六文銭という概念があります。古い通貨単位である文(モン)の貨幣を6枚まとめた状態を意味します。これだけで三途の川の渡し賃と受け取る方も少なくありません。一般に、冥界を流れている三途の川を渡るには舟を用います。その運賃であるというのが世間に浸透しているのです。その為、棺に六文を入れて役立てて貰おうという風習が存在します。近年では、貨幣の意図的な破損は犯罪になる、火葬場に迷惑が掛かる、そもそも文なんて単位はとっくに廃止されているなどの理由から、紙に図柄を印刷した冥銭で代用することもあります。どうして六文であるかについては、仏教思想が強く関わっているとされています。六道輪廻の考え方は有名ですが、それぞれの世界には救いを差し伸べてくれる六地蔵が存在します。御賽銭として一文ずつ渡せるよう、この額になった説です。そして『あの世に行く際は六文が必要である』部分が抽出されて、良く知られる手間賃に変化したという解釈が有力視されています。真田家の家紋としても知られていますが、死を恐れぬ覚悟の象徴として採用されました。地獄の沙汰も金次第なんて言葉がありますけど、下っ端鬼なら賄賂が通じそうですし、幾らか持ち込んでおいた方が良いのかも知れません。 (・ω・) 何で現世の金が使えるねんとツッコんではいけない 【閉じ込められる存在が居るのかはさておくとして】 黄:須佐之男の邪気から産まれたとされる、 アマノザコという女神が居るんだよぉ。 朱:隠し子が多いです~。 須:儂らは髪一本からでも誕生させられるけん。 朱:実験がしたくなります~。 黄:ほのぼの系の日本神話だから平和寄りだけど、 ダークファンタジーなら監禁させられてるんだよぉ。 【朱雀も似たような立場だと言ってはいけない】 黄:天狗や天邪鬼の祖先とも言われてるんだよぉ。 朱:完全に悪役ですね~。 須:元気なんはええこっちゃ。 朱:生産責任を感じてません~。 黄:こんくらいじゃないと主神級は務まらないんだよぉ。 朱:一挙手一投足が国の行末に関わるとか、 押し潰されかねないのは確かです~。 【ポジティブと呼んで良いかは微妙なライン】 黄:天邪鬼のオリジナルと言われてるだけあって、 すっげー捻くれ者なんだよぉ。 朱:月読さんからしたら姪っ子ですし~。 須:姉貴のせいってことじゃな。 黄:押し付けてきたんだよぉ。 朱:この転嫁っぷりは、 まさに姉弟といったところです~。 【分離したから丸くなった感があるな】 黄:そして彼女の子供であるアマノサクは大暴れして、 邪神の長みたいになったんだよぉ。 朱:お爺ちゃんの知らないところで被害が増えてます~。 須:なんじゃい。 黄:高天原でヤンチャした須佐之男に似てるんだよぉ。 朱:ここは『儂の若い頃を見てるようじゃ』と、 お約束の発言をしてもらいたいですね~。 悪心を追い出したら外界で悪名を轟かせるとか、ピッコロ大魔王かと思ってしまいました。案外、元ネタの一つなのかも知れません。この手の設定はありそうでいて、パッと思い付かない辺りそこそこ珍しいんですかね。 PR 半田と称される合金があります。ハンダと読みます。錫と鉛の混合物で、最も一般的なのは錫の含有率が6割強のものです。錫の融点は232℃、鉛は327℃くらいなのですが、この比率で混ぜると180℃近くまで下がります。加工が容易になる為、電導部品の接着に良く使われます。表面張力が高く、少量なら流れていかないのも理由の一つです。歴史は極めて古く、5、6000年前には存在していたとされています。当時は焼きゴテで溶かしていました。ローマ時代には水道管の溶接に使うなど、現代とさほど変わらない使用法だったとされています。そして気になるのは、この不思議な名前についてです。名字か地名にしか見えませんが、由来については諸説あります。福島県の半田銀山説、錫の産地であるマレーシアの盤陀(バンダ)島説、中国語で発音すると近い説、個人名説、錫と鉛が概ね半々だ説、手を意味するハンドが変化した説と様々です。