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 専売特許という言葉があります。特許の古い言い回しなのだそうです。国家に代表される行政機関が、個人や団体に特定の権限を認可することを意味します。狭義では発明品などの権利、いわゆる特許権だけを指しますが、免許の類も含まれるようですね。しかし現代日本語で専売特許という四字熟語は、一人、ないしは極少数だけが使える特殊な技能などの通称として用いられる印象が強いと言えるでしょう。独自技をコピーしたり、別系統から修得した際に『お前の専売特許じゃねぇ』と煽るのはお約束中のお約束と言えます。残念ながら実社会で使う機会は一生無いのでしょうけど。無理にシチュエーションを考えるとすれば高度な技能を継承した場合とかなんでしょうが、師匠に向かっての言い草ではありません。現実とフィクションの壁は、こういう何気ないところにそびえ立っているものなのやも知れませんね。

(・ω・) 無条件でモテるやつとかは、少しだけど存在してるらしいからな

【国家の人口から見たら極一部に過ぎないからしょうがない】
芽:メイドってメイド長くらいしか役職がなくてつまらない。
  警察官みたいに階級制にするのもありじゃなかろうか。
長:メイド総監とか、何の仕事するのよ。
芽:無駄に豪華な椅子にふんぞり返って命令を出すとか。
長:メイドが下働きって前提を憶えてるのかしら。
芽:百万人の頂点に立つメイドですら所詮は下層だとか、
 世の中には夢が無さすぎて困る。


【謎が多い女は魅力的というのを履き違えてる感すらある】
芽:メイド長は、メイド王国の初代女王になるのが夢だと思ってた。
長:それは独立するって意味なのか、下剋上を果たすってことなのか。
  ってか帝政や共和制じゃなく王政を選んだ理由って何かあるの。
芽:そこに食いつくとは、誰が予想しえただろう。
長:ノリで体制を決めるような真似をして、苦しむのは国民なのよ。
芽:何回か国造りを経験してるんじゃないかって発言だなぁ。


【その名前が出る時はロクなことが無さすぎて】
芽:メイドは誰しもメイドの道、略してメイ道を極めたいのだろうか。
長:冥界って意味の冥道みたいで音は微妙ね。
芽:じゃあ、両方英語にしてメイロードとか。
長:アンタの名前を冠してるみたいで不快だわ。
芽:ハッキリと言い切られてしまった。
長:正直、メイの音を聞くだけで反応する程度に、
 嫌なパブロフの犬になってるのが現状よ。


【メイドゥの土産に教えてやるぜにするとラッパーっぽい】
芽:メイド自体、あの世の冥土と被ってるのが良く言われる。
長:日本語として定着する過程で何か対策すべきだったわよね。
  どうせ和製英語が氾濫してるんだし、本場と違うなんて気にしないでしょうに。
芽:発音を、メイドゥ辺りにしておけば区別を付けやすかったかも。
長:言い方で何とかしようって辺りに、セコい人間性が滲み出てるわ。
芽:提案一つでここまで言われるとは、普通思わない。

 この話を書いていると、一生分のメイドという単語を前借りして使っている気分になります。玄武のネコミミメイドになりたいという持ちネタも最近はあまり使ってませんし、九割くらいがここに集中していると言われても信じます。
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 海千山千という言葉があります。ウミセンヤマセンと読みます。人生経験が豊富で、一筋縄ではいかない人間性を意味します。これは海に千年、山に千年住んだ蛇は龍になるという伝説が由来なのだそうです。海千河千などともいうそうですが、どっちも水棲じゃないかと思わなくもありません。いや、陸上生物の蛇が両方に住んでたら、それはそれで凄いことな気もしますけど。ちなみに海千山千には、老獪で狡猾という、褒めているとは言い難いニュアンスが含まれています。元々は龍に成るという出世部分が強かったのだそうですが、時代を経てこの様に変質したのだとか。人の世に揉まれていると純粋ではいられない、そういったメッセージを感じなくもありません。

