今日の鳩山総理のありがたいお言葉。
『あのさぁ。普天間普天間って、みんな騒ぎすぎじゃね? つーか、みんな、普天間のことなんて知らなかったでしょ、チョリース』
表現は噛み砕いておりますけど、内容はそのままですが、何か。
( ・ω・) ああ、こいつ、本当にルーピーだったんだ……
「うぐぁぁぁぁ! ねぇ、ねぇぞ!」
「どうしたんだい。朝っぱらからそんな大声出して」
翌朝、偶然、通りがかったかの様にしてエンリコの部屋に入り込むと、そう声を掛けた。
「俺のお宝が、何処にもねぇんだよ!」
「ふーん?」
あまり興味が無い風を装ってるけど、もちろんこれは僕達が仕組んだことだ。とりあえず二人には帰ってもらって、僕は僕で内部工作を続けることで纏まったんだけど、シスにはその前に思いつく限りの仕事をして貰っている。
「ちなみに、何が無くなったんだい?」
「宝石飾りが幾つもついた短剣だ。価値はそりゃ大したもんらしいんだが、それより切れ味が凄くてな。
げやぁぁぁ! 一体、何がどうなってやがんだ!」
シスの何が凄いって、初めて入った部屋で、価値があるものを一瞬で見極める点だよね。僕と最初に会った時もパープルオーブを嗅ぎつけたし、どういう感覚してるんだろうか。
「何処かに置き忘れたって可能性は?」
「ある訳ねぇだろ。俺は大体、あいつを抱いて寝てるんだからな」
大の男として、それはそれでどうなんだろう。
「となると、盗られたって線が濃厚か。
そんな不届きな奴が、この海賊団に居るのかねぇ」
敢えて事実に近い可能性を示唆して、矛先をこちらが望む方向に誘導する。エンリコの直情的な性格からして、ここで導かれる結論は――。
「ヘラルドしか居ねぇに決まってんだろう。あの野郎、叩きのめしてやる!」
やっぱり、こうあからさまな対立があると工作がしやすいよねぇ。ちょっと楽しくなってきちゃったよ。
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