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 玉虫色という表現があります。タマムシイロと読みます。玉虫とは、タマムシ科に属する昆虫の総称です。世界中の広い地域に分布していて、日本でも北海道以外のほぼ全域に生息しているとのことです。多くの種が、金属に似た綺羅びやかな光沢を有しているのが特徴です。英語ではジュエルを冠する別名があるほどに美しいとされていて、蒐集人気も高いようです。自然界では煌めいていると目立って損に思えます。しかし彼らの天敵である鳥類は本能的に色が変わるものを恐れるので、それなりに有効な防衛手段なのだとか。そしてこの見る角度で色合いが変化する特性を玉虫色と称し、染め物業界などで使われています。更に転じて、発言や行動がどうとでも解釈できる様を表したりもします。日本人はこういった曖昧さが大好きで、日常的にやってしまいがちです。よその国の方から見ると、この手の部分がハッキリしないと思ってしまう面もあるのでしょう。しかし好意的に捉えれば、結論を焦らず選択肢を潰さないとも言える訳で、考え方の違いが出ていますよね。

(・ω・) まあ、最終的に決めるかと言われると、そんなことは少ないんだけどさ

【どんな会話をしてるか想像が難しい組み合わせだ】
朱:玄武さんの妹である真武さんって、
 麒麟さんに士官を断られましたけど普段は何をしてるんでしょう~。
玄:さぁ。
黄:これだから、姉として尊敬されないんだよぉ。
朱:十年以上は前のことですよ~。
玄:別に、一緒に暮らしている訳でもありませんし。
黄:家族とは仕事の話をしたくないと言えばカッコが付くけど、
 単にお互い興味が薄いだけにしか見えないんだよぉ。


【近年の暗号技術なら平気だろと言い切れない不安感がある】
朱:両者共に人工知能なんですから、
 コードを繋いで情報共有とか出来ないんですか~。
玄:有線って、イメージが古くありません。
黄:論点はそこじゃねーんだよぉ。
朱:データを飛ばすのは、漏洩が怖いですし~。
黄:そっちも的外れな気がするけど、
 そもそもの話題が何だったのか曖昧になってきてるんだよぉ。


【共依存の域にまで達しないと満足しそうもない】
朱:生物で考えたら深層心理まで覗かれる訳ですから、
 拒否される可能性が高い気もしてきました~。
真:身内に腹の中を晒すとか、よほどの自信家かアホの子ですぅ。
黄:誰が相手だろうと、絶対に見せたくない自分はあるんだよぉ。
玄:そういうものでしょうか。
朱:玄武さんは、まあまあ開けっぴろげですからね~。
黄:これの場合、己の全てを愛して欲しいとか言い出す、
 別の意味で面倒くさいタイプだから難儀なんだよぉ。


【育成失敗を上の子の責任にするのもどうかと思う】
黄:いつも全力を出してない感じで空っとぼけて、
 自尊心を保護してる師匠の月読を見習うんだよぉ。
月:無駄に飛び火させるのをやめいというに。
真:薄っぺらい生き方ですぅ。
月:玄武くん、君の妹の教育はどうなってるんだ。
黄:それは、あんたの姉である天照にこそ問いたいことなんだよぉ。

 ドラえもんはのび太が学校に行っている間、何をしているんだというのが良く言われます。一方、妹であるドラミは色々と精力的に活動しているらしいのです。今回の話は、そういったところから着想を得たパロディなのですよ。
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 ウロボロスと呼ばれる存在があります。自身の尻尾を飲み込もうとして円状になっている蛇、ないしは龍を図案化したものの総称です。起点と終点が同一であることから、永遠や不死といった解釈が多くされています。確認できる最古のウロボロスは古代エジプトとされていますが、単語自体はギリシャ語が由来です。しかし有名なのは北欧神話のヨルムンガンドやヒンドゥー教で世界を構築する名も無き龍だったりします。他にアステカ文明や中国なんかにも類似のが居る為、系譜は複雑そのものと言えましょう。性質は善神であったり悪神であったりと様々です。終わりが無いことをどう捉えるかという文化的な差異の結果かも知れません。日本の神様に著名なウロボロスは居ないようですが、仮に台頭していたらどのように扱われたでしょうか。神道的に生と死は不可逆ですが、仏教としては輪廻転生を推しているので微妙な感じです。どれかというと民話に登場して、自分の尾っぽを食べてしまう間抜けなやつとして描かれそうな気もしますけどね。

