方がおかしい訳だから、後者の可能性も否定はしきれない。
「あの時も思ったが、勇者という生き物は良く分からんな。一人、ないしは数名の力で魔王を倒すことなどが出来るものか。戦は、数の力で以ってのみ決まる。圧倒的暴力に対抗できるものは、同質の暴力だけだ。いずれは俺もその力を得て世界へと繰り出し、覇を争うことになるであろうな」
 流石に、カチンと来た。そりゃ、僕は勇者として未熟かも知れないけど、その意志と能力を持った兄さんを貶めるのは納得いかない。揉める訳にはいかないから、黙ってるけどさ。

 

 仕分け前半戦が終了したそうですが、凄いですね、民主党は。自ら、『政権浮揚の切り札』と銘打っておきながら、小沢前原高速料金バトル! 普天間移設問題! 小沢幹事長起訴相当! と、自ら色々な問題を噴出させて潰すんですから。むしろ民主党そのものが参議院選に勝つつもりが無いんじゃないかと思える程です。まあ、真面目にやってるんでしょうけど。
 そしてよくよく見てみれば、この一週間騒がれた問題三つの内、二つが幹事長、一つが代表の口の軽さが原因って、どんな与党第一党ですか。そりゃ支持率も麻生・福田水準割れが見えてきますわいな。

( ・ω・) あとは『神の国』森を、破るだけとなってきました

「俺の名は、アレク」
 偽名を使うことも考えたけど、この一件が終われば又、別の地に旅立つんだし、特にその理由も無い訳で。
「アレ……ク?」
「どうかしたかい」
「いや、何か引っ掛かってな……ん! そうそう、何か似た名前の奴に会ったことがあったな」
「ふぅん?」
 一応は、平静を装ってみたけど、ドキリとした。僕と似た名前って言われて、思い付くのは一人しか居ない。
「そういや髪も黒かったし、顔も何処となく……お前、アレルって親戚いねーか? 生きてりゃ二十歳くらいになってると思うんだが」
「さて、ね。エンリコには言って無かったかも知れないけど、俺は元々が孤児でね。親戚と言われてもちょっとな」
 こ、この話題はまずい。兄さんとの関係がバレる可能性は限りなくゼロに近いだろうけど、僕の平常心の方が保てそうにない。余計なことを勘繰られる前に、適当な方向に逸らさないと。ああ、でも兄さん情報を持ってるなら、ちょっと聞き出したい気も……僕は一体、どうすれば良いんだろうか。
「それで、このむさ苦しいのが、義父のダニエル」
「んが?」
「幸薄そうで、実際、碌な人生送ってないのがスティーブだ」
「でやんす?」
 様々な葛藤が心の中を巡りに巡った結果、とりあえずは問題先送りでケリをつけた。エンリコとはこれっきりってこともないだろうし、後日、どうにかして情報を引っ張り出す機会もあるはずだ。幾ら何でも幹部全員が揃ったこの場で無理をするのはリスクが高すぎる。

 アッヒャー。鳩山総理の結論が出るまでほぼ忘れ去っていた、小沢幹事長の検察審査会の結果が出ました。
 『起訴相当』
 ヒャッハー。こいつぁ春から縁起がいいぜ。そろそろ、立夏だという話はさておいて。しかし嫌われ者は違いますね。って言うか、元々、起訴しても八割有罪にできたけど、地検があげる以上、100%を求められるから不起訴って話もありましたよね。検察審査会は一般市民ですから、大体でいい訳で。
 ってか、『民主党に一度やらせてみよう』で政権とったんですから、起訴も『一度やってみよう』くらいで良いじゃないですか。無罪になるかも知れませんし。

( ・ω・) しかし起訴されたら結果はどうあれ悪人扱いなのが、この国なのさ

「うまいでやんす。こんな御馳走は一生食べられないかも知れないから、腹が千切れるまで食べるでやんす」
「お、こいつぁ、死ぬまでに飲んでおきたい酒選手権三連覇中の、銘酒『ドラゴンスパイダー』じゃねーか。くぅぅ、羽振りの良い海賊団は良いねぇ。こういう役得が回ってくるたぁ思わなかったぜ」
 しかし発案者の僕はともかく、この二人がちゃっかりこの場に居るのはどうなんだろうか。変なこと言い出さないなら、別にいいんだけどさ。
「しかし新入りも、たった三日でこの場に呼ばれるたぁ大したもんだよな。俺もうかうかしてられねぇな。おまけの二人は今一つ存在感が足りねぇが」
「んが?」
「でやんす?」
 正直、この手の輩に認められても、余り嬉しくない僕が居るよ。
「ああ、全くだ。俺も少し、自分の立ち位置を考えてみようかと思うよ」
 脇に嫌なものを侍らせながら、ホセがチラチラとこっちを見遣ってくる。
 あー、そう言えば謀反のお誘いをしましたっけね。いえ、今日はその話じゃないんです。と言うか、そんな不審な行動を続けてると、ドンに変に解釈されますよ。僕は困らないと言えば困らないんで、良いんですけどね。
「ん、そういえば新入りって呼んできたけど、考えてみれば名前は知らないね」
「そうよ、そうよ。まあ、ウチとしてみればボクちゃんで何の問題も無いんだけどねぇ」
 いえ、僕としてみれば、生理的な意味でその呼称は勘弁して欲しいんですけどね。じゃあ、名前で呼ばれるが良いかと言われると、それはそれで嫌なんですが。

 茶番で有名な事業仕分けが盛況ですが、何て言うか、もっと他に切り込むところがあるでしょう。ぶっちゃけて言うと記者クラブ。
 前々から言ってるんですが、これだけインターネットが発達してる時代に、官公庁発表の情報をわざわざ新聞、テレビ等を介して発表する必要は全くありません。どっかの省庁に適当な人数のチームを作って、ひたすら各省庁から情報をネットに上げ続ける組織を作った方が安上がりです。元々、血税でもって手に入れた情報なんですから、マスコミが飯の種にする権利はありません。他に方法が無かった時代ならいざ知らず。
 まあ、ある意味に於いて、『議員定数削減』と『記者クラブ廃止』という分り易いムダ削減を、極力触れない方向で政治家とマスコミが連携してるってところですかね。ちなみに、民主党の公約だったか、目標には、『記者クラブの開放』が示されていたんですよ。『比例議員削減』もね。

( ・ω・) そんなこともすっかり忘れ、鳩は今日も今日とて鳥頭

「ドン、いきなりでなんだが、今晩、幹部と近しい者を集めて軽い酒宴を開いてみたいんだが、どうだい」
「酒宴、だと?」
「ああ。例の裏切り者なんだが、詰めの裏取りが欲しくてな。一通り集めて煽ってやれば、ボロを出すんじゃないかと思ってな」
「うむ、良い案だな。早速、通達することとしよう」
「もし来ないなんて真似をすれば、疑いが強くなるってことくらいは分かってるだろうからな。全員、出てくると思うぜ」
 もちろん、このこの誘いの真意は、幹部を酔わせて機能を低下させることだ。これはこれで、腕の見せどころになるのかな。

「い、いきなり酒席だなんて、一体、どういうことなんだい?」
「全くよぉ。ウチも忙しいんだけど、ドンのお誘いじゃ断る訳にもいかないわよねぇ。
 ホセ、折角だから存分に楽しみましょう。お酌してあげるわぁ」
「は、はぁ」
 ホセには悪いけど、ヘラルドには頑張って貰うことにしよう。人間、安全圏に居るからこそ、達観した意見が出るものだったりもするよね。
「まさかこのラード樽と仲良くしろだなんて言い出すんじゃねーだろうな。いくらドンだろうと、そいつぁ飲めねぇぜ」
「それはこっちの台詞よぉ。折角のほろ酔いが悪酔いに変わるから、視界に入らないでよね」
「人を、汚物みたいな扱いしやがんじゃねぇ!」
 いやぁ、煽るまでも無く、既にバラバラで、こちらとしてはありがたい話だとは思います。
「うむ、皆の者、良く集まってくれた」
 とここで、ドンが幹部達に向けて声を掛けてきた。
「今宵は労をねぎらう意味で、ささやかながらこの様な席を用意させて貰った。大いに飲み、楽しんで貰いたい」

 



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