どれも確証からは程遠く、要するに良く分からんのです。英語ではsolderでソォダァくらいの発音らしいのですけど、和名がここまで浸透すると取って代わるということもなさげですね。 (・ω・) 小学生の時分、自宅でハンダ付けした記憶があるわ 【一人で産んだことにするのが丸いまである】 朱:須勢理さんは須佐之男さんの子供ですけど、 結局、お母さんはどなたなんでしょう~。 黄:何故かどの史料にも書かれてないんだよぉ。 須:絶対に言えんけん。 朱:黙秘権を行使されました~。 黄:こう頑なだと無理にでも聞き出したいようで、 恐ろしい秘密がある雰囲気を察して躊躇うんだよぉ。 【悪趣味だけど人気ジャンルなのは間違いない】 櫛:何をしても口を割りませんのよ。 朱:いわゆる修羅場です~。 黄:面白いから、ここで再現して欲しいんだよぉ。 朱:ネット配信して、ジャッジを仰ぎましょう~。 須:こいつら夫婦喧嘩を何じゃと思うとる。 黄:自分に火の粉が降りかからない限り、 他人の家庭事情とかエンタメに過ぎないんだよぉ。 【人格を抜きに才能だけで認定したんだろう】 朱:その上で、溺愛してたと伺ってます~。 黄:嫁と子供がたくさん居るくせに、 特別扱いしてるっぽいんだよぉ。 朱:ますます怪しいですね~。 須:平等に接するなんぞ、偽善者の戯言じゃ。 黄:これだけのドラ息子を貴子にした事実が、 説得力を後押ししてきやがるんだよぉ。 【獲得する意義があるかは別の話だけど】 櫛:許してはいませんが、もう諦めましたわ。 朱:これは火種が燻ってるんじゃないですか~。 黄:焚き付けるのが作法なんだよぉ。 須:おまーら、ええ根性しとるのぉ。 朱:無責任って、最大級の娯楽だと気付きました~。 黄:朱雀に一つの悟りを与えた訳だから、 役に立ったと言っても過言では無いんだよぉ。 櫛名田の登場とかいつ以来だよと検索を掛けてみたところ、2017年でした。割と最近だなと感じてしまう辺り、色々と感覚がおかしくなっているのかも知れません。 ベレー帽と呼ばれる被り物があります。御存知の通り半球に近い形状をしている帽子の一種です。チョボと呼ばれる頭頂部のでっぱりが印象的ですけど、単なる結び目で意図したデザインではないのだとか。元はフランスとスペインの国境に跨るバスク地方の民族衣装です。ナポレオン3世がこの地をベレー・バスクと呼称したのが名前の由来とされています。そしてベレー帽は、特定の職業の象徴になりがちです。第一に来るのは、軍隊の制帽かと思われます。鍔が無いので邪魔にならず大量生産が可能なことから、フランス軍で初めて採用されたという説が有名です。また色分けで所属部隊を認識したり、グリーンベレーに代表される特殊部隊のシンボルとして使ったりもします。日本では、漫画家でしょうか。19世紀後半から20世紀前半に掛けて、欧州系の芸術家が好んで着用していた系譜であるというのが通説です。昭和後期に活躍した巨匠が被っていた為、トレードマークになりました。最近は漫画家本人を前面に押し出すことが減ったので、いずれ関連付けられなくなるのかも知れません。というか既に、何でベレー帽=漫画家なのと疑問を呈する若者も多そうで、世代間の断絶を感じ入ってしまいます。 (・ω・) それ以前に、顔を知らない先生が過半数になっとる 【人間性を理解するのに適切な逸話だし】 須:儂は海神として知られちょる。 黄:やっぱり、太陽の天照、月の月読と比べて、 ピンと来ないんだよぉ。 朱:何かエピソードが欲しいところです~。 黄:ママに会いたいと流した涙が、 瀬戸内海になったとかどうなんだよぉ。 須:何回、そのネタをほじくり返すんじゃ。 【朱雀に大した仕事をさせないことにも繋がるな】 黄:その時の癇癪は凄まじいもので、 海や川が干上がって、森が枯れたりしたんだよぉ。 