(・ω・) 丸まって手足も短いのに、どうやって影響力を行使するのかは良く分からない

【死因は心不全みたく曖昧なものになるだろうし】
メ:『これは俺の寿命を大幅に削る禁断の秘技だ』ってのもある。
朱:将来的に早逝だとリスクが分かりづらいので、
 老化を進めて欲しいです~。
黄:デザインやメイクを変えなきゃならんのが面倒そうなんだよぉ。
メ:見た目が若くないと、人気が落ちやすい問題も避けて通れない。
朱:お亡くなりになる時期なんて個人差が大きくて、
 本当に技の影響かが謎のままで終わっちゃうんですよね~。


【スタンドプレーに走るのは大体が噛ませ犬だしな】
朱:『仲間の想いを一つに束ねて放つ』的なのもあります~。
メ:演出としては悪くないけど、具体性が乏しい。
黄:そういうのは勢いで押し切れば良いんだよぉ。
朱:実際は一人で倒せるけど、
 味方を立てた方が何かと好都合な可能性は考えられますね~。
メ:そんな主人公は嫌だなぁ。
黄:王道作品の主要キャラは好かれやすいし、
 気配りの達人な側面があっても不自然では無いんだよぉ。


【正規料金を払ってしまったので席を立つ気にもなれない】
黄:こういった遣り取りばかり集めた映画を観てみたいけど、
 エンドロールで駄作と評する自信があるんだよぉ。
朱:途中はそれなりに楽しめるでしょうけど、
 残るものが無いですから~。
メ:最後まで鑑賞してしまった時点で負けとも言える。
朱:それはある意味で勝利なんじゃないですか~。
黄:二時間が永劫に思える論外な作品と比べれば、
 かなりマシに思えてしまうんだよぉ。


【部員集めで勝手にカウントされてるやつだ】
黄:その意味では、今日のお喋りも似たようなものなんだよぉ。
朱:私はワクワクしたから良いですけど~。
メ:同好の士として、定期的に会合を開こう。
朱:悪くないです~。
黄:趣味は好きにすれば良いけど、会場は自前で用意するんだよぉ。
メ:黄龍もメンバーだと信じてたのに、裏切られた気分。

 逆に、こういったオーソドックスな言い回しを全く含まない作品はテンポが果てしなく悪くなるんじゃないかと思います。誰かが実験的にやっていてもおかしくないのですが、不勉強なので具体例は出てこないです。

 燻し銀という言葉があります。イブシギンと読みます。燻すとは御存知の通り、煙を出したり浴びせたりすることを意味します。目的は幾つかあります。目と鼻を攻撃して特定の方向に動物を誘い込んだり、燻製のような保存食を作るのが例になります。そして銀を燻すと黒ずみます。これは硫黄と反応して硫化銀の被膜が形成されるからです。輝きは失われますけど味わいが出るので、装飾品などで用いられる技法です。転じて、一見すると目立たないものの、通好みの良さがある人物に対しての褒め言葉にもなりました。辞書だと人に限定される単語では無い感じに書かれていますが、物品に対して使うイメージはあまり有りません。物に対して物を引っ張り出すのはスマートでは無いからでしょうか、何となくですけど。いずれにしても、世の中の全てが黄金色に染まってしまったら目が痛いわ、強弱が無いわで疲れるばかりです。燻し銀みたいな渋さがあってこその華やかさだというのが、一つの基本と言えるのでしょうね。

(・ω・) だけど燻し銀を自称する大人は、微妙に残念感がある

【初代フェンリル並に世界を終わらせる力があるはず】
朱:『この雑魚が』は書かれてないんですか~。
メ:近いことはたまに言ってるから。
黄:どんな生活してるんだよぉ。
朱:メタトロンさんから見たら、
 四神ですらその他大勢みたいなところがありますし~。
黄:『下等種が口を聞くだけでおぞましい』、
 とか言い出さないだけ優しい気がしてきたんだよぉ。


