前原国交大臣が、『総理は劉邦で、項羽じゃない』とか何とか言ったそうです。まあ、何というか、どうなんですかね。基本、劉邦はそこまで能力が高くなく、家臣が支えたということになってます。だけど同時に、抜群のカリスマと人材を使う巧みさがあったというのが一般的な解釈みたいです。うん、まあ、とりあえずどっちも無いよね。
時代はちょっと違いますが、三国志における袁術、袁紹、劉表辺りじゃないですかねぇ。良家のボンボンで、乱世の中でそれなりの勢力を築くものの、長期的なスパンで見れば食い散らかされる感じで。
となると、やっぱり袁術閣下ですかね。人材も余り居そうにありませんし。
( ・ω・) ちなみに袁術閣下のどうしようもなさ加減は、割と好き
「こんなもんかな?」
根菜の消え去り草から四分の一くらいを切り取り、細切れにして、ゴリゴリと生薬の様にしてすり潰す。かなり乾燥してるからペーストにはならない。サラサラと、煎った塩みたいな細粒状になれば完成、と。
「これを振りかければ――」
仕組みは良く分からないけど、何でも肉体そのものを消す訳じゃなくて、光を捩じ曲げるんだとか何とか。だから服を脱ぐ必要は無いし、生きていないものにも効果はある。とりあえず僕は、右手で摘まんで左手に掛けてみた訳だけど、みるみる内に消えてしまった。
それにしても、感覚はあるのに、手首から先が見えなくなるって、すっごく違和感あるなぁ。これで攻撃魔法を放ったらどうなるんだろうとか、どうでも良いことが気になってしょうがない。
「じゃあ、ちょっと行ってきます」
僕はそう言いながら、残りの消え去り草を全身にまぶした。
個人的な意見として自信は無いけど、他に打開策らしいものも思い付かない。唯、よくよく考えてみれば、姿は見えない訳だから、失敗しても割と簡単に戻ってこれるはずだよね。面倒なのは海に落ちて消え去り草の効果が無くなったり、海賊達の中に落ちたりすることだから、そこだけは気を付けて、と。
「そーいや、トランス、昔は御伽話が怖くてぬいぐるみ抱いて寝てたたけど、もう治ったのー!?」
「コラァ! この、たくさんの部下が居る中でバラすとか、アンタそれでも人間!?」
「嘘言ったんならともかく、本当のことで怒られる筋合いは無いですよーだ」
「このろくでなし! 鬼! こそ泥!」
「こそ泥って言うなぁ!!」
しかし、何だか本気で微笑ましくなってくる辺り、何だかなぁ、って気分だよ。
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