朱:管理者どころか、破壊神じゃないですか~。 須:こんなんで壊れる軟弱な連中が悪い。 朱:居直ってきました~。 黄:未熟者に権限を与えると残念な事態になるという、 教訓が含まれてるのかも知れないんだよぉ。 【北欧神話のエーギルも知名度が低い】 朱:日本のポセイドンさんと言われて、 納得できるでしょうか~。 黄:具体例を出されるとショボさが際立つんだよぉ。 須:ムチャクチャ言いよんな。 黄:とはいえポセイドン以外で有名なのは少ないし、 意外と海の神様って地味なんだよぉ。 【ゲームでも水属性は不遇が定番だ】 朱:大嵐を鎮めたかったら生贄を寄越せみたいに、 あまり良い印象がありません~。 須:それをしたんは八岐大蛇じゃい。 黄:あれも水神的なものなんだよぉ。 朱:水関連はロクなのが居ないです~。 玄:何だか風評被害を感じたので馳せ参じました。 文化に海が深く関わっている地域は多いのですけど、何故だかポセイドン以外の海神はさほど知られていません。イヌイット神話の女神セドナ、ハワイ神話のイカかタコの姿をしたカナロアなど、居るには居るんですが詳しくなければピンと来ないかと思われます。海は偉大すぎて強キャラ化すると洒落にならないからとか、適当なことを考えてみました。 ロイヤルゼリーと呼ばれる物質があります。和訳は王乳です。乳白色のドロッとした液体で、ミツバチが体内で生成します。彼女らの幼虫に与えると女王蜂に育つのが最大の特徴です。また成虫となった後も女王蜂が主食にします。働き蜂との違いはこれだけという、人間視点だと凄まじい神秘性を有しています。その為、人類が食しても何かしら有用なのではと一部で人気です。高タンパク高ミネラルですから栄養価は高いと言えますが、それ以上の効果については研究中なのが現状ですけど。採集には、ミツバチの習性を利用します。前提として、女王蜂は一つの巣に付き一匹が基本であることを知っておかなくてはいけません。つまり主が健在な状態では、さほど作られないのです。しかし何らかの理由で居なくなると、新たに用意しなくてはなりません。そこで世話係達が女王を誕生させようと、ロイヤルゼリーを注ぎ込む訳です。そこでヒョイッと幼虫を除去して奪い取ったものが、御家庭に届くサプリなどの正体です。何で何百、何千匹分も集められるのさという疑問についても、テクニックがあります。女王蜂は王台という特殊な部屋で育成されるのですが、通常の巣穴より大きめです。そこで人工王台と称する、サイズを模した蜂の巣に引っ越させます。これに依ってミツバチ達は、『あ、こいつは特別扱いしないと』と錯覚し分泌してしまうのです。このえげつなさが実に人っぽくあります。バグ技みたいなやり方ですよね虫だけに、とか言ってしまいたくなりますよ。 (・ω・) ハチミツからして九公一民みたいなもんだけどさ 【お笑い芸人が御意見番を気取ってみたり】 黄:日本で初めて歌を詠んだのは、 須佐之男だという伝説があるんだよぉ。 朱:間違いなく権力で捏造されてます~。 須:なんちゅう言い草じゃ。 朱:文化的なイメージがありませんし~。 黄:成り上がり者は教養人だと思われたがるし、 疑われるのは自然な流れなんだよぉ。 【公家っぽさを演出するには暴れすぎた】 黄:八岐大蛇を倒した時、 何か感慨に浸ったらしいんだよぉ。 須:悪もんを倒して嫁を娶ったんだから、 思うところの一つくらいあるじゃろがい。 朱:そこで和歌という風流さに違和感があるんです~。 黄:いっそ酒でも飲んでガハハと笑ってる方が、 印象を損なわない気すらするんだよぉ。 【誰だっけと返される方はちょっと】 朱:須佐之男さんは名乗る時に、 必ず姉である天照さんを持ち出すと聞きました~。 黄:天衣無縫の無頼漢を気取ってる風で、 実は権威主義の甘えん坊なんだよぉ。 須:長子を立てるんが悪い言うんかい。 