【その場の全員がやることで違和感を薄めれば良い】
メ:煮干しを食べる時に使うだけなのに。
黄:それはそれで問題を感じるんだよぉ。
朱:じゃあ私は卵に『このチキンが』と声を掛けます~。
黄:ヒヨコですらねーんだよぉ。
メ:害のない、ささやかな遊びだよね。
黄:一人飯でならそうかも知れないけど、
 誰かが同席してるとなると話はかなり変わってくるんだよぉ。


【フグに中る以前という謎に満ちた過去】
メ:『私のプリン食べちゃったお姉ちゃんとは口聞いたげない』、
 は一回くらい耳にしてみたい。
黄:ガチギレしたら、そんなことすら言ってくれないんだよぉ。
朱:睨み付けるのとかも結局はコミュニケーションですから、
 本当の意味での拒絶は無いものとして扱うですよね~。
メ:とりあえず、天照と月読がまあまあ仲良しなのは分かった。


【だから白虎世代の子孫繁栄欲求が少ないのかも知れない】
朱:白虎さんのお宅では日常的光景だったんでしょうか~。
黄:あそこは力が強いのに優先権があったはずなんだよぉ。
メ:一般的に動物は餌を独り占めしようとする、
 貪欲な子供を積極的に育てる傾向があるみたいだし。
朱:そのくらいの執着が無いと、結局は生き残れませんよね~。
黄:普通はそれで個体数が調整されるんだけど、
 みんな成体になってるあの一家はやべーんだよぉ。

 生まれたばかりの子猫を育てた経験はありませんが、聞くところに依ると身体の小さい子は母猫に放置されがちなんだそうです。そういうところは野生が残っててシビアよねと思いますが、全部大きくなったら地球が猫に埋め尽くされるので仕方のない面もあります。

 地団駄、或いは地団太と表記される言葉があります。ジダンダと読みます。足で何度となく地面を踏み付けることを意味します。怒りや悔しさといった、ままならない感情の行き場として発露する場合に良く使われる表現です。地団駄を踏む、でもほぼ同義です。語源は古来の金属加工技術である、たたら製法にあるとされています。製鉄では高温が必要な為、送風をしなければならないのですが、動力が踏むことだったのです。その連続して足踏みする様に掛けた動きを『地だたら』としました。更に音が変化して字を当てた結果、地団駄になったということです。個人的には、駄々をこねる子供の行動という印象が強いので、駄の方が好みです。一方で、たたらを踏む、という言い回しがあります。こちらも源流は同じですが、バランスを崩したりしてよろめいたせいで何歩も踏んでしまう様を表しています。動作としてはさほど違わないのですが、地が付くか否かでニュアンスがかなり変わる訳です。この辺りに言語というものの奥深さと厄介さが籠められている感じもありますよね。

(・ω・) 日本語がネイティブでも、この差の理由はまず説明できないよな

【端金で犯罪の片棒は担がないだろうし】
メ:『金をこのバッグに詰めるんだ』と、脅しを掛けるとかもある。
朱:銀行強盗でしょうか~。
黄:現金はそれなりにあるだろうけど、
 防犯も凄いところに行く精神構造が分からないんだよぉ。
メ:警備員を抱き込んでおけば或いは。
朱:それだけの根回しが出来るなら、
 真っ当なことを成し遂げられそうなのにもったいない話です~。


【この後は説得か追走のどちらかに分岐しがち】
メ:『君達は完全に包囲されている』の手詰まり感。
朱:これで投降した方って、とても少ない気がします~。
黄:『こっちには人質が居るんだぞ』の前振りだとすら言えるんだよぉ。
メ:『早まるな。要求を聞こうじゃないか』で間をもたせないと。
朱:『逃走用の車を用意しろ』って無計画が過ぎますよね~。
黄:ここまで決まりきったやり取りをされると、
 尺を埋めるのが本来の目的にすら見えてくるんだよぉ。


【認めた方が減刑を望めますよとそそのかす】
メ:捕まった後は、『弁護士を呼んでくれ』を忘れちゃいけない。
朱:どれほどの悪人でも、公正な裁判を受ける権利がありますから~。
黄:宗教関係者が言って良いのかは謎なんだよぉ。
メ:咎人とは、教会に逆らう輩という考え方の人は多い。
朱:これは弁護士さんも回し者で、まともな裁きが期待できない展開です~。
黄:普通に考えたらどうやっても勝てない流れだけど、
 主人公とは、ここから大逆転するものなんだよぉ。


【黄龍の感覚なのでどれだけ昔の話をしてるのやら】
朱:ともあれ私は、『お前がやったのは分かってるんだ』と、
 恫喝する刑事さんをやります~。
黄:現行犯だった気がするんだよぉ。
メ:判決が確定するまで、推定無罪が基本ではある。
朱:自白の強要は、社会問題らしいですね~。
黄:ちょっと前まで拷問まがいの聴取が普通だったんだし、
 世の常識も変わっていってるなと感じるんだよぉ。

 クライム系も、かなり型が出来上がっているジャンルです。なので少し崩すことで目立とうとするのですが、うまいこといくかはセンスと運に依存するといういつものやつになる訳ですよ。

 アンチテーゼという言葉があります。ドイツ語のantitheseを直輸入したものです。特定の主張や理屈に対しての、明確な反論を指します。テーゼは哲学用語で定立と訳され、肯定的命題を構築することといった意味になるそうです。学問の世界では、何らかの理論が提唱されたら多方面から検証し、否定する材料がなくなったところで定説になります。中には真っ向から対立するものもある訳です。これがアンチテーゼにカテゴライズされます。重要なのは、あくまで一定の支持を得られるテーゼがあって、初めて成立する概念ということです。やたらめったに否定するだけでは、そう呼ぶことは出来ません。宿主が居るからこそ生存可能な寄生虫に近いとさえ言えます。なのでアンチテーゼを自称する時は、敬意を払うことが前提です。響きが良いから、或いは自分を守る為に使いたくなってしまう言い回しですが、相手ありきというのを忘れてはいけませんね。

(・ω・) アンチテーゼが主流になったら、逆にアンチテーゼされる立場になるという事実

【比喩抜きで生き残りを強いられる道場なのかも】
メ:『私は弟子を取るつもりはない』と冷たくあしらいたい。
朱:気付いたら師弟同然になってるやつです~。
黄:自分を高く見せる為に勿体付けるのは定石なんだよぉ。
朱:たしかに、『じゃあこの入門申請書に記入してね』、
 なんて言い出すお師匠様は凄さを感じません~。
メ:逆にどんなのでも受け入れるけど、
 皆伝まで行けるのは極一部だったら有りなんじゃない。


【データキャラは雑魚という刷り込みが諸悪の根源】
メ:『ふん、最近の若いのは軟弱だな』って、
 これといった根拠が無い若者批判も悪くない。
朱:数名しか相手をしていないのに一般論へ拡張するのは、
 視野が狭くなった老人にありがちです~。
黄:せめて数百人を年代別に数値化してもらわないと、
 統計的に信用できないってのは分かるんだよぉ。
メ:だけどそれを語られても箔が落ちそうなのはなんでだろう。


【それこそ主君や親友を庇ってとかじゃないと割に合わない】
メ:『貴様一人に良い格好はさせられないぜ』って、
 敵の追撃を防ぐ役回りを引き受けるのは定番。
朱:しんがりは大事です~。
黄:現実では危険極まりないけど、
 物語だとなんやかんや生き残ることが多いんだよぉ。
メ:少し盛り上げたいだけの場面だし、
 本当に殺しちゃったら、後になって困るんじゃないかな。


【引き分け展開は一度やってしまうと歯止めがきかなくなる】
朱:追手が強ければ強いほど死なない気がしてなりません~。
黄:掃討戦はボーナスタイムだし、格落ちするだけなんだよぉ。
メ:弱い者イジメは印象良くないよね。
朱:奮闘に敬意を払って見逃してやるパターンは割とあります~。
メ:『強くなってまた掛かってこい』なら書いてある。
黄:リベンジマッチが期待される関係性だけど、
 恩義でトドメを刺せなくて、結局は無勝負になりそうなんだよぉ。

 勝負系作品の面白さは、師匠の偉大さに依って決まると言っても過言では無い気がしてなりません。例外はありますが、大半の名作に居ることからも伺えます。強すぎて弟子が要らないだろとなりがちなので、あの手この手で弱体化や退場を試みられたり、精神的支柱ということにされる枠でもあるんですけどね。


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