(・ω・) 黄龍はどうなんだと言われると、良く分からない部分が多い

【長めの沈黙のせいで真実味が帯びてくる】
芽:メイド一筋ウン十年と言われるメイド長に、メイドとは何かを伺いたい。
長:私の年齢を大幅に盛っていく方向で来た訳ね。
芽:色々なことをやった末メイドになったのは知ってるけど、
 細かい部分を喋らない以上、好きに扱っていいと思う。
長:昔語りがやたらと長くなるのは、本格的に老け込んでからで充分よ。
芽:とはいえ、異世界を三回救ったって与太話は否定してくれてもいいと思う。


【設定を乗せすぎて焦点がぼやける危険な兆候だ】
長:メイドについてだけど、
 実直に働いて結果を出すだけで認められるんだから良い職業よ。
芽:大抵のはそうな気がしてならない。
長:英雄は、やりすぎると戦後に排除されるものだし。
芽:やっぱり、魔王退治的な業務を請け負ったことがあるのでは。
長:仮にそうだとしても今の私は一介のメイド長なんだから、
 アンタを指導する立場なことに変わりは無いんだけどね。


【そういうことにでもしておかないと雇ってる理由が分からなくなる】
芽:将棋には動かなくても睨みを利かせることで仕事をする駒が居る。
  私の立ち位置は、つまるところそういうもの。
長:そういう話をするなら、捨て駒ってのもあるのよ。
  文字通り、戦局を優位にする為に犠牲になってもらう駒のこと。
芽:発言の真意は、敢えて考えないことにする。
長:大企業ともなると、いざって時に個人の責任に出来るよう、
 常日頃から準備してるらしいわ。


【滅多に出番が無いのは仕事が忙しすぎるせいという本末転倒っぷり】
芽:あと歩兵も成れば金将と同じ力を持つようになる。
  私のことも、将来性を考慮して長い目で見て欲しい。
長:いわゆる成金ってやつだけど、
 一代でのし上がったせいで教養や品性に欠ける金持ちにも使うわね。
芽:御主人様批判とは、なんと大胆な。
長:メイド関係の金払いが良くて、私のやり方に口を出してこないから、
 ぶっちゃけ人間性なんてどうでも良いってのが本心だもの。

 メイド長の年齢については、私個人としてはふにゃらら歳くらいだと思っていますが、明言しない方がいい気がするのでぼかしておきます。芽依に関しても、未成年なんじゃないかという気もしますが、元が地縛霊なのでなんとも言えません。

 サンピンという罵倒語があります。麻雀牌の一つである三筒とは何の関係もありません。正しくは下級武士を罵る為のものですが、現代社会にそんな職業は存在しないので、使うとしたら町のチンピラ辺りにでしょう。普通の生活をしていてそんなシチュエーションがあるかはともかくとしまして。由来は、彼らの俸禄つまりは年俸が三両一人扶持であることです。一をピンと称することがあるのは、御存知の方も多いでしょう。つまり漢字で書くとすれば三一になります。一人扶持とは米の現物支給で五俵分くらいだったのだとか。まとめると一年に貰える現金が三両で、米が約三百キログラムということになります。一両にどのくらいの価値があるかについては簡単に言えませんが、武家は格式に使わないといけない部分もあるので、まともに生活できる額で無いのは確かみたいです。仮にも支配階級でありながら自活も厳しいという現実は、彼らにとって屈辱的なことであることは想像に難くありません。そう考えると相手の気持ちを汲み取った、実に良く出来た悪口な気すらしてきました。

(・ω・) 褒めるも貶すも、心の内を把握しないと効かないよね

【未成年者のマタタビ摂取は合法だから問題ない】
芽:分身の術を修得したら、メイド長をもっとイラつかせられそう。
長:その時は、モグラたたきの要領で二体連続攻撃をお見舞いするわ。
芽:甘く見るな。私は最大で二十三人に増殖することが出来る。
長:だったらマタタビの粉をぶちまけて、酔っ払ったところを狙おうかしら。
芽:範囲攻撃は卑怯。
長:マタタビが効果あることは否定しないのが、いつもながらのアンタね。


【絞殺用の鋼線とか持ってても違和感が無い】
芽:手裏剣術を修めておけば、いざって時ナイフやフォークで応戦できそう。
長:食器を武器にする悪いメイドはここかしら。
芽:まるで、現代にナマハゲが蘇ったかのような形相。
長:食べ物で遊ぶのと同じくらい、私の中の倫理観が許さないからね。
芽:本当の非常時だったらしょうがないような。
長:エプロンドレスがゆったりとした作りなのは、暗器を仕込む為でしょ。
芽:そっちの方が人としてどうなんだろうと言い放ってやりたい。


【雇った経緯を憶えてなければ設定的に完璧だな】
芽:前から考えてたんだけど、私をメイドだと思うから腹も立ってくる。
  家に幸福をもたらす座敷童子だと認識するのはどうだろう。
?:たしかに、御主人様のお仕事は順調みたいですけど~。
長:そう主張したいんなら、因果関係をデータにしてプレゼンしてちょうだい。
芽:物の怪の類も合理主義の波に飲まれる時代とは。
長:日本の妖怪は理不尽の具象化みたいなものだけど、
 アンタがその生き残りと言われると妙に納得できちゃうのが困るわ。


【こんなのでも居なくなったら寂しくなったりするんだろうか】
長:大体、給料払わなきゃならない座敷童子なんて嫌すぎるわよ。
芽:一昔前でいうお供え的なものだと思えば。
  野菜や魚を持ってこられても腐らせるだけだし、現金が一番。
長:アンタもかなり合理的な発想してるわね。
芽:世から妖かしが消えていくのも無理からぬ話。
長:いっそ何処かの野良猫メイドの存在もデリートしてくれれば、
 私としては大きな心労の種が無くなってくれるんだけど。

 という訳で、特に意味もなく二年に一話と決めた芽依メイドお掃除日記のターンです。某五輪限定巡査よりはハイペースだなと、感覚がおかしくなることを言っておきます。

 数という漢字は、一桁の自然数という意味合いで使われることが多々あります。数年、数万円、数枚、数光年、数百グラムなどです。しかし具体的にどの程度に使っていいのかと言われると、幅があって少し考えてしまいます。一から九といっても、一であればこう表現する必要は無いので除外していいでしょう。逆に、八、九辺りは一つ上の桁にかなり近いので弱辺りに妥当感が出てきます。或いは七を含めても良いやも知れません。下の方はというと、二近辺も敢えて使用するほどの魅力を感じません。となると、三から六くらいが相場なのではという気がします。それでも結構な開きがあって扱いづらい部分がありますが。曖昧というか有耶無耶は日本人にとって一種の美徳ですが、ハッキリとして欲しい時もある訳でして。書き手側の理屈としては、都合の良いやつという見方も可能だったりはしますけどね。

(・ω・) 数ヶ月って、六ヶ月で半年になるから更に幅が狭くなりそう

【前門のドラゴン後門のグリフォンくらいには逃げ場が無かった】
マ:こないだ仮眠した時に怖い夢見たねん。
  何故か外科のセンセになってもて、執刀せなアカンことになってもたんや。
玄:普段から絶対にやりたくないと思っていることは、
 悪夢として発現しやすいものですよね。
マ:しかも助手が、あのセンセちゅうおまけ付きや。
則:ほむ。
玄:立場に関わらず命令するのを恐縮してしまう威圧感があって困ります。
マ:ダブルの圧迫感で、アル中でも無いんに手がブルブル震えたで。


【皇帝と並んで安売りされる称号ではある】
メ:正直、無免許医を開業しても平気なメンタルの持ち主だと思ってた。
マ:ウチをなんや思てるんや。
則:非合法はいかぬのぉ。正規の方法で辿り着いた妾の立場が無いではないか。
玄:この方って、何故かルールを守るより、作る側の印象があるのですが。
マ:統治者の類やゆわれたら信用してまうかも知れへん。
メ:院内限定だけど二つ名は女帝だし、そこまで間違ってないけどね。


【メスなのにお父さん役とかしょうもない設定ついてそう】
マ:脳内アテレコするようになってもたら、危機的状況や思うねん。
メ:少しどころか、全く言ってることが分からない。
マ:例えば手術中に幾つも器具使うやろ。
  こいつら家族なんちゃうかと考えて会話させたりするとかや。
玄:ナースとか関係なく、診てもらった方がいい段階なのではないですか。
マ:ここの心療内科のセンセ、実害が発生してから出直せいうタイプやで。


【流れるようにして隠蔽を完遂しそうなのも怖いところ】
マ:他にも、ランプが点滅する機器ぎょうさんあるけど、
 実は意志を持って語りかけてきてるんちゃうかとか。
玄:妄想癖って、私達と最も相性が良くない性質の一つなのでは。
メ:手さえ動いててミスが少なければ文句言う人は居ない職場だし。
玄:いつかとんでもない医療過誤をやらかしそうなのですが。
マ:そん時は幻想の世界に逃げ込めば本人の精神は無傷ちゅう、
 上級者にしか真似でけへん大技があるから平気や。

 マモンの似非関西弁は、でにをは、を結構削ることが多いのですが、無くしすぎても違和感があったりと地味にギリギリの攻防を強いられています。

 朝三暮四という言葉があります。中国の故事が語源とされています。猿にトチという木の実を朝三つ夜四つ与えたところ怒り出したので、朝四つ夜三つに変更したところ満足したというお話です。ここから、手順は変わったものの結果が同じであると気付かないことや、うまいこと人を騙す的な意味になりました。携帯電話の、一見すると得に見えるプランなどでしょうか。年齢と共に上がっていく保険料や、金利が一定年数で上昇する住宅ローンなども該当しそうです。好例がいくらでも思い付く辺り、人間のやることなんて千年単位で変わってないんだなと思います。ってか、猿と同程度かいという部分も引っかかりますが。割と真面目に皮肉で猿をキャスティングした匂いがしますが、鳥獣戯画の元祖的なものと考えれば風流な気すらしてきます。

(・ω・) 動物あてはめときゃセーフみたいなの西洋にもあったよな

【妖魔を避ける為にこのマークにしたと考えたら辻褄は合う】
マ:吸血鬼て、採血得意やったりするんやろか。
玄:少なくても、一般の方より血管のことは詳しいでしょうね。
メ:人材不足が行き過ぎて、人間じゃない存在に助けを乞おうとしてる。
玄:しかし血液不足が常態化しているのに、
 嗜好品として消費する方を受け入れていいのですか。
マ:報酬を廃棄寸前の血にして手打ってもらうのはどやろ。
メ:割とウィンウィンに見えて、赤い十字架はダメなんじゃないかな。


【人間関係や無能な上司が労働意欲を削ぐ大きな要因だから仕方ない】
マ:そないな視点で見たら、妖怪の類は使い出ありそうやな。
  セイレーンの歌声で面倒な患者を大人しうさせたりとかどないや。
玄:酷い発想ですが、ちょっと魅力的なのが困ります。
メ:ああいうの相手にするのって、無駄なエネルギーだもんね。
マ:いっそ院内全員を洗脳して、ウチがやりやすいようにしたろかいな。
玄:そこまでいくのでしたら働かないという選択肢もある気がするのですが、
 骨の髄まで染まっているとこうなるんでしょうね。


【乾燥肌ではあるけど素肌を晒してることに違いは無いからな】
マ:通称でミイラ男ゆわれるマミーとか、包帯の扱いうまそうな気するんやけど。
メ:衛生面に問題がありそう。
玄:そもそも巻かれる側ですし、ダメそうな感じがあります。
マ:あいつら死後も動ける設定やし、マミー同士で巻き合ってるかも知れへん。
メ:絵面を想像してみたけど、本格的にシュール。
玄:その現場に遭遇してしまった場合、
 ラッキースケベ的なリアクションをとらないといけないんでしょうか。


【実益より手続きを重視しないと責任問題になるんだもの】
マ:メデューサの石化能力は、絶対有効活用できるはずやねん。
玄:後で解除できるんでしたら、ギブス要らずになりそうですが。
メ:石になってる間、治癒ってするのかなぁ。
マ:暴れてどうしようもないもんを固めて落ち着くまでの時間稼ぎとかもありちゃう。
メ:人権的に無理そうな気がする。
玄:薬などに頼ったりするより身体への影響は少ないでしょうに、面倒な世の中です。

 普段はネタ的に日本の妖怪に寄ってる気がしますが、マモンが主役なので西洋メインにしてみました。直接的に癒やすやつとか居そうですが、そういう発想に至らないのがブラックな職場というものです。


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