黄:だったら下の姉にも触れてやれという、 至極真っ当な意見を述べさせて貰うんだよぉ。 【若い頃だったら意に介さなかったであろう】 朱:自慢できる家族が存命なのは羨ましいです~。 須:いたたまれなくなるからやめんか。 黄:悪気は無いんだよぉ。 朱:本気で良いなと思ってるだけですから~。 須:立つ瀬が無くなっとるんじゃが。 黄:一般人に近い感性が失われてないことを、 喜ばしいとしておくんだよぉ。 という訳で須佐之男オムニバスという、めっちゃ久々な回をお送りします。須佐之男の喋り方は広島弁を参考にした謎方言ですが、いつだったか出雲って島根県であることに勘付いていました。島根弁を認識できる日本人は少ないですし、必要な犠牲だったに違いありません。 曜という漢字があります。主にヨウと読みます。日常で最も目にするのは、曜日でしょう。御存知の通り、一週間を7つに分けた際の呼び方です。他にも大安、仏滅で知られる六曜や、重要な鉱物資源であった黒曜石などで見掛けます。字としての意味は、輝くです。黒曜石は黒色でありながら光を反射する為に付きました。また日月火水木金土は太陽系の天体から来ている訳ですが、こちらも明るいことが由来となっています。常用漢字であるのは納得できますが、なんと小学2年生で習うものです。複雑な構造で画数も少なくありませんが、やはりカレンダーを理解する為には欠かせないので早めの習得を望むのでしょう。つまり日よう日みたいに開いて表記するのは、小学1年生レベルであるというのが文科省の見解ってことです。日本お得意の別字でも作れば良かったのでは思いましたが、日編に玉と書くのが存在します。そういやそんなのあった気もしますが、変換が難しい程度にしか浸透していません。てか、正確には曜自体が変化したものです。旧字はヨヨ部分が羽なんだそうです。これで定着したということは、しっくりきたってことなんですかね。 (・ω・) 簡略化しすぎると、漢字っぽさが消えるもんな 【自称研究家が月読と白虎の時点で察しろ】 黄:確率の話をするなら、 この生命体が一番の奇跡なんだよぉ。 朱:ふ~に~。 マ:宇宙創生と勝負できるで。 朱:持ち上げてるようで、思考を放棄されてます~。 マ:専門家でも間違いなく匙を投げるのに、 真面目に考えて何になるゆう話や。 【そもそも生き物に分類して良いのかすら】 黄:世には突然変異という便利な言葉があるんだよぉ。 マ:遺伝情報の写し間違いやけど、 良い方に働いたら進化扱いされるねん。 朱:私の御先祖様に何があったんでしょう~。 黄:一代で起こるとは思えないんだよぉ。 マ:ウチら以上の存在に改竄されたってのも、 あながち与太と言い切れんな。 【要は責任転嫁が大好きなのである】 朱:そういえば、滅多に起こらない悪いことがあっても、 奇跡とは呼ばれません~。 黄:何なら悪魔の仕業にされるんだよぉ。 マ:そうやって使い分けるんが人間や。 朱:前向きなのか後ろ向きなのか分からないです~。 黄:干渉できない領域を誰かのせいにすることで、 厄介事から目を背ける習性なんだよぉ。 【賭博や詐欺にも首まで浸かりかねない】 マ:結局、奇跡を崇めるんは日常に飽いて、 特別な現象を求めるんが原因やろな。 朱:それ自体は悪いことでしょうか~。 マ:自分で刺激を作り出せない、 創造性と根性の欠落っぷりがアカンねん。 黄:養分としては素晴らしいから、 悪魔にとって良いカモに成り得るんだよぉ。 奇跡という単語は知れ渡っていますが、どういう現象に対して使うのかは共有されていない気がしてなりません。確率が低ければ良いのか、人外の意志を感じるものでなければいけないのか。私個人としてはこの手のふわっとした言葉が好みと言い難いので、使用頻度が低くなりがちです。 |
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