2010
前原国土交通大臣が、小沢幹事長に噛み付きました。概要は『(そもそも党が)道路建設を求めてこの料金になったのに、今更、(選挙対策で)下げるのは訳が分からない』といった感じ。え、さりげなく、爆弾発言してませんか。そりゃ、小沢幹事長ラインで道路建設が決まったのは暗黙でみんな知ってたでしょうけど、現職の国交大臣がバラしていいんですか。
( ・ω・) 面白いくらいにボロが出る! それが鳩山民主党!
「敵って言えば、やっぱ官憲っしょ。幾つになってもあいつらへの苦手意識って消えないし」
「一応、僕も元を辿れば、王様という最高権力者に要請されて旅立った訳なんだけど。考えように依っては政府の犬だよね」
「まあアレクの場合、何の権限も無いし、場合によっちゃ平気で国家権力に歯向かいそうだし」
その件に関しては、あんま否定しないけどね。
「そういう意味じゃ、味方ってのは居ないよねー。基本的には干渉しあわず、利害が一致すれば協力もするけど、見捨てる時はあっさり見捨てる感じ」
「それはもう、大体、見聞きして知ってる」
ある程度は想定してたけど、考えてた以上に烏合の衆だった。本当、普通に各個撃破しても勝てるんじゃないかって思えたくらい。
「共通の敵は居るけど、仲間意識は低い……でも、この土地はサマンオサの権勢が殆ど届いてないから――」
この状況で、とるべき作戦は、と。
「シス。ちょっと頼みごとしていい?」
「ん? なになに、面白いこと?」
「面白いかは分からないけど、試してみたいことがあってね」
もし、この試みがうまくいったら、ここの組織系統はバラバラになるだろう。だけど、幾ら何でも、こんなもので本当に成功するのかという疑念もあった。それでも、試せることは全て試しておくべきかなって、思うんだよね。
◇
「おい、新入り、ちょっと良いか?」
「はい?」
潜入三日目の朝、僕達は柄の悪いお兄さんに声を掛けられた。
えーと、たしかエンリコ派の